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第1話.勇者ですがやることがありません
06.めでたし、めでたし
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さて、その頃城の一角にあるテラスでは、宰相と魔術師がグラスを傾けつつ、アラサー男子トークを楽しんでいた。
「今、アッーとか聞こえませんでした?」
「ん……?いいや、気のせいでしょう」
宰相がワインを一口飲みしみじみと呟く。
「久々に王が王らしくなりましたねぇ」
魔術師もいかにもと頷いた。
「全くです。勇者には感謝しなければ」
この国の政治の舵取りは貴族と議会とに任されている。そんな中で王とは支配者と言うよりは、ライオンのハーレムにおけるオスと同じだ。いつもの王は指先一本たりとも働かず、贅沢食っちゃ寝のヒモライフが許されている。ただし有事の際には真っ先に外敵に立ち向かわなければならない。それがいかなる強大な相手であろうともだ。そのために王には誰にも敵わない力がある。
ところが家系なのかなんなのか、代々の王には一つの欠点があった。これまたライオンのオスと同じで、交尾のできる相手がいなければ張り切れない。おまけにドストライクの相手でなければ、ピクリとも勃たない難しい○○コの持ち主だったのだ。
そこで召喚の責任者である歴代の魔術師は、王の最も好みのタイプを億ある世界から厳選し、召喚し、彼らはその人物を勇者と呼んだ。つまり勇者とは王の殺る気とヤル気を引き出す存在なのである。
ところでこの世界には一応労働基準法がある。ゆえに、勇者には討伐後には莫大な報酬が約束されている。危険手当もしっかり込みになっている。帰還を禁じているわけでも、帰還の魔術が難しいわけでもない。勇者を使い捨てor軟禁しようものなら、即座に神様にブラック国家だと認定され、営業停止処分を食らうからである。
だがしかし討伐後に帰還した……もといできた勇者は一人もいない。ようやく見つけた理想の相手を王が手放すはずもないからだ。本人さえ希望すればすぐにでも返せるのだが、王にヤリ潰され帰る気力も体力もなくなった、と王家の記録には記されている。本人の気力体力ばかりは神様もどうにもならなかった。
ちなみになぜ勇者は勇者と呼ばれているのかと言うと――。
「陛下に立ち向かえるってそれこそ勇者ですからねぇ。あの方の体力とアレって魔王級ですし」
「確かに!」
鬼畜で愛国者な側近らはこうして一晩を笑い明かしたのだった。
なお、その後のイケメン王と勇者ケンゴだが、毎日擦り切れるまでヤリながら、仲良く(?)末永く暮らしたそうな。
めでたしめでた……。
「………しなわけあるか~!!」
第1話終
「今、アッーとか聞こえませんでした?」
「ん……?いいや、気のせいでしょう」
宰相がワインを一口飲みしみじみと呟く。
「久々に王が王らしくなりましたねぇ」
魔術師もいかにもと頷いた。
「全くです。勇者には感謝しなければ」
この国の政治の舵取りは貴族と議会とに任されている。そんな中で王とは支配者と言うよりは、ライオンのハーレムにおけるオスと同じだ。いつもの王は指先一本たりとも働かず、贅沢食っちゃ寝のヒモライフが許されている。ただし有事の際には真っ先に外敵に立ち向かわなければならない。それがいかなる強大な相手であろうともだ。そのために王には誰にも敵わない力がある。
ところが家系なのかなんなのか、代々の王には一つの欠点があった。これまたライオンのオスと同じで、交尾のできる相手がいなければ張り切れない。おまけにドストライクの相手でなければ、ピクリとも勃たない難しい○○コの持ち主だったのだ。
そこで召喚の責任者である歴代の魔術師は、王の最も好みのタイプを億ある世界から厳選し、召喚し、彼らはその人物を勇者と呼んだ。つまり勇者とは王の殺る気とヤル気を引き出す存在なのである。
ところでこの世界には一応労働基準法がある。ゆえに、勇者には討伐後には莫大な報酬が約束されている。危険手当もしっかり込みになっている。帰還を禁じているわけでも、帰還の魔術が難しいわけでもない。勇者を使い捨てor軟禁しようものなら、即座に神様にブラック国家だと認定され、営業停止処分を食らうからである。
だがしかし討伐後に帰還した……もといできた勇者は一人もいない。ようやく見つけた理想の相手を王が手放すはずもないからだ。本人さえ希望すればすぐにでも返せるのだが、王にヤリ潰され帰る気力も体力もなくなった、と王家の記録には記されている。本人の気力体力ばかりは神様もどうにもならなかった。
ちなみになぜ勇者は勇者と呼ばれているのかと言うと――。
「陛下に立ち向かえるってそれこそ勇者ですからねぇ。あの方の体力とアレって魔王級ですし」
「確かに!」
鬼畜で愛国者な側近らはこうして一晩を笑い明かしたのだった。
なお、その後のイケメン王と勇者ケンゴだが、毎日擦り切れるまでヤリながら、仲良く(?)末永く暮らしたそうな。
めでたしめでた……。
「………しなわけあるか~!!」
第1話終
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