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第1章.母 Ⅰ
005縫.『ド天然』生命体?
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ここは日本の海沿いにある某県、S市。
あっ、はるか上空に自ら眩い光を発して身を翻しながら、何か1つ夜空を飛んでいる発光体があります!
シュルンッ……!!!
シュ……シュゴゴ……ッ!!!
流れ星の様に上空の高い所を飛び、大気の摩擦の為なのか風切り音がスゴいです!
そして、ゆっくりと大きく旋回しながら螺旋を描いています!
夜空を旋回している発光体の眼下に見えているのは、S市のど真ん中をほぼ占拠している巨大な競り立つ台地。
立地的にとても目立っているので、上空旋回中のどの角度から見てもこの巨大な台地が目に飛び込んで来ます。
発光体の光と光の合間から右上の方向に、翼らしきものが出て来ました!
まるで、燃え盛る紅い炎を身に纏っている様に見えます!
ブァサッ……!!!
バシュッ……ブシューッ!!!
この燃える翼が、大気の中の結晶分を超高温で蒸発させながら旋回しているんです!
きっと、地上からは流れ星に見えているに違いありません!
S市の基幹道路として一番車の往き来が多い県道を中心に、たくさんの様々な家がそれを取り巻く様に並ぶという町の夜景が広がっています。
そして、それを挟んですぐ側に海を望んでいる地形になっています。
だんだん、発光体が旋回する時の高度が低くなって来ました!
低くなって来たから分かったのですが、この発光体はさほど大きく無さそうです!
シュパァッ……!!!
キラ……キラキラキラ……!!!
発光体の光と光の合間から左下の方向に、尾翼が出ています!
燃え盛る紅い炎から伸びる桃色の垂れ桜……とても幻想的です!
S市から右を覗いて海に目を移すと、沖まで広がる漆黒の海が広がります。
イカ釣り漁船が発する集魚灯の赤い光が、チカチカと所々に見えています。
タンタンタン……タンタンタン……
そして今度は左を覗くと、その県道から少し逸れて山肌に沿って台地へと続くなだらかな上り坂があります。
横目には段々畑が見え、所どころ車のヘッドライトの光が反射します。
黄色に紅に桃色に……と様々な色を身に纏いつつ、発光体は一陣の風の様に町の中を疾走して行きます!
シュルンッ……!!!
スルン……シュシュシュ……!!!
あっ……車のヘッドライトの群れに混じって、放課後の部活動が終わり自転車を押して家路に向かう朱璃の姿が見えます。
朱璃の目の前には、眼下に沖の向こうまで漆黒の海が広がっています。
町の中を疾走していた発光体は、最後に朱璃と正面からカチ合いました!
炎の様に燃える翼、桃色に垂れ下がる尾翼に続いて、光と光の間から見える嘴で咆哮の構えをっ……!!!
……ヤバいっ!
咄嗟に朱璃は両耳を手で塞ぎ、目を瞑ります!
自転車は、ガシャンと横倒しになります!
しかし、慣性の法則ですぐには止まれる訳も無く……
く、く~ぇ~~……
……???
発光体はドップラー効果で遠ざかって行く弱々しい悲鳴だけを残して、朱璃の目の前をそのまま素通りして……
そのまま、フッと消えてしまいました。
朱璃は思わず、某お笑い番組ばりにすてーん!とベタなほど前のめりにスベりそうになったんです。
「何なんですか、今のは一体……?」
ガシャンっ……
ギコ……ギコ……
朱璃が再び自転車を起こしてその坂を上りきると、眼前には台地が広がっています。
そして台地の上には点在している集落と、左手に電車の駅が見えます。
朱璃は一旦足を止め、そのまま目線を上に向けました。
すると、澄んだ夜空に天の川が映えます。
「え……と、あれが織姫さまで……あれが彦星さま……」
人指し指を上に向けて、琴座のベガ、鷲座のアルタイル、白鳥座のデネブとゆっくり順番になぞります。
『夏の大3角形』の出来上がりです!
朱璃は、満足げにニコッと微笑みました。
あ……向こうから一両編成の路面電車、昭和を彷彿とさせる「チンチン電車」が駅に入って行くのが見えました。
しかし、この辺りで夜景と言えばこの電車から漏れる光のみ。
この台地の上の集落には街灯はおろか、コンビニエンスストアなどの商業施設すら点在していません。
その為、夜は真っ暗闇と化すんです。
「この道……
街灯が無くて真っ暗闇です……」
朱璃はいつもここに差し掛かると、身の危険を感じて押していた自転車に跨り足早に漕いで家路を急ぐんです。
この集落は林業で生計を立てている様で、集落を見渡すと丸太小屋が目立ちます。
朱璃は、そんな集落の外れにある……
とある1件の掘っ立て小屋に入りました。
この掘っ立て小屋には、朱璃が母と2人でひっそりと暮らしています。
「ふぅ、あらかた縫い終わったわ。
後は、仕上げにこの中に “ 魂 ” を籠めるだけね……」
母はそう言って、小型のアタッシュケースの中に縫い終わった『それ』を詰め込みました。
そして、目を閉じ “ 何か ” を念じて厳重にロックをかけたんです。
その両手からは、何やら青白くて淡い光が漏れ出ていて……
どうやら、普通のアタッシュケースではなさそうですね。
“ 魂 ” を籠めるとか、何か物騒なワードも飛び出しましたが……
このアタッシュケースには、どんな重要なモノが入っているんでしょうか?
あっ、はるか上空に自ら眩い光を発して身を翻しながら、何か1つ夜空を飛んでいる発光体があります!
シュルンッ……!!!
シュ……シュゴゴ……ッ!!!
流れ星の様に上空の高い所を飛び、大気の摩擦の為なのか風切り音がスゴいです!
そして、ゆっくりと大きく旋回しながら螺旋を描いています!
夜空を旋回している発光体の眼下に見えているのは、S市のど真ん中をほぼ占拠している巨大な競り立つ台地。
立地的にとても目立っているので、上空旋回中のどの角度から見てもこの巨大な台地が目に飛び込んで来ます。
発光体の光と光の合間から右上の方向に、翼らしきものが出て来ました!
まるで、燃え盛る紅い炎を身に纏っている様に見えます!
ブァサッ……!!!
バシュッ……ブシューッ!!!
この燃える翼が、大気の中の結晶分を超高温で蒸発させながら旋回しているんです!
きっと、地上からは流れ星に見えているに違いありません!
S市の基幹道路として一番車の往き来が多い県道を中心に、たくさんの様々な家がそれを取り巻く様に並ぶという町の夜景が広がっています。
そして、それを挟んですぐ側に海を望んでいる地形になっています。
だんだん、発光体が旋回する時の高度が低くなって来ました!
低くなって来たから分かったのですが、この発光体はさほど大きく無さそうです!
シュパァッ……!!!
キラ……キラキラキラ……!!!
発光体の光と光の合間から左下の方向に、尾翼が出ています!
燃え盛る紅い炎から伸びる桃色の垂れ桜……とても幻想的です!
S市から右を覗いて海に目を移すと、沖まで広がる漆黒の海が広がります。
イカ釣り漁船が発する集魚灯の赤い光が、チカチカと所々に見えています。
タンタンタン……タンタンタン……
そして今度は左を覗くと、その県道から少し逸れて山肌に沿って台地へと続くなだらかな上り坂があります。
横目には段々畑が見え、所どころ車のヘッドライトの光が反射します。
黄色に紅に桃色に……と様々な色を身に纏いつつ、発光体は一陣の風の様に町の中を疾走して行きます!
シュルンッ……!!!
スルン……シュシュシュ……!!!
あっ……車のヘッドライトの群れに混じって、放課後の部活動が終わり自転車を押して家路に向かう朱璃の姿が見えます。
朱璃の目の前には、眼下に沖の向こうまで漆黒の海が広がっています。
町の中を疾走していた発光体は、最後に朱璃と正面からカチ合いました!
炎の様に燃える翼、桃色に垂れ下がる尾翼に続いて、光と光の間から見える嘴で咆哮の構えをっ……!!!
……ヤバいっ!
咄嗟に朱璃は両耳を手で塞ぎ、目を瞑ります!
自転車は、ガシャンと横倒しになります!
しかし、慣性の法則ですぐには止まれる訳も無く……
く、く~ぇ~~……
……???
発光体はドップラー効果で遠ざかって行く弱々しい悲鳴だけを残して、朱璃の目の前をそのまま素通りして……
そのまま、フッと消えてしまいました。
朱璃は思わず、某お笑い番組ばりにすてーん!とベタなほど前のめりにスベりそうになったんです。
「何なんですか、今のは一体……?」
ガシャンっ……
ギコ……ギコ……
朱璃が再び自転車を起こしてその坂を上りきると、眼前には台地が広がっています。
そして台地の上には点在している集落と、左手に電車の駅が見えます。
朱璃は一旦足を止め、そのまま目線を上に向けました。
すると、澄んだ夜空に天の川が映えます。
「え……と、あれが織姫さまで……あれが彦星さま……」
人指し指を上に向けて、琴座のベガ、鷲座のアルタイル、白鳥座のデネブとゆっくり順番になぞります。
『夏の大3角形』の出来上がりです!
朱璃は、満足げにニコッと微笑みました。
あ……向こうから一両編成の路面電車、昭和を彷彿とさせる「チンチン電車」が駅に入って行くのが見えました。
しかし、この辺りで夜景と言えばこの電車から漏れる光のみ。
この台地の上の集落には街灯はおろか、コンビニエンスストアなどの商業施設すら点在していません。
その為、夜は真っ暗闇と化すんです。
「この道……
街灯が無くて真っ暗闇です……」
朱璃はいつもここに差し掛かると、身の危険を感じて押していた自転車に跨り足早に漕いで家路を急ぐんです。
この集落は林業で生計を立てている様で、集落を見渡すと丸太小屋が目立ちます。
朱璃は、そんな集落の外れにある……
とある1件の掘っ立て小屋に入りました。
この掘っ立て小屋には、朱璃が母と2人でひっそりと暮らしています。
「ふぅ、あらかた縫い終わったわ。
後は、仕上げにこの中に “ 魂 ” を籠めるだけね……」
母はそう言って、小型のアタッシュケースの中に縫い終わった『それ』を詰め込みました。
そして、目を閉じ “ 何か ” を念じて厳重にロックをかけたんです。
その両手からは、何やら青白くて淡い光が漏れ出ていて……
どうやら、普通のアタッシュケースではなさそうですね。
“ 魂 ” を籠めるとか、何か物騒なワードも飛び出しましたが……
このアタッシュケースには、どんな重要なモノが入っているんでしょうか?
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