デルモニア紀行

富浦伝十郎

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赤土帯

ファイアボール零式

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「その辺でいい」
ランドワームに百近い "穴" を開けたヨーコに俺は後ろから声を掛けた。
「後は俺がやる」
MPの自動回復は1分で2%。
"枯渇" 後1分を経過した俺は400を超えるMPを得て "魔力切れ" を脱したのだ。
「離れて見てろ」
「了解!」
ヨーコが離れる。
俺はランドワームの背に飛び乗った。
装備は解除してある。 今の俺は "ハダカ" のゴブリンだ。
銀鎧のヨーコの奮闘は間違いなく広報動画に採用されるだろう。
但し、YMSでの火球連射までだ。
( 一方的に刺突を繰り返すヨーコの姿には "引く" 人間もいるかもしれない ) 
その後で町着のゴブリンが出て来てワームに止めを刺しても絵的に映えない。
そのままのゴブリンの方がアピールするだろう。

 先程のヨーコの様にワームの背を駆け上がる。
一瞬でワームの頭部に到達した。
片膝を付いてランドワームの頭頂部に右手掌を当てる。

「ファイアボール!」 

 ファイアボールを撃つ。
俺の足元が爆ぜた。 凄まじい熱と爆風が俺を押し上げる。

「ヨシ!」
空中から確認するとランドワームの頭部( 上顎 )は綺麗に消失していた。
円形の口は下半分だけが残っている。
ブーストは掛けていないのに凄まじい威力だ。
・・これは"必殺技" と言っていいな!
2%だったMPが満タンになった。  ( レベルアップ来た! )


「マスター!」
着地するとヨーコが駆け寄って来た。
「もうよろしいので?」
「ああ大丈夫だ。 心配かけたな」
ヨーコが居なければドーム行きは避けられなかったろう。
"アキラ式魔導修行" はアシスタントあってのもの、と言えるかもしれない。

「お伺いしても?」
「何だ」
「ワームを倒された先程の技は?」
訊かれるとは思っていたが、FQの開発にいたヨーコにも分からないか。
( ヨッシー師匠、あんた何者? )

「ファイアボールだよ」
ヨーコ( ≒FQ運営 )に隠しても意味ないしな。 解説してやろうじゃないか。


「俺がアレンジした撃ち方だ。  "ファイアボール零式" という 」






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