エロ垢バレた俺が幼馴染に性処理してもらってるって、マ？

プロローグ

l'inizio～プロローグ～

*



世は大SNS（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）時代。
誰もがSNSを利用し、用途に応じてアカウントを使い分けることも当たり前になりつつある。


そんな今だからこそ、俺は声を大にして言いたい。

“裏アカウントは絶対にバレてはならない”

ってことだ。



別のアカウント用の内容を誤爆する人もたまに見かけるが、あれはまだ致命傷になっていないからどうにかなる。
しかしアカバレは「死」を意味する。
親しい人にバレた瞬間、関係は終わり。社会的にも終わるだろう。
SNSを自在に使いこなしていかなければならない我々は、細心の注意を払ってSNSと向き合わなければならない。


ところで裏垢（裏アカウント）にも多様な種類がある。
親友だけに公開したり、誰にも見られないようにして愚痴を投稿したり、えっちなこと目的だったり、浮気相手探しだったり、実に様々な種類があるらしい。

ちなみに俺、榎本紘汰(えのもとこうた)は裏アカの中でも、えっちなことが目的のSNSアカウント、いわゆる“エロアカ”を持っている。

別にヤリ目（ヤることが目的）じゃないからな！？

たま～にえっちな願望を呟くとか…あとはまぁ、オカズを…あ、いや…閲覧用って感じで使ってる。うん、閲覧用。てか男ならみんなエロアカ持ってるからな！？



昔色々あって、男に興味がわいたというか、まぁこのことは誰にも話せないから、SNSでエロアカを作ってみたってわけ！
最近はLGBTQに寛容になってきたとはいえ、親しい人に話すのはかなりハードルが高くて…。

始めてみたら案外LGBTQの人がたくさんいて驚いた。

それにタクミくんっていう１つ下の友達もできて、メッセージするようになって楽しい。
最初に「裏アカバレたら死」みたいなこと言ったけど、SNSってこういう良い面があるから良いよな！

成り行きでゴールデンウィークに初めて会う約束までしてしまった…ちょっと不安だけど、タクミくんなら大丈夫だろ。



*