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25話 ネロの魔法
しおりを挟む薬草採取の依頼を受け、俺達は下級ポーションに使われる、ヒポポテ草を探しに来た。
まぁ、正直従魔登録さえ、出来ればよかったのだが…。
低ランクだと絡まれる事が、この先何度もありそうなので…パパッとA級に上げておきたいと考えている。
ちなみに、冒険者のランクは上から。
SS級(俺は元々ここにいた)
S級(王級レベルの魔物…天竜と同等な力を持つ者)
A級(王級レベルの魔物を、パーティーで同等な力を持つ者達)
B級(上級魔物と、同等な力を持ち…主にベテラン冒険者が多い)
C級(上級魔物を、パーティーで同等な力を持つ…主に若者のパーティーが多い)
D級(中級魔物…ゴブリンの複数を1人で相手を出来る者)
E級(中級魔物を、パーティーで同等な力を持つ)
F級(駆け出しの冒険者)
はっきり言って、俺は空間魔法の次元斬りで、初めから王級の魔物を倒す事が出来た事で…一気にA級に上がった。
その後は、王宮に呼ばれ…貴族や王族から直接、依頼を受ける事になった。
あれは、ほぼ誘拐と言っても過言ではなかった。
ああ~何か思い出してきたら、イライラしてきた…王宮ぶっ壊していいかな?
そんな危ない事を、考えつつ…パンは、空間支配の範囲を5メートルに広げ、範囲に入った薬草をどんどん収納している。
ついでに、他の薬草も収納している。
ネロは、パンに言われた通り…。
「身体強化レベル1にゃー!」
ずっと…。ああして、声を上げていた。
ふむ…確かに魔力が体を覆っているな。
どれ。
**********
種族:猫人族
名前:ネロ
体力:1.720(+860)
魔力:960(+480)
魔法:身体強化Lv1
称号:『英雄の奴隷』NEW
**********
は……?
体力と、魔力が倍になってやがる!
待て…これは身体強化だ、それなら全ての身体能力が倍になっているんじゃないか?
もし、魔法レベルが上がり…今の強化から、さらに倍になるものなら、それはとんでもない化け物の出来上がりだ。
正直、コイツが俺の天敵になりかねない。
支配している空間の外から、俺が収納出来ないぐらいの速さで攻撃されると…俺は死ぬ。
もちろん、普段から空間支配により…俺の体は空気を圧縮に圧縮を重ねた、鎧を着ているが、圧倒的なパワーの前には無力だろう。
いっそ、やられる前にやっておくか…?
「ご先祖様ーどうかにゃ? ちゃんと出来るかにゃ?」
(……)
「ご先祖様?」
(いや、何でもない。その調子で魔力が切れる前でやっていろ)
「分かったにゃ!」
拳を握り、フンス! と気合を入れる姿には、何故か眩しく見えた。
俺には持っていない、純粋でいつも全力な奴だ。
もう1度…信じてみるか? コイツならーーー
いや…。どちらにせよ、コイツが俺を殺せるとなれば、魔法レベル8ぐらいにならなければならない。
そこまで上がるのかも分からない。
後々考えていけばいいか…。
俺は、「身体強化レベル1にゃー!!」と叫ぶネロを眺めそんな事を思うのだった…。
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もう無理…明日から1日1話投稿にします。
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