白いワンコ系αなのに運命の番は、虐待されてる優秀すぎるΩで、なかなか溺愛させてもらえません

モスマンの娘

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未来へ

158.そして出会いました

アキラさんからの手紙がおじいちゃん経由で届いた。
離れて5年、気づけばもうずく大学も3年目に入る。

そんな長い間離れていて、やっとアキラさんからの便りがもらえるようになったのだ。
大事に、大事に封を開ければ、すごく綺麗で繊細な文字で、

『体調は大丈夫です。
ジョン君のことテレビでいつも見ています。
お勉強がんばってください』

……やっぱり……短い
でも手紙からはアキラさんのいい匂いがすごくして
たぶんこの短い手紙を書くのに、めちゃくちゃ悩みながら書いてくれたんじゃないかな?
ふふっ…想像するだけで頬が緩むし!


「はぁ……我が孫ながら、すまんなぁ
もう少し書くことあるじゃろうに
でも……ジョン君が嬉しそうじゃし、良かったわい」


おじいちゃんがため息を付きながら、苦笑を漏らしていく。
体調も大丈夫だっていってるし…
僕にできることは、やっぱり手紙にも書いてあるように勉強と仕事だけだし!


勉強に時間を割きたいので、バラエティーの仕事は抑えめにしてもらって
CMを中心にしてもらうことにした。
あと雑誌のモデルみたいな仕事やコラムなんかをぼちぼちっとやっている。





「化粧水のCMですか?
僕が付けるの?女性用ですよね?」

「違うよ~、モデルさんが付けるからそのあとにうっとりとした顔でモデルさんに微笑んでくれたらいいんだよ!
ジョン君みたいな、硬派な男も惑わす化粧水ってコンセプトなんだよね~どうよ?いいでしょ?」



今までのCMとかなり違う!
今まではカレーモリモリ食べたりとか、会社の名前をカッコイイ顔して言ったり、犬役で子供と戯れるってのもあったけど…
女性相手とかしたことないし…ダークさんも何を思ってこの仕事をOKしたの?


「えぇ…あの女性にうっとりとですか……」


黒い髪はアキラさんと一緒だけど、長いカールしている髪はアキラさんほど艷やかじゃない
肌は白いけど、アキラさんほどきめ細やかでもないし、しっかりとしたメイクはケバケバしく見える。
赤の体にぴっちりとしたマーメイドドレスのスパンコールが縫ってあって目がチカチカする
体は肉付きはいいし柔らかそうだけと、華奢とか儚なげとか無垢とかまったく相反するボディ
そしみて、まず匂いが………
Ωオメガヒート発情期フェロモンの甘ったるい熟した果実の匂いにタバコと香水の匂いが混じって


今の僕にはドブのような匂いに感じます!全然好みじゃない!!
アキラさんに出会う前なら、ほいほい相手をしていたタイプだけど…
グラマーで安産体型で後腐れなく遊べる理想のタイプだったけど
あの人にうっとりかぁ……


「どう?まだ新人の無名のモデルさんだけど綺麗な人でしょ?
ジョン君でもくらっときちゃうんじゃない?
今回は企業さん側がジョン君の指名だからね!頑張ってよ!!」


何回か担当してもらってるCMディレクターさんだけど、まだ僕のことわかってなかったのかな?
アキラさん以外に興味ないんだよ
とりあえずなんとか頑張ろうっと気持ちを切り替えたのだけど…………





「ちょっと……ジョン君!
もうちょっとマシな顔にならないの?引きつってるよね?
口とかピクピクしてたよ、アップ画だからわかりまくりだよ!
確実に笑顔が引きつりまくりで、うっとりとはほど遠いよ!!」

「うぅ…すいません、どうしても…うっとり見つめるって難しくて……」


本当に難しい、今回はセリフなしで表情だけのCMだからよけいに難しくて…
うわぁ、モデルさんもめちゃくちゃ不機嫌な顔になっていく…
そりゃうっとりできなくて、引きつった笑顔を向けてリテイク出しまくったらそうなるよねぇ
すいません……申し訳ない……


「ん~じゃあ、君の日頃から言ってる運命の番さんが来たって設定でどう?
ほらっ頭で想像してみて!
あれは運命の番さんだよ…君の愛して止まない番さんだよ…」


えっ?アキラさんを想像するの?
アキラさんはあんな赤い服は着ないだろうけど…あんなケバくないし…あんな臭いしないし……
でも背に腹は代えられない!
あれはアキラさん、アキラさん、アキラさんがここに…………




「はい、カット!!
いやぁ…すごい表情するね!ジョン君!
今にも泣き出しそうな、切なそうな、それでも堪らなく嬉しそうな……いい表情だったよ!俺とか泣けてきちゃったし!!」

「あぁ……よかったです。
ディレクターさんのアドバイスのお陰です。ははっ…気持ち入りすぎちゃったかな?」


涙目でテンションが高いディレクターさんを横目に、僕は今アキラさんのいない寂しさで押しつぶされそうになっている。
本当に想像してしまった。もしも……アキラさんがいたらって



「いい……あなたっすごくよかったわ!!」
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