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4.ワイバーンさまのターン
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人間サイズの時は、ウシやブタはかなり大きな生き物だった。
特にウシになると、1頭解体しただけで何日分の食事になったのだろう?
しかし、今の俺はドラゴンだ。
ドラゴンにとってウシは人間にとってはイワシを1尾食べているくらいの感覚だし、ブタに至っては少し大き目のポークウインナーだ。
恐らくゾウサイズじゃないと、1頭で満足……とはいかないのだろう。
だから1日も経つと、俺のお腹も減ってしまう。
首尾よく樹海の中で野生のヤギとかトナカイを見つけられれば、それで食事を済ませることができるが、アイツらは思いのほか素早いし、森の中だから捕まえるのも大変だ。
「くそ……また逃げられたか……」
野生馬を取り逃がしたあと、俺は周囲を見回した。
さて……他に獣は……おや、ちょうどいいところにまた人間の村を見つけた。ここにも立派な役人さまの屋敷が建っており、如何にも村人たちの富を吸い上げているという感じだ。
「丁度いいところに、飯屋があるじゃないか。頂くとしよう!」
俺は迷わず、役人のお屋敷が管理している牧場へと直行した。
そしてちょうど放し飼いをしていたので、ウマを2頭頂き、更にウシも2頭食べてすっかり満腹になっていく。
「ど、ドラゴンだー!」
「家畜を逃がせ逃がせ!」
もちろん牧場を管理していた人間たちは大騒ぎをしているが、俺は人間を食う趣味は無いので無視している。たまに石を投げつけてくるバカもいたが、他の管理者に止められていた。
「バカ! やめろ……刺激するな!」
「だけど……俺の管理しているウマがー!」
「うるさいぞお前たち。あまり石を投げつけるようなら……ここに大きな土産を残してやるが?」
そう伝えると、牧場にいた人間たちは静まり返った。
ドラゴンに家畜を襲われただけでなく、臭いお土産まで放置されたとあってはたまらないのだろう。
少しの間は沈黙が続いたが、牧場の人間の中で怒りを露にした男がいた。
「お、おのれーーータダで済むと思うなトカゲー!」
「そうか」
まだ石を投げてきたヤツがいたので、本当にでっかいお土産を屋敷の屋根に落とすと、俺はそのまま飛び去った。
もちろん、牧場関係者は大騒ぎである。
「うわあああああ……領主さまのご自宅がーーーー!」
「テメーが余計な事言ったから、こうなったじゃねーか!」
「どーするんだよこれ!?」
「はぁ!? 俺が悪いんじゃねー、悪いのはドラゴンだろ!」
「これ、下手したら俺たち全員クビだぞ。ふざけんな!」
こんな感じで、森の中で獣を狩れなかった日は、教会や領主の館などを狙って略奪をした。
すると当然、人間側も俺に対抗しようとしたようだ。
ある日、俺は昼寝をしているとカサカサと物音を感じた。
「………?」
薄目を開けてみると、武装した冒険者たち数名が息を殺しながら殺気を向けてきている。恐らく、俺が荒らしてきた領主か教会の送ってきた刺客だろう。
どうやら連中は毒も持っているらしく、その臭いも漂ってくる。
「どれ……少し懲らしめてやるか」
俺は寝返りをうつフリをしながら魔法を使うと、蔓系の植物が一気に伸びていき、刺客として送り込まれてきた冒険者を残らず捕えることに成功した。
「う、うわあ!?」
「な、なんだこれは!?」
「俺の命を狙おうなど100年早い」
「くっ……」
冒険者たちは悔しそうに下を向いたが、俺はすぐに質問をした。
「さて、お前たちの黒幕は誰だ?」
「喋るか!」
「そうか。ならば……体に聞いてみることにしよう」
身体に聞くと聞いて、こいつらは拷問されると思ったのだろう。
だが、俺は文字通りの意味で聞いたのである。
「ふむ……お前にしようか」
位置関係的に、リーダーと思しき者の鎧などを剥いで背中を丸見えにすると、軽く竜言語魔法をかけた。
そうすれば、現代のゲーム風に言うログのようなモノが見える。
「ほう。お前は寒村の外れの家の7男坊……初恋の人は2軒隣のジェシカ。隣の家の犬がうるさいから、深夜に毒餌を与えて殺したこともある……か」
次々と秘密をばらすと、そのリーダー風の男は半泣きになりながら叫んでいた。
「や、やめてくれーーー! いっそ殺せ! 殺してくれー!!」
「では、そろそろ白状してもらおうか。大金貨20枚と共にクエストを強要したのは……役人のジムだな?」
「そ、そうだよ……トリカブトの毒なら、アンタを殺せると思ったらしい……」
それだけのことがわかれば、もうこいつらは用無しだ。
パーティーメンバー全員を下着だけに剥くと、俺は役人ジムの家へと直行した。
それから3時間後。
俺は役人ジムも捕らえ村の広場に連れて行くと、パンツ一丁にしてから、竜言語魔法で個人情報をたっぷりと見せてもらうことにした。
「ほうほう……お前の初恋の人はメイドのマニー。で、15歳の時に遂に手を出したと?」
「や、やめてくれえーーーー!」
「更に村娘で許嫁のいるレニーにも手を出して、うるさく言ってくる許嫁を暗殺……その方法は……」
「あああああああああ!」
案の定、叩けば埃がたっぷりと出てくる男なのであった。
特にウシになると、1頭解体しただけで何日分の食事になったのだろう?
しかし、今の俺はドラゴンだ。
ドラゴンにとってウシは人間にとってはイワシを1尾食べているくらいの感覚だし、ブタに至っては少し大き目のポークウインナーだ。
恐らくゾウサイズじゃないと、1頭で満足……とはいかないのだろう。
だから1日も経つと、俺のお腹も減ってしまう。
首尾よく樹海の中で野生のヤギとかトナカイを見つけられれば、それで食事を済ませることができるが、アイツらは思いのほか素早いし、森の中だから捕まえるのも大変だ。
「くそ……また逃げられたか……」
野生馬を取り逃がしたあと、俺は周囲を見回した。
さて……他に獣は……おや、ちょうどいいところにまた人間の村を見つけた。ここにも立派な役人さまの屋敷が建っており、如何にも村人たちの富を吸い上げているという感じだ。
「丁度いいところに、飯屋があるじゃないか。頂くとしよう!」
俺は迷わず、役人のお屋敷が管理している牧場へと直行した。
そしてちょうど放し飼いをしていたので、ウマを2頭頂き、更にウシも2頭食べてすっかり満腹になっていく。
「ど、ドラゴンだー!」
「家畜を逃がせ逃がせ!」
もちろん牧場を管理していた人間たちは大騒ぎをしているが、俺は人間を食う趣味は無いので無視している。たまに石を投げつけてくるバカもいたが、他の管理者に止められていた。
「バカ! やめろ……刺激するな!」
「だけど……俺の管理しているウマがー!」
「うるさいぞお前たち。あまり石を投げつけるようなら……ここに大きな土産を残してやるが?」
そう伝えると、牧場にいた人間たちは静まり返った。
ドラゴンに家畜を襲われただけでなく、臭いお土産まで放置されたとあってはたまらないのだろう。
少しの間は沈黙が続いたが、牧場の人間の中で怒りを露にした男がいた。
「お、おのれーーータダで済むと思うなトカゲー!」
「そうか」
まだ石を投げてきたヤツがいたので、本当にでっかいお土産を屋敷の屋根に落とすと、俺はそのまま飛び去った。
もちろん、牧場関係者は大騒ぎである。
「うわあああああ……領主さまのご自宅がーーーー!」
「テメーが余計な事言ったから、こうなったじゃねーか!」
「どーするんだよこれ!?」
「はぁ!? 俺が悪いんじゃねー、悪いのはドラゴンだろ!」
「これ、下手したら俺たち全員クビだぞ。ふざけんな!」
こんな感じで、森の中で獣を狩れなかった日は、教会や領主の館などを狙って略奪をした。
すると当然、人間側も俺に対抗しようとしたようだ。
ある日、俺は昼寝をしているとカサカサと物音を感じた。
「………?」
薄目を開けてみると、武装した冒険者たち数名が息を殺しながら殺気を向けてきている。恐らく、俺が荒らしてきた領主か教会の送ってきた刺客だろう。
どうやら連中は毒も持っているらしく、その臭いも漂ってくる。
「どれ……少し懲らしめてやるか」
俺は寝返りをうつフリをしながら魔法を使うと、蔓系の植物が一気に伸びていき、刺客として送り込まれてきた冒険者を残らず捕えることに成功した。
「う、うわあ!?」
「な、なんだこれは!?」
「俺の命を狙おうなど100年早い」
「くっ……」
冒険者たちは悔しそうに下を向いたが、俺はすぐに質問をした。
「さて、お前たちの黒幕は誰だ?」
「喋るか!」
「そうか。ならば……体に聞いてみることにしよう」
身体に聞くと聞いて、こいつらは拷問されると思ったのだろう。
だが、俺は文字通りの意味で聞いたのである。
「ふむ……お前にしようか」
位置関係的に、リーダーと思しき者の鎧などを剥いで背中を丸見えにすると、軽く竜言語魔法をかけた。
そうすれば、現代のゲーム風に言うログのようなモノが見える。
「ほう。お前は寒村の外れの家の7男坊……初恋の人は2軒隣のジェシカ。隣の家の犬がうるさいから、深夜に毒餌を与えて殺したこともある……か」
次々と秘密をばらすと、そのリーダー風の男は半泣きになりながら叫んでいた。
「や、やめてくれーーー! いっそ殺せ! 殺してくれー!!」
「では、そろそろ白状してもらおうか。大金貨20枚と共にクエストを強要したのは……役人のジムだな?」
「そ、そうだよ……トリカブトの毒なら、アンタを殺せると思ったらしい……」
それだけのことがわかれば、もうこいつらは用無しだ。
パーティーメンバー全員を下着だけに剥くと、俺は役人ジムの家へと直行した。
それから3時間後。
俺は役人ジムも捕らえ村の広場に連れて行くと、パンツ一丁にしてから、竜言語魔法で個人情報をたっぷりと見せてもらうことにした。
「ほうほう……お前の初恋の人はメイドのマニー。で、15歳の時に遂に手を出したと?」
「や、やめてくれえーーーー!」
「更に村娘で許嫁のいるレニーにも手を出して、うるさく言ってくる許嫁を暗殺……その方法は……」
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