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19.朝チュンと、他のギルドの中間マージン
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朝起きたら、隣にはオリヴィアが眠っていた。
夫婦なので、これはまあ見慣れた光景なのだが、納屋からスティレットがニヤニヤと笑いながら僕を見てやがる。
『昨夜はお楽しみでしたね』
なんでコイツが、あの有名なセリフを知っているんだ。
いや、単なる偶然か……と思いながら、僕は「うるせぇ」とだけ答えを返した。
スティレットも、納屋から顔を出したまま僕を見てきた。
『ああ、そうそう……小生も昨日おもしろいことを知ったよ?』
「おもしろいことって?」
聞き返すと、オリヴィアも目を開けてスティレットを眺めている。どうやら、僕たちがお喋りをしていたから、起こしてしまったようだ。
『他のギルドの応援として、ヒーリングの仕事をしたんだけど、大手ギルドの中間マージンがわかったんだ』
それは凄く気になる話である。
「へぇ……それは是非聞きたいな。幾らなんだ?」
『まず、最大手のレッドトマホーク。ここは5割をうたっているけど、ヒーラーたちの覚えは悪いね』
「なんだ、福利厚生がイマイチとか?」
『ギルド長や幹部数人に問題があるらしい。奴隷市場にも多額の出資をしているし、人によってはヒーラーに交際を迫ったり、彼氏を暗殺したり、攫ったヒーラーを麻薬付けにしたこともあるらしい』
「まるで、冒険者マフィアだな」
『レッドトマホークからは、常に不穏な空気が流れているからね。多分だけどギルドの中にも派閥があると思う』
他はどうなのだろうと思ったら、スティレットは言った。
『次に冒険者街で2位のインディゴ・メイルズ。ここはギルド側が月給を払うという、ちょっと変わったギルド』
確かに月給制は、冒険者では珍しそうだ。
『必ず月末に給料は支払われるが、ギルド員たちにノルマがあって、それをどれだけこなしたかで、夏と冬のボーナスが決まるらしい』
「ま、まるで……サラリーマンだな」
『冒険者街で最も人気があるから、入団試験も厳しくて、競争倍率も30倍以下なら当たり年と言われている。ちなみに、レッドトマホークとは犬猿の仲だよ』
「ヒーラーには人気なのかい?」
『ヒーラーだけでなく、レア能力者からは【騎士団】と呼ばれて慕われている。それがまたレッドトマホークにとっては面白くないみたいだ』
スティレットは次のギルドを言った。
『冒険者街で3番手はシャドーアローズ。レア能力者の待遇はレッドトマホークに比べればだいぶいいけど、やってることは密猟とかが多い。噂では薬物の収集や人攫いも請け負っているという話だよ』
「なんか、レッドトマホークと仲が良さそうだね」
『いや、おもしろいことに仲はすごく悪いんだよ。こいつらも奴隷市場に出資しているみたいだけど、お互いのギルド員がバッティングしないように、市場側が配慮しているレベル』
「ちなみに、ギルド員への待遇は?」
『ギルド側の取り分4割。ギルドメンバー側6割だから、これはまあ良心的。小生から言わせれば、レッドトマホーク以上に嫌いなギルドだけど』
なるほど、さすがにならず者が多いけど、4番手はどこだろう。
『4番手はアイアンメイス。名前の通り教会が支援する冒険者ギルド。というか神父さんやシスターの武装ギルドだね』
「ヒーラーが多そうだね」
『それが、そうでもないみたいだ。ヒーリングってエルフとか、マーメイドとか、有翼人が目覚めることが多いからね。代わりに一般的な回復魔法を使えるように訓練してる感じ』
なるほどと納得した。
エルフは森の生冷を信仰しているし、マーメイドは海や川を信仰対象としている。有翼人も風の神様を信仰していたっけ。
これだと、勧誘も難航しそうだ。
『ちなみに、小生も誘われたけど断ったよ』
「君も何か別の神様を?」
『いや、小生自身が神だからね♪ 逆に勧誘してあげた』
なるほど。
その様子だと、小生意気な角ウマと思われてそうだな。コイツもわざと言っているフシがあるけど……
「ちなみに、実質的な中間マージンは?」
『教会は謎だよ。中間マージンは3割とか言ってるけど、祭祀があるごとに集金があるみたいだから、持ち出しが凄く多そうだ』
そんな世間話をしていたら、オオカミ娘のジルーがやってきた。
「ギルド長から伝言で、朝食ができたって!」
「今行くよ!」
「今日は訓練だから、今のうちにしっかり食べておきなよ」
【冒険者街の4大ギルド】
レッドトマホーク全体が思っていること
関係:最悪 インディゴメイルズ →目障りな連中、偽善者、脳筋集団、警備会社の分際で
関係:悪い シャドーアローズ →犯罪者集団、自分たちの邪魔をする連中、影からコソコソヤローども
関係:最悪 アイアンメイス →宗教を盾にした連中、ヒーラー独占、貧乏人を洗脳するクソ神父ども
関係:悪い トリトンズ →弱小ホワイトギルド、魚集団、河川独占、ザコ代表ギルド
インディゴメイルズ全体が思っていること
関係:最悪 レッドトマホーク →犯罪者集団、諸悪の根源、冒険者の面汚し、くたばれks
関係:最悪 シャドーアローズ →犯罪者集団、密猟者ども、冒険者の面汚し、影からコソコソヤローども
関係:友好 アイアンメイス →融通の利かない宗教家たち、有能で世の役には立つ、でっかい病院
関係:親愛 トリトンズ →弱小、船会社、ホワイトギルド、ギルド長は美人、愛すべきギルド
シャドーアローズ全体が思っていること
関係:悪い レッドトマホーク →犯罪者集団、邪魔な連中、図体だけデカイギルド、悪い意味で同業者
関係:最悪 インディゴメイルズ →偽善者、騎士かぶれ、脳筋集団、目の上のたんこぶ
関係:最悪 アイアンメイス →宗教を盾にした極悪集団、ヒーラー独占、貧乏人の敵、圧政者の手先
関係:普通 トリトンズ →弱小、人魚集団、ホワイトギルド、いなければいないで困る面倒な奴ら
アイアンメイス全体が思っていること
関係:最悪 レッドトマホーク →犯罪者集団、諸悪の根源、神敵、地獄に堕ちるべき存在
関係:友好 インディゴメイルズ →冒険者の良心、信心が足りない、異教徒と仲良くしすぎ、でも有能
関係:悪い シャドーアローズ →犯罪者集団、密猟者、たまに害獣も駆除、カルト信仰集団
関係:普通 トリトンズ →異教徒のギルド、経営は上手、船会社、河川独占やめーや
夫婦なので、これはまあ見慣れた光景なのだが、納屋からスティレットがニヤニヤと笑いながら僕を見てやがる。
『昨夜はお楽しみでしたね』
なんでコイツが、あの有名なセリフを知っているんだ。
いや、単なる偶然か……と思いながら、僕は「うるせぇ」とだけ答えを返した。
スティレットも、納屋から顔を出したまま僕を見てきた。
『ああ、そうそう……小生も昨日おもしろいことを知ったよ?』
「おもしろいことって?」
聞き返すと、オリヴィアも目を開けてスティレットを眺めている。どうやら、僕たちがお喋りをしていたから、起こしてしまったようだ。
『他のギルドの応援として、ヒーリングの仕事をしたんだけど、大手ギルドの中間マージンがわかったんだ』
それは凄く気になる話である。
「へぇ……それは是非聞きたいな。幾らなんだ?」
『まず、最大手のレッドトマホーク。ここは5割をうたっているけど、ヒーラーたちの覚えは悪いね』
「なんだ、福利厚生がイマイチとか?」
『ギルド長や幹部数人に問題があるらしい。奴隷市場にも多額の出資をしているし、人によってはヒーラーに交際を迫ったり、彼氏を暗殺したり、攫ったヒーラーを麻薬付けにしたこともあるらしい』
「まるで、冒険者マフィアだな」
『レッドトマホークからは、常に不穏な空気が流れているからね。多分だけどギルドの中にも派閥があると思う』
他はどうなのだろうと思ったら、スティレットは言った。
『次に冒険者街で2位のインディゴ・メイルズ。ここはギルド側が月給を払うという、ちょっと変わったギルド』
確かに月給制は、冒険者では珍しそうだ。
『必ず月末に給料は支払われるが、ギルド員たちにノルマがあって、それをどれだけこなしたかで、夏と冬のボーナスが決まるらしい』
「ま、まるで……サラリーマンだな」
『冒険者街で最も人気があるから、入団試験も厳しくて、競争倍率も30倍以下なら当たり年と言われている。ちなみに、レッドトマホークとは犬猿の仲だよ』
「ヒーラーには人気なのかい?」
『ヒーラーだけでなく、レア能力者からは【騎士団】と呼ばれて慕われている。それがまたレッドトマホークにとっては面白くないみたいだ』
スティレットは次のギルドを言った。
『冒険者街で3番手はシャドーアローズ。レア能力者の待遇はレッドトマホークに比べればだいぶいいけど、やってることは密猟とかが多い。噂では薬物の収集や人攫いも請け負っているという話だよ』
「なんか、レッドトマホークと仲が良さそうだね」
『いや、おもしろいことに仲はすごく悪いんだよ。こいつらも奴隷市場に出資しているみたいだけど、お互いのギルド員がバッティングしないように、市場側が配慮しているレベル』
「ちなみに、ギルド員への待遇は?」
『ギルド側の取り分4割。ギルドメンバー側6割だから、これはまあ良心的。小生から言わせれば、レッドトマホーク以上に嫌いなギルドだけど』
なるほど、さすがにならず者が多いけど、4番手はどこだろう。
『4番手はアイアンメイス。名前の通り教会が支援する冒険者ギルド。というか神父さんやシスターの武装ギルドだね』
「ヒーラーが多そうだね」
『それが、そうでもないみたいだ。ヒーリングってエルフとか、マーメイドとか、有翼人が目覚めることが多いからね。代わりに一般的な回復魔法を使えるように訓練してる感じ』
なるほどと納得した。
エルフは森の生冷を信仰しているし、マーメイドは海や川を信仰対象としている。有翼人も風の神様を信仰していたっけ。
これだと、勧誘も難航しそうだ。
『ちなみに、小生も誘われたけど断ったよ』
「君も何か別の神様を?」
『いや、小生自身が神だからね♪ 逆に勧誘してあげた』
なるほど。
その様子だと、小生意気な角ウマと思われてそうだな。コイツもわざと言っているフシがあるけど……
「ちなみに、実質的な中間マージンは?」
『教会は謎だよ。中間マージンは3割とか言ってるけど、祭祀があるごとに集金があるみたいだから、持ち出しが凄く多そうだ』
そんな世間話をしていたら、オオカミ娘のジルーがやってきた。
「ギルド長から伝言で、朝食ができたって!」
「今行くよ!」
「今日は訓練だから、今のうちにしっかり食べておきなよ」
【冒険者街の4大ギルド】
レッドトマホーク全体が思っていること
関係:最悪 インディゴメイルズ →目障りな連中、偽善者、脳筋集団、警備会社の分際で
関係:悪い シャドーアローズ →犯罪者集団、自分たちの邪魔をする連中、影からコソコソヤローども
関係:最悪 アイアンメイス →宗教を盾にした連中、ヒーラー独占、貧乏人を洗脳するクソ神父ども
関係:悪い トリトンズ →弱小ホワイトギルド、魚集団、河川独占、ザコ代表ギルド
インディゴメイルズ全体が思っていること
関係:最悪 レッドトマホーク →犯罪者集団、諸悪の根源、冒険者の面汚し、くたばれks
関係:最悪 シャドーアローズ →犯罪者集団、密猟者ども、冒険者の面汚し、影からコソコソヤローども
関係:友好 アイアンメイス →融通の利かない宗教家たち、有能で世の役には立つ、でっかい病院
関係:親愛 トリトンズ →弱小、船会社、ホワイトギルド、ギルド長は美人、愛すべきギルド
シャドーアローズ全体が思っていること
関係:悪い レッドトマホーク →犯罪者集団、邪魔な連中、図体だけデカイギルド、悪い意味で同業者
関係:最悪 インディゴメイルズ →偽善者、騎士かぶれ、脳筋集団、目の上のたんこぶ
関係:最悪 アイアンメイス →宗教を盾にした極悪集団、ヒーラー独占、貧乏人の敵、圧政者の手先
関係:普通 トリトンズ →弱小、人魚集団、ホワイトギルド、いなければいないで困る面倒な奴ら
アイアンメイス全体が思っていること
関係:最悪 レッドトマホーク →犯罪者集団、諸悪の根源、神敵、地獄に堕ちるべき存在
関係:友好 インディゴメイルズ →冒険者の良心、信心が足りない、異教徒と仲良くしすぎ、でも有能
関係:悪い シャドーアローズ →犯罪者集団、密猟者、たまに害獣も駆除、カルト信仰集団
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