デルモニア紀行

富浦伝十郎

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グリュン大森林

登攀

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 上っては下り、登っては降りる。
”枝渡り” を封印して次々と新たな大樹に挑み続けた。
( 折角だから樹の頂上近くでは数本の”スティック”を確保している )
徐々に”木登り”が速くなっているのが自分でも分かる。
自身のイメージ通りスムーズに登れるようになって来た。
クライミングスポーツの大会に出れば楽々優勝できるだろう。

「・・3秒くらいか?」
日が高く昇り、スティックは500本を超えた。
俺はこの森の樹を数秒で上れるようになっていた。( 蜥蜴よりも速い )

「ちょっと確かめてみるか!」
大樹の下に降りてステータスのスキル欄を確認してみた。

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 【 ジョブ固有スキル 】  不意打ち[10*] 変装[4]  剣術[1] 魔術[1]
 【汎用スキル】     疾駆[10**] 跳躍[8*] 降着[2] 登攀[7]
 【戦闘スキル】     投石[8***] 対獣格闘[10*] 対人格闘[6] 
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「 ”登攀” 、 か」
新しいスキルが追加されていた。 ( "木登り" じゃなかった )
崖とか壁を登る時にも効いてくれそうだな。
しかし、樹に登った数だけ飛び降りた筈だけど ”降着” は一段しか上がってない。
・・・これは分る気がする。
”登攀” は徐々にスピードが増していくけれど 落下スピードは一定だ。
多分UPした限界高度から飛び降りないと次の段階に上がれないんだろう。
( 肝試しかよ! )

 まあ、大樹の上から跳べるんだから ”降着” は今でも十分間に合ってる。
”登攀” は引き続き伸ばして行くとして、降りる時は ”枝渡り” だな !!

  そう言えば、俺が夢中になった枝渡り樹上アクションのスキルは特に無かった。
アレは俺が独自に身に着けた技術で スキルで獲る事はできないってことか。
唯一無二のオリジナルスキル。 ( イイじゃないの ! )


 森の王者、それはゴブリン。 なんてな!





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