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29話 特訓の成果
しおりを挟むネロの武器と防具を買ってから1週間。
最近はネロの身体強化の魔法レベルを上げる為の日々…。
つーか、何で俺がこんなに面倒見なくちゃいけないんだ?
確かに俺の指示に従ってくれる、奴隷が欲しかったが…。
いや、俺と一緒にいる以上、自衛ぐらい、こなしてもらわなくちゃ困る。
その為には…最低でも、魔法レベルを5にしておきたい。
何故なら、魔法レベルが4の奴が多いからだ、それに魔法レベルを4以上にするには、壁に当たらなければいけない。
壁に当たらなかった奴は脆い。
強敵を前に、生きることを諦める者、逃げる者。
そうゆう奴等は一生、魔法レベルが4以上、上がることはない。
まずは、ネロの前に壁が立ちはだかったら…ネロはどうする?
諦めるか? 逃げるか? それとも戦うか?
もし、ネロが前者ならば…そこで、
さよならだ。
空間支配で、俺に関わる全ての記憶を…ネロの脳から消す。
お前に壁が立ち塞がるのは、そう遠くない。
無ければ、俺が用意するからだ。
恨みたければ恨めばいい。
だが、お前が壁を乗り越えた時はーーー
美味い飯を、大盛りで召喚してやるか。
1週間、魔力が回復したら、直ぐに身体強化を使い続けた結果…。
こうなった。
**********
種族:猫人族
名前:ネロ
体力:4.300(+3.440)
魔力:2.400(+1.920)
魔法:身体強化Lv3 UP↑
称号:『英雄の奴隷』
**********
やはり身体強化の魔法レベルが上がるごとに、元の能力の倍に倍にと増えていくみたいだ。
このままいくと、間違いなく俺と渡り合えるようになるな。
そんな事を考えながら…街に戻ると、前から見たことある、鎧を着た奴が眼に入った。
「む? パンか久しぶりだな」
(おい…何で流れるように、俺を抱える? 前にも鎧は痛いと言っただろうが!)
「む…しかし、ここで脱ぐわけには…仕方ないこっちに来い。そこのお前もだ、パンの奴隷だろう?」
「むぅ~」
何でお前はそんなに、頬を膨らませている?
意味わからん。
そして…コイツには、俺を抱えない、という選択肢は無いみたいだ。
久しぶりに会った、アリーにため息を吐いた。
€€€€€
「なんにゃこれ!? フワフワで美味しいにゃ!!」
アリーに、強制的に連れて来られたのは…妙にキラキラしている場所だ。
そこでは、甘い物が売られているらしく…店の中では、甘い匂いが広がり、妙に鼻につく。
ネロがバクバク食っている、パンのような物に…白いフワフワと、果実が乗っているのも、そうなんだろう。
そして、俺は、鎧を脱いだ…アリーに抱えられている状態だ。
アリーが殺意を持って襲いかかってくれば、直ぐに殺すんだがなぁ…。
悪意や殺意がないぶん、扱いに困る。
「ふむ、パンが買った奴隷も健康的になっているみたいで安心した」
(んあ? 当たり前だろ? 飯を食わせないでどうするんだ? いざという時戦力にならないだろう?)
俺がそう言うと、アリーが微かに笑ったような気がした。
頭を撫でるアリーの手がくすぐったい。
「パンに相談なんだが…私と一緒にダンジョンに行かないか?」
「にゃ…」
静かに、ネロが持っていたフォークが落ちる音がした。
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