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それぞれの物語
しおりを挟む第1案件
吸血鬼の事情
ステラは、吸血鬼族最期の赤ちゃんだった。
とても大切にされていて、それでいて…高貴に躾けられている。
ステラが、一族の危機を知ったのは…物心つく前からだろう。それほど、状況は危機的なものだった。
赤ちゃんでも分かる程だ…大人は隠していられない程に…状況は危い。
幸い、吸血鬼族は長寿な一族だ。
誰もが…簡単に物事を考えていたせいもあり、一族の未来は暗い。
バンピールも増えて、純粋種が少ない。
奇跡的に生まれる覚醒遺伝やレベル上げて偶然にも進化することが、純粋種への一番の近道だとされた。
一躍、吸血鬼族で…冒険者ブームが来た。
一番集まった場所が…ここのダンジョン都市だった。
ステラが大きくなった時には、この都市には、多くの吸血鬼族がいた。
…はずだった。
でも、ステラが来た時には…吸血鬼族の姿は、何処にも無かった。
憧れの始祖様が在わすダンジョン
若い吸血鬼の憧れダンジョン都市
吸血鬼の若者の集まる始祖伝説
何故?何処にも居ないのか?
吸血鬼以外なら…ダンジョン都市に溢れているのに?
みんなは?何処⁇
恐怖が若いステラを襲った。
唯一の同胞のダンピール
ルギナス
レンタル奴隷の半吸血鬼
ステラは恐怖からか?ルギナスに依存していった。
そこでつけられた2つ名
「死神」
ステラと共にダンジョンに入ったものは…生きて帰って来れないからだ。
吸血鬼は勿論…
多種族の冒険者も道連れになった。
そう、道連れ…
ステラが帰って来れるのは…ルギナスが居たから。
本来なら…ダンジョンに飲み込まれていても可笑しくはない。
このダンジョンは…吸血鬼を喰らうのだ。
ステラと共にダンジョンに入った冒険者は、こうして…巻き込まれた。
なら、何故連れて行くのか…
ルギナスを買い取るお金が必要だから…
毎回…ルギナスに助けてもらい脱出して来たこのダンジョンは、吸血鬼喰らいダンジョン。
でも、毎回ルギナスに助けてもらう。
他の冒険者を…生贄にして…
第2案件
過去の記憶
ルギナスには、思い出していけない過去がある。
いくら…同胞が喰われても…
思い出してはいけない…
ダンジョン都市のダンジョンには、2つの顔がある。
1つは、素材を永遠に排出する自然の宝庫
もう1つは…バンパイヤイーター
昔より…吸血鬼をハンターしていた者が…此処を作ったらしい。
薄っすらと…補食する側が…補食されていく様は…自分の忘れた記憶を呼び起こす。
忘れるな
復讐せよ
でも、どうしても…ステラだけは…ダメなのだ。
忘れてしまった…「愛」
他の感情は…思い出さないのに…
ステラに「愛」を覚えてしまった。
忘れるな…嫌だ!醜い感情なんていらない
復讐せよ…ステラと共に、生きたい
生きたい…
ステラと共に…
他の全てを犠牲にしても
だから、ダンジョンの吸血鬼専用の罠が発動したら…
私は、ステラの代わりに…全てのメンバーを捧げた。
今回も…同じだ。
ダンジョンに…ステラは食べさせない。
絶対に…
第3案件
殺人狂
ダイアリーネは、ダンジョン都市で生まれた。
親は…両親ともに冒険者をしていたらしい。
親は…ダイヤリーネを置いて…ある日いきなりダンジョン都市から消えた。
だから、ダイヤリーネは親の顔も知らない。
小さい頃から明るい子で、いつも笑顔だったから、誰もダイヤリーネの闇を知らない。
ダイヤリーネは、時々姿を消す子供だった。
そんな時は、決まって…ダンジョンに入っていた。
孤児にとって、ダンジョンは遊び場である。
誰も咎めない。
ダンジョンは、小遣い稼ぎには、もってこいの場所なのだ。
だが、ダイヤリーネの稼ぎ方は、他の孤児たちとは違った。
「受け付けさん…また、カードが残されていたよ」
ギルドに、ダンジョンで死んだ者の遺留品を持っていくと、カードの中に貯めてあるお金を1割貰えるシステムがある。
つまり、カードは落し物と見なされる。
ダイヤリーネは、人一倍…そんなカードを手に入れて来れる…そんな少女だった。
ダイヤリーネは、見ていたのだ。
ダンジョンのもう1つの性質を…
その性質は、吸血鬼がいる冒険者にしか反応しない。
だが、吸血鬼以外も補食する。
不思議だった。
何故吸血鬼だけに反応するのか?
他の吸血動物でも反応するのか、試した。
すると…
ダンジョンのもう1つは…呆気なく反応した。
なんだ…
簡単じゃん。
ダイヤリーネは、子供の遊びのように、冒険者を罠に追い込んで…カードを拾った。
お金がなくなると…また、冒険者を罠にかけた。
罠にかける人物は…ダイヤリーネが敵と判断した者。
悪いやつでも…ダイヤリーネにちょっかいをかけなければ、無視した。
いいやつでも…ダイヤリーネにちょっかいかければ、罠にかけた。
面白いぐらいに…稼ぎまくっていた為に、ギルドマスターに目をつけられた。
ダイヤリーネは、この遊びを…自重した。
その時にはもう、身体も大きくなっていたので、冒険者になった。
コツコツ稼ぐ冒険者の生業には、ダイヤリーネは慣れることはなかった。
面倒だから、ダンジョン内で…即席のメンバーとケンカして、ダンジョン内で…ワザとメンバー解散させるように仕向けた。
でも、案外…ダンジョン内でメンバー解散は出来ない。
その難しい心理戦に、ダイヤリーネはハマった。
上手く罠に追い込めたら、ダイヤリーネの勝ち!上手くいかなかったら…ダイヤリーネの負け…
そんな事を繰り返している内に…ポーラブという鬼人族に会った。
彼は、不思議な別の世界の話をしてくれた。
だから、お金を稼ぐと、ポーラブを奴隷レンタルして、ダンジョンデート気分を味わう。
2人っきりではないのが…たまにキズなのだが…そこは、仕方がない。
でも、良かった。ポーラブは…罠に追い込めた時より、興奮させてくれる。
心理学者だがカウンセラーとかなんだか知らないけれど…
私の中を癒してくれる。
話をしているだけでも、気分がいい。
ポーラブが言うには、スキルに癒す能力があるらしいです。
でも、そんなことはどうでもいい。
いつか
ポーラブを…
罠に…
第4案件
能力不適合転生
ポーラブは、転生者。
ある日、好きなゲームをひたすらにやって手に入れたイベント商品が…異世界転生だった。
ゲームの延長かと思った。
だから、ゲームのアバターキャラクターをそのまま受け継ぐ形にしてもらった。
でも、いざ…転生すると…
残念なことに…転生は現実で…しかも、自分の本来の能力と身体があっていなかった。
ゲームのキャラクターは、俺の理想。
現実の俺の能力は、心理学者。
武士でも無ければ、剣士でもない。
俺の理想が、せめて魔法系であれば良かった。
だが、今は…魔力ゼロ
魔法を剣で斬り捨てる?
んな⁈こと!!現実で出来るか!!
心理学者の能力は、魔法系が多い為に…ほぼ、役立たず。
会話できる生き物なら、先読みできるかもしれないが…魔獣相手にして…………
俺は無力だ。
そんな俺は、結局…稼ぎがない。
だから、借金で直ぐに奴隷落ちしました。
…はあ。
でも、こんな能力のない俺に…天使が現れた。
その子の名は、ダイヤリーネ!!
なんと!
ヤンデレだ!!
可愛いリーネ!!
心の闇を、俺に害が出ない程度に癒してあげる。
だから…ヤンデレの対象を俺に向けて?
だから…俺を縛って?束縛して?どうせなら、○○して?俺を君の色に染めて~!!
なんて…心で毎回訴えるものの…この顔は、理想の顔を崩すことはない。
はあ…はあはあ
俺はどうしたらいいの⁈
神さま教えて~⁈
第五案件
世の中には、色々な個性を持った人が居ります。
でも…わいは…その中に紛れる…紛れられる。
ヘーボンっと、言って良いのかは、わからへん。
わいの心は、わいにしかわからないはずやで?
でも、紛れて
わいは…のぞいて見る。
わかりやすい…他人の心をや…
わいの特殊能力やさかい。
ステラの姉さん…案外可愛いのー?
男に依存しておると思っているみたいだが、このねーちゃんしたたか者やで~?
全部持っていこうと思います?
ルギナスはんは…この旅のキーマンさかい。
もーチートー心を記憶を探らせて~なー?
このダンジョン止める方法…知っているんやろ?
まったく…怖いお人やで~
リーネはんは…関わりたくない変人やで~?
可愛い顔して…病気やわ~黒いわー?
こん人と何回も組んださかい…このダンジョンの事は知っておった。
隠せまへんで?お嬢はん?
ポーラブはんは、わいと違うが似た性質の能力持ちさかい…天敵や!
出来るだけお近づきになりたくありまへんなー?
死活問題やわ~?勘弁して?
でも、負けまへんで?
ねーちゃんの趣味は理解してあげれまへんが…
タケルはんは…わかりやすい頭デッカチな坊ちゃんやわ~
人生舐め切って、失敗しても気づいてまへん。
あれは、バカと天才の…バカの方やで~ホンマ!
マツリはんは…何もんやねん?
心がまったくわからん。
子供たちにプロテクトかけられて、一切合切全てわからへん。
わいの能力ではわからんけど、ポーラブはんの能力ならわかるかもしれない…悔しか~!
でも、マツリはん…全て知ってて…楽しんでまへんか?
この人~怒ってる顔…見たことあらへん。
いつもニコニコして…リーネはんより…異色やわ~ステラはんよりしたたか者やで~ポーラブはんよりお近づきになりたくないわ~
時々見せる顔は、タケルはんよりバカ?なのに…もしかして…ルギナスはんより怖いお人やないかと…
そりゃ…ありまへんな。おそらく…
さあ、わいも…そろそろ…動こうか?
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