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.男に抱かれるなんて無理っ!絶対無理っ! 2
地獄の十三連勤が終わったあとにさらなる地獄が待っていたなんて、誰が予想できる?
朝になったら会社爆発してねぇかな。
むしろ、世界終わってねぇかな。
いや、そんなことより早く風呂だ。風呂に入りたい。
男だらけのむさい職場のせいで、気付かなかったが三日間社内に缶詰めだった俺の身体からは、獣のような臭いがしていた。
ようやく帰宅する時間が取れたのは深夜二時。当然終電はないし、金を下ろす暇もなかったせいでタクシー代もなかった。俺は仮眠しか取れないのがわかっていても帰りたくて、ボロアパートへの一時間の道のりを歩いていた。
風呂、風呂に入りたい。
重い足取り。
散漫になる思考。
だから、気付かなかった。
突然眩しく光ったかと思うと目に飛び込んできたのは、居眠りしている男の姿。
こんな時間まで仕事かぁ……。俺と同じくらい、疲れてるんだろうな。かわいそうに……。
そんな同情すらしていた俺の身体は、その居眠り男の運転しているトラックに吹き飛ばされていた。
どこまで飛ばされたんだ?
暑さで目覚めた俺の目の前に広がるのは、荒れ果てた荒野。東京のはずれではねとばされたからといって、荒野はないだろう、荒野は。
まさか、これがうわさの異世界トリップ?
その証拠に跳ねられた割に身体に痛みはない。ただ、暑いだけだ。
周囲には人がいる気配もない。持っていたはずのかばんもスマホもなく、現在地の見当もつかない。
とにかくどこか日陰を探そう。そう思って歩き出したのだが、行けども行けども、道すら見つけられない。
だんだん不安になってくる。
足取りはさらに重くなった。
喉が渇く。
汗で、身体中から水分という水分が蒸発してく。
草木も生えないその荒れ果てた地の真ん中、ガンガンに照り付ける太陽のせいでへとへとになって倒れているところを、俺は発見された。
「ヒャッハー! 本当にいたんっすね! アンダーウォーカー」
「見ろ、この白い肌。伝説通りだ。これで世界はハオ様のものだな」
「でもそれなら、オレがこいつを手に入れたら、オレが覇者ってことっすか?」
「やめとけ、レン。力のない者が手にすれば、災いが起きるってぇ話だ」
俺を見つけたのはやけに色黒で、このくそ暑い中、袖なしの黒皮のベストみたいなのを着ているモヒカン男と、同じくらい日焼けしたむきむきの筋肉むき出しの上半身裸のおっさんだった。
最初は外国人コスプレイヤーだと思った。北斗の……とか、マッドマック……とか。そういうやつ。
第一声も「ヒャッハー!」だったしな。本当にそんな叫び声出すやついないだろ? 実際マンガの中じゃ一回も使われてないらしいからな!
おそらく熱中症でぼんやりとしている頭では、どうにもならない。ただ、ふたりが話しているのは日本語だろう、ということがわかるレベルだ。
カラカラの喉で声も出せず、指一本動かせない俺は、あれよあれよという間に、男たちに運ばれていった。
朝になったら会社爆発してねぇかな。
むしろ、世界終わってねぇかな。
いや、そんなことより早く風呂だ。風呂に入りたい。
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ようやく帰宅する時間が取れたのは深夜二時。当然終電はないし、金を下ろす暇もなかったせいでタクシー代もなかった。俺は仮眠しか取れないのがわかっていても帰りたくて、ボロアパートへの一時間の道のりを歩いていた。
風呂、風呂に入りたい。
重い足取り。
散漫になる思考。
だから、気付かなかった。
突然眩しく光ったかと思うと目に飛び込んできたのは、居眠りしている男の姿。
こんな時間まで仕事かぁ……。俺と同じくらい、疲れてるんだろうな。かわいそうに……。
そんな同情すらしていた俺の身体は、その居眠り男の運転しているトラックに吹き飛ばされていた。
どこまで飛ばされたんだ?
暑さで目覚めた俺の目の前に広がるのは、荒れ果てた荒野。東京のはずれではねとばされたからといって、荒野はないだろう、荒野は。
まさか、これがうわさの異世界トリップ?
その証拠に跳ねられた割に身体に痛みはない。ただ、暑いだけだ。
周囲には人がいる気配もない。持っていたはずのかばんもスマホもなく、現在地の見当もつかない。
とにかくどこか日陰を探そう。そう思って歩き出したのだが、行けども行けども、道すら見つけられない。
だんだん不安になってくる。
足取りはさらに重くなった。
喉が渇く。
汗で、身体中から水分という水分が蒸発してく。
草木も生えないその荒れ果てた地の真ん中、ガンガンに照り付ける太陽のせいでへとへとになって倒れているところを、俺は発見された。
「ヒャッハー! 本当にいたんっすね! アンダーウォーカー」
「見ろ、この白い肌。伝説通りだ。これで世界はハオ様のものだな」
「でもそれなら、オレがこいつを手に入れたら、オレが覇者ってことっすか?」
「やめとけ、レン。力のない者が手にすれば、災いが起きるってぇ話だ」
俺を見つけたのはやけに色黒で、このくそ暑い中、袖なしの黒皮のベストみたいなのを着ているモヒカン男と、同じくらい日焼けしたむきむきの筋肉むき出しの上半身裸のおっさんだった。
最初は外国人コスプレイヤーだと思った。北斗の……とか、マッドマック……とか。そういうやつ。
第一声も「ヒャッハー!」だったしな。本当にそんな叫び声出すやついないだろ? 実際マンガの中じゃ一回も使われてないらしいからな!
おそらく熱中症でぼんやりとしている頭では、どうにもならない。ただ、ふたりが話しているのは日本語だろう、ということがわかるレベルだ。
カラカラの喉で声も出せず、指一本動かせない俺は、あれよあれよという間に、男たちに運ばれていった。
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