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小狐門(ごんぎつねもん)

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二人用台本

勇者と魔王の自慢話【不問=2・ファンタジー・20分程度】

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勇者と魔王の自慢話

※前読み推奨、アドリブ可


 
勇者(台詞:85) 性別不問
・仲間たちの記憶を語る青年。

魔王(台詞:86) 性別不問
・部下たちのことを語る魔王。









 
勇者 : じゃあ、俺からいいかな。
 
魔王 : ……好きにしろ。
 
勇者 : どうも。そうだなぁ、誰から話そうか……まず、俺はさ、アンタを倒すために勇者に選抜された一般市民。そこはおーけー?
 
魔王 : ああ。
 
勇者 : それならよかった。んでさ、やっぱり……最初は一人なわけよ。魔王退治なんて危ないし、だったら世界が終わるまで家族と過ごしたいって。
 
魔王 : ……だろうな。
 
勇者 : うん。だから、一人なんだろうなぁって、俺も諦めてたんだよね。俺だって、こんなことになるなら選抜も行かなかったし!
 
魔王 : そうか。お前も大変なんだな。
 
勇者 : 思っきし棒読みじゃん!いや、いいんだけど。まあとにかく、それで勇者になった俺に、昔からの親友が声をかけてくれたんだよね。私が魔法でサポートするから、一緒に頑張ろうってさ!嬉しかったなぁ……その後、戦士と僧侶と縁ができたのも、あいつのおかげだったし。
 
魔王 : ……。
 
勇者 : はは、黙らないでよ。俺は楽しくおしゃべりしたいわけだし、そこら辺はお互い様だし。
 
魔王 : 何を勘違いしている。私はただ、この時間の意味を考えていただけだ。
 
勇者 : はぁ!?俺との楽しいおしゃべりの最中に、そんなくだらないこと考えんなよ!次黙ったら罰金だかんな!
 
魔王 : そうか。いくらだ。
 
勇者 : え、じ、じゃあ……百リンぐらい?
 
魔王 : 端金だな。造作もない。
 
勇者 : 罰金前提で話聞こうとするのやめようね!?は~、お前そんなんじゃ、部下にも信頼されてないんじゃね?
 
魔王 : (被せて)そんなわけないだろう!私の部下たちは、私を信頼してくれていた!お前は私の部下を愚弄する気か!?
 
勇者 : わー!!ごめんごめん、そんなに怒らないでよ!これだから真面目なやつは……とはいえ、そうやって自慢話聞かせてけばいいんだよ。良ければ先に言う?
 
魔王 : ……お前が先だ、話をさえぎって悪かった。
 
勇者 : あーそう。別にどっちでもいいんだけどな……じゃあ、お言葉に甘えて先に言わせてもらうわ!親友は良い奴だったんだぜ?魔法がすごく上手くて、何かある度に頼ってた。

魔王 : 何かある度?そんなに頼って飽きられなかったのか?

勇者 : 別に~?まあ、もっと自分でどうにかしなよって言われたけど、頼り続けてたら何も言われなくなったわ。

魔王 : ……それはただ、呆れられていただけだな。いや、諦められているだけか。

勇者 : ちょっと!そこは思ってても言わない!俺だって気付かないふりしてたのに!

魔王 : 可哀想だな。同情する。

勇者 : ……ありがとう。

魔王 : いや、お前じゃないぞ。魔法使いにだ。

勇者 : この!悪辣魔王め!今すぐ成敗してくれる!!

魔王 : やるならばやれ。遅かれ早かれだ。

勇者 : そんな悲しいこと言うなって……俺も悲しくなるじゃん。

魔王 : お前が先に言ったのだろう。というか、続きを話すなら早くしろ。

勇者 : も~、本当に冷たい。まあいいけど。んで、ソイツさぁ、本当に良い奴だったんだよ。困ってる人間にはすーぐ手伝い申し出て、感謝の証ってやつも受け取らない。きっと自分よりも相手の方が大変だろうからってな。あいつの魔法はさ、すーぐ魔力切れ起こすくらい、魔力量の減りが凄かったんだよね。魔法使う度に辛そうにすんの。可哀想だったよ。一緒に旅すんの辞めようって言いたくなるくらい。

魔王 : ……で、言ったのか。

勇者 : うん。言ったよ?そんな辛そうな姿見てられないって。そしたらさ、なんて言ったと思う?

魔王 : ふむ。知らんな。

勇者 : せめて答える姿勢見せろ~?良いけどさ…アイツね、『最期までお前について行かせて、それが私の覚悟だ』だって。そんなん言われたら追い返せないよね~。

魔王 : 良い仲間を持ったな。お前には勿体ない。

勇者 : そろそろ泣けてくるわ……。悲しいから次の話しよ。次に仲間になったのは僧侶だったかな?あいつはさぁ、魔法使いに惚れたから仲間になってくれたらしいんだよね。最初は、自分の村の繁栄のために尽力したいから絶対に一緒に行かない、って言ってたんだぜ?

魔王 : ……?それは、お前がまず僧侶を誘ったってことでいいのか?

勇者 : そうだけど。あれ、言ってなかった?

魔王 : お前、もう少し順序だてて説明する力を持て。頭の悪さが露呈するぞ。

勇者 : いいの!もう今更だし!

魔王 : 今更だとしても、直す努力はしておけ。努力は大切なものだ。

勇者 : 魔王が一丁前なこと言ってんなよ。俺の立場無いじゃん!

魔王 : 知らん。

勇者 : むー……で、僧侶はさ。魔法使いに惚れて一緒に来てくれたんだけど、すんごい働き者だったのね。料理が作れない俺たちのために、渋々みたいな感じだけど、作ってくれるんだよ。それが美味しいんだ!頬が落ちる程の美味さ、ってあれのことを言うんだなって思うわけ。

魔王 : お前も魔法使いも料理出来なかったのか。僧侶が来るまではどうしていたんだ?

勇者 : その時は……聞くな。もう酷かったから……思い出したくもない……。

魔王 : ……どんどんお前の旅のイメージがおかしくなっていくな。もう少し話す内容を厳選した方がいいんじゃないか?

勇者 : 間違ってないから安心しろ。

魔王 : 安心する要素が全くないな。

勇者 : ははは、それでも楽しかったんだよ。分かるだろ?

魔王 : 私はそんな可笑しな旅をした覚えは無い。

勇者 : そういうことじゃないっつーの。分かってんだろ?も~、シャイなんだから!

魔王 : 誰がだ!誰が!!

勇者 : あははは、面白。

魔王 : 面白がるな!もういいだろう、早く続きを話せ。

勇者 : はいはーい、んもぅ、せっかちさんなんだから!もう一人は、お分かりの通り戦士だよ。 アイツさぁ、とんでもない大食漢なうえに味にもうるさいんだよ。まあつまり?なかなか仲間も作りにくかったってことだね。強いけど、マイナス面が大き過ぎたってこと。

魔王 : 戦士、か……まあそうだろうな。強かろうと金ばかり使うようでは直ぐに破産してしまう。満足させられるほど余裕、もしくは妥協させるしかなかろう。

勇者 : よくお分かりで!つまりはそういうことなんだよなぁ……。ま、俺らの場合は前者だったんだけどな!

魔王 : そこで僧侶か。しかし、食料の方は?

勇者 : それがそれがですよ!魔法使いはなんと狩猟の腕も凄かったと!魔法の正確性をあげるために魔法で狩猟が出来たんですよねぇ…。

魔王 : おい、魔法使い使いすぎじゃないか?お前、実は勇者じゃなく、人間使いにんげんつかいか?

勇者 : なんだ人間使いにんげんつかいって。そんなに人使い荒くないです~!そうやってやるって言い出したの魔法使いだったし!

魔王 : そうか、お前の圧に負けてしまったんだな、魔法使いは。

勇者 : 人聞きの悪いこと言わないでくんないかな!!?別にそう言う事じゃないし!ただ、魔法修行の一環として、って話だし!お前さっきから感じ悪いぞ!

魔王 : 感じのいい魔王なんていて溜まるか。

勇者 : 俺の前では素直になっていいんだよ、もう色々と見せ合った仲じゃん?

魔王 : 気持ちが悪い。去ねいね

勇者 : そこまで言う程のことかな!?も~、不貞腐れちゃうぞ。

魔王 : 好きにしろ。私には関係の無いことだ。

勇者 : う~……仕方ないからこのまま続きを話すことにするぜ。まあそんなこんなで食料確保も料理もどうにかなったわけ。僧侶の飯は戦士の好物にまで上り詰めたしな。いい話だろ?

魔王 : いい話、か?まあいい話……だろう。

勇者 : まあこんなもん?まだ話すこといっぱいあっけど、一旦俺のターン終了!お前のターンだ!!

魔王 : なんだターンって。

勇者 : そりゃ決まってんだろ?お前の部下について話す時間だってことだよ。四天王の話だろ?四人!俺より一人多いの。あ、名前で言われても俺分かんねぇから雰囲気で言ってね。

魔王 : 四天王、四天王か……私の部下としては勿体ないくらい、良い子達だった。

勇者 : それはそれは楽しみだな!いい話を期待してるぜ?

魔王 : ……まず、サキュバスのメイ。

勇者 : サキュバス?あの、すげ~露出高い女?戦士に惚れたやつ。

魔王 : 大当たりだ。あの子は頭が良い子だった。私の統治の仕方を客観的に見て、こうしたらいいんじゃないか、と声を上げてくれた。私は魔王で、こんな見た目だからな。よく恐れられた。そんな私に話してくれたんだ。

勇者 : 確かに。可愛い女の子がお前に話しかけるには、ちょっと怖いよな?見た目キツすぎ。

魔王 : ……次言ったらお前を消す。

勇者 : そんなに怒んなって!最後なんだから!

魔王 : ふん。……私が分かった、と告げた時、あの子は満面の笑みを浮かべたんだ。張り詰めていた緊張が解けたようにな。可愛い子だった。それからは少々スキンシップが過ぎたがな。

勇者 : へ~、手ぇ出した?

魔王 : 出すわけあるか、このたわけ。

勇者 : え~、勿体ない。

魔王 : あれは、子が親に甘えるようなものだ。それに、手を出すにはあまりに歳が離れすぎている。

勇者 : じゃあ、年の差が無ければ手を出した?

魔王 : (被せる)出すわけあるか!次言ったらその舌引っこ抜くからな。

勇者 : し、したぁ!!?や、やめろよ!怖いだろ!!?

魔王 : じゃあ黙れ。

勇者 : アイアイサー!

魔王 : ……二人目はデュラハンのハミエル。あの子はずっと真面目だったよ。何かある度に私に確認しに来ていた。本当にこれでいいのか、と不安である様子だったよ。そこが心配でな、話を聞くことにしたんだ。

勇者 : へ~。いじめられっ子とか?

魔王 : いじめはなかった、人間と一緒にするな。実はな、昔から私を尊敬してくれていたようでな、尊敬していた私の役に立てているのか不安だったそうだ。

勇者 : え~、何それ可愛いじゃん。

魔王 : ああ、あれほど純粋な尊敬の眼差しで見つめられたのは、初めてだったな。この尊敬を裏切らぬように、努力を怠らぬようにしようと決意したものだ。

勇者 : 魔王様も可愛いとこあるじゃん。

魔王 : 次に、ヴァンパイアのヴァエル。高圧的な話し方はしていたが、なんだかんだ優しい子だった。子供の相手が特に得意でな。ハーピーの子がいたのを覚えているか?

勇者 : え?無視?チェッ……あ~、あの一番最初に来た女の子か。

魔王 : そうだ。あの子の世話を良くしてくれていた。ハーピーのルーラ……あの子は、捨てられた子でな。その姿を見てしまったら無視出来ず、連れ帰った。可愛い我が子同然だったよ。赤子など育てたことはなく、ずっとモタモタしていた私をサポートしてくれたのが、ヴァエルだった。

勇者 : ……。

魔王 : なんだ?急に黙りおって。

勇者 : べ、べつに?

魔王 : はは、面白いやつよ。あの子は私よりも彼奴あやつに懐いていた。私は忙しくて、あまり関わってやれなかったからな。当たり前の循環であった。

勇者 : でもなんか悲しくない?その……ヴァベル?

魔王 : ヴァエル。

勇者 : ヴァエルね。ソイツに嫉妬とかはしないの?

魔王 : ……私よりも、あの子に寄り添ってくれていた彼奴あやつに向ける感情ではないだろう。それに、私はそれでも良かった。親権を全て渡してもいいくらいだった。でも、拒否されてしまったがな。

勇者 : 子供の親権ねぇ。魔物の国でもそんなもんあんだ?

魔王 : 親権は大切なものだろう。子供の将来を左右する。

勇者 : ってか、そんな話聞いてたら、話したいことでてきちゃうじゃん!?僧侶がまさにそんな感じだったんだよね。子供の頃から親にも周りにも恵まれないで、勉強だけでのし上がってきたんだって。

魔王 : それは凄いな。やはりお前には勿体ない。

勇者 : おい。それもう辞めろって!泣くぞ!!?

魔王 : そこは好きにしろ。

勇者 : うっ……くぅ……。

魔王 : 敵に涙を見せるな!!

勇者 : お前嫌い!!

魔王 : 奇遇だな、私もだ。

勇者 : くっそ!お前なんて足の小指をタンスの角にぶつけろ!?

魔王 : ちょっと、何を言っているのか分からない。

勇者 : 地味に痛いから気をつけろ?ってか、あと何分よ。

魔王 : ……三十分か。長いようで短いな。まだ話し足りないのか?

勇者 : まだまだいっぱい話せることあるけどさ、いつの間にか終わってる~がいいよな。しんどいのは俺、嫌だし。

魔王 : ……すまないな。

勇者 : いや?俺もアイツらがいない世界に興味無いし。元々ろくな世界じゃないし。

魔王 : ふっ、よく言う。それにしても、まさか、魔王と勇者が結託して世界を滅ぼそうとしているなど、誰も思わないだろうな。だからこそここまで進んでしまった訳だが。

勇者 : 元々潰れるはずだった世界だし。良いんじゃね?それに、初めに殺したのがあんたの息子だったわけだし。

魔王 : ……。

勇者 : 知らなかったとはいえ、なかなか酷いことしたよな。ハーピーの子供を痛めつけてたんだからな。

魔王 : 良い、などとは言えんが……もう今更の話よ。それに、お前の仲間も殺されただろう。私の部下に。

勇者 : そこはあれじゃん!そっちの部下も両方、一緒に死んだじゃん。唯一残ったの戦士とサキュバスの子だけよ。今考えると、この終わりは必然だったのかもな。

魔王 : メイだ。あの子と戦士が両思いになって、しかも私の部屋へと無断で立ち入り、日記を読んで来るとは思わなんだ。びっくりしたぞ、当初は。メイが裏切るとは……。

勇者 : あの時のブチ切れ凄かったもんな!でもさ、思わずあの時泣いちゃってさ。アンタが、思ったよりもボロボロだったんだもん。あれは無理。

魔王 : お前はすぐ泣きすぎだ。泣き虫。

勇者 : 泣き虫じゃないもん!!あん時のあんたのアホ面、面白かったけど。

魔王 : アホ面などしていない。

勇者 : そうですか~。いっとけ!……だってさ、アンタ、日記にハーピーのことだけじゃなくて魔物たち全員のこと書いてんだもん。しかも四天王のことだけじゃなくて、普通の魔物のことまでさ。そんなに政治について考えてりゃ、子供なんて見てる暇もないだろ。辛かったんだろうなって。

魔王 : そんなに酷い顔をしていた覚えはないんだがな。

勇者 : 本人はわかんないもんだよ。そういうのってさ。

魔王 : ふむ。お前の泣き顔に免じて、話し合いになった訳だが……あの時の私は楽観的に考えすぎていた。ルーラもいなかった世界だからな、興味がなかった、といえば言い訳になるか?

勇者 : その点に言っちゃ、俺も疲れててさ、ちゃんと考えらんなかったんだよな。人類と魔物で和解しようなんて、そんな簡単に行く物じゃなかった。分かってたのにさ…...。

魔王 : 今思うと、メイも苦い顔をしていたな。私の様子を見ていえなかったのだろう。本当に申し訳ないことをした。メイと、戦士には。

勇者 : あんなん誰が予想出来るんだよ。罵声よりも先に、セイレーンが死の歌を歌い出すなんて……。

魔王 : あまりに唐突すぎて、お前にしか防御魔法をかけられなかった……本当に、すまない。

勇者 : あん時は怖かったよ。歌を聴いた途端にぼーっとしだした戦士がさ、全身から血を吹き出すんだもん。サキュバスがそれを見て抱き締めて絶叫してた。想い人が目の前で死ぬんだもんな。そりゃそうなるよな。

魔王 : ……。

勇者 : そうやって呆然としてたらさ、背後からスケルトンが来てサキュバスを剣で刺したんだっけ。それでもあの子、戦士から手を離さないんだもん。本当の愛を感じたよね。

魔王 : ……。

勇者 : そんなもん見たら、誰だって耐えらんねぇよ。アンタが消滅魔法を唱えたのも、致し方がない事だよ。

魔王 : しかし、私は……私情で魔界を破滅させてしまったんだ。こんなこと、本来ならば許されぬ事だ……。

勇者 : でも、あん時のアンタ凄い顔してたよ?いかにもキレてます!みたいな。気がついたらさ、魔王城の周りが全部吹き飛んでんだもん。ご丁寧にスケルトンも木端微塵。逆によくサキュバスと戦士残せたよね?

魔王 : あの時のことは、正直あまり覚えていない。もう一度やれと言われたら無理だ。

勇者 : だろうね。というかさ、正気に戻った途端に、もう魔界がないんだったら世界を消してしまおうなんて考えるの、さすがだと思う。

魔王 : それに賛同したお前も流石だぞ。

勇者 : お褒めの言葉痛み入りますとも!

魔王 : 褒めてはいないがな。そろそろ魔力を入れるぞ。お前ももう、眠る準備は出来ているか?

勇者 : なぁ、やっぱり俺だけ寝るの?アンタは?

魔王 : 私は、魔力を供給してこのでかい魔晶石を暴発させる仕事が残っているからな。例え爆発元だとしても、恐らく痛いぞ。

勇者 : え~、痛いのは嫌。

魔王 : であれば眠っておけ。もういいか?

勇者 : ちょっーとまった!最後に言わせてよ、アンタと話せて良かったよ。世界のこと、全部アンタに丸投げにすることになってごめん。……次こそは、お互いに幸せになれるといいな。

魔王 : ……嗚呼、そうだな。お休み、勇者。”カナリアの唄声のままに眠れ。ハンブルララバイ”。

勇者 : (出来れば寝息)……。

魔王 : 最後の仕事だ。頑張ろう……(深呼吸)。ッグ!!や、はり、熱を、持った魔晶石、っは!痛い、な!たえろ、たえるんだ……。”魔力のさざ波を贈ろう……デリバーウィッシュ”ッ!

 
   魔法発動。

 
魔王 : ぁあぐ!ぐぅうう……て、が、やけ、おち、そうだ……は、はは……るー、ら、まって……いろ、いま……あい、に……。


   派手な爆発音。余韻を浸らせながら、キーンという高音があれば。そして無音。
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