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絵描きが天使を描くまで
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筆を持ちながら固まり、風が体を揺らすのを感じて筆を下ろした。甲高いアラームが鼓膜を震わせたのを確認し、大きくため息をついては、元々ボサボサの髪をかきあげて背を伸ばす。
――描けない。
もう夕日の跡すら無い空に、視線を向ける。星も薄くて、月も雲に隠された夜空は味気がない。以前の自分ならこれも芸術だ、と筆をとっていただろうが、どうにも食指が動かない。
正直腰だって痛いし、何時間もキャンパスに向けた目は疲れて痛みを訴えている。描き始めの新人の絵描きなど、描いてなんぼなんだろうが、ここまでかけないとなると、もう諦めてしまった方がいいのだろうか。
昔から綺麗なものが好きで、それを自分の手で描くのが好きで、無我夢中で絵を描いてきた。両親は自身に甘かった自覚はある。絵描きになりたい、と絵を見せるとすごいすごいと賞賛し、応援するよと拳を握ってくれていた。その言葉通り、金の工面をしてくれたり、美術大学を探してくれたり……自身の描いた絵を買ってくれたり、まあ本当に色々してくれていた。
大学を卒業した今も、感謝はしてもしきれない。自分の家はそこまで裕福では無いのだ。それを知ってるからこそ、ここまで描こうと粘っていた訳だが、描けなくなってもう半年になる。
SNSでは応援しているとコメントをしてくれる人々がいるが、その数も日に日に減っていっているのも知っていた。
やはりもう辞めてしまった方がいいのではないか。わざわざ買ったアトリエの一軒家を背にして、込み上げてきた涙を拭った。冷たいそれが、更に自身を追い詰めてくるようで、感情のままにくそっ……と言葉を吐き捨てた。
手の平に爪痕が残ったのを見つつ、乱暴に涙を拭う。大袈裟に溜息をつきながら、安っぽいアパートへ向かうことにした。
アトリエは本当に絵を描くためだけの一軒家として買った上、様々な風景を眺められるように山中に作っていた。しかも、海の見えるいい場所に高く建てたおかげで、生活出来るものは一式しか買えず、アトリエに運ぶことも出来ずにアパートとアトリエを往復する生活を送っている。引っ越し代を払う余裕すらないのだ。
山中のバス停は本数が少なく、決まった時間のバスで山から降り、三十分掛けてアパートまで歩くのが日課だ。仕方がないのだ。山中から家までは、バスを駅前で乗り換えせねばならないため、無駄に金がかかる。節約せねば生活さえままならない。
両親にも苦笑いをされながら、これ以上の仕送りは難しいと言われてしまった。そろそろ潮時なのだろう。
SNSで応援をしてくれる子達がいるものの、万にも満たない。たった三年だろうが、それでもこれ程伸びないとなると、心が折れてもおかしくはなかろう。
二十分程度、バス特有の揺れに身を任せた後、いつも通り感謝を告げてバスを下りる。最早常連となった自分に対し、バスのおっちゃんは「いつもありがとう、気をつけて帰れよ」と笑って駅前へと向かっていった。
作っていた微笑みを崩し、もう彼とも会う事は無いかもしれないと考えると、妙な寂しさが胸を埋めつくした。
今回もそうだったが、山中を通り田舎寄りの駅前へと向かう夜のバスは人が少ない。一人二人いるかいないか程度だ。おかげで、かのおっちゃんとは軽く会話を交わす仲にまでなり、なんだかんだそんな日々を楽しんでいた自覚もある。それが無くなるとなると、無性に寂しくなり、これからのことが不安で仕方なくなってしまった。
このままでは足が動かなくなってしまいそうだったため、頭を横に振ってアパートへ歩き出す。良くない考えばかり浮かぶのは良くない。分かっているが浮かんでくるのはそういうことばかりなのだからどうしようもない。
嗚呼、もういっそ消えてしまえたら…歯を食いしばり、また溢れてきた涙をそのままに、街灯の明かりだけが照らす道を歩く。薄暗いそれは、自身の今後を示唆しているような気さえしてくる。
これから、どうやって生活していけばいいのだ。大学まで行ったものの、あくまで美術大学だ。普通の企業に就職するのは少し厳しいだろうか。
今になって後悔するのは、ろくに就活について調べなかった事実である。大学の教師陣にも、少しは考えてみたら?と何度も念押しされた。それでも、絵描き一本で頑張るのだと決めていた自分は聞く耳を持たなかった。
こんなことになるなんて、誰が思っただろう。少なくとも自分にはそんな考えは、ひとつまみすらなかった。
やり切れない気持ちで、また視界が潤んだ時、ふと鉄臭い匂いが鼻をくすぐった。鼓動が一際大きく鳴ったのを感じる。匂いがするのはこのすぐ脇の路地裏だろう。
行ってはいけないとは思いつつ、自分の直感は行けと言っていた。そんな時に早く歩き出すのは理性ではなく、本能である。
鼓動が五月蝿い。ここから見る景色はきっと素晴らしいものだ、邪魔をするな。
頭の中に浮かぶ言葉は誰に言うでもなく消え去り、路地裏へと歩みを進めていく。足音をできる限り抑える。雲が動く度に足元の暗がりは少しずつ明るくなっていくのが見えた。
石を踏む感覚と共に強くなる匂い。それらが自身を魅了し、脳を刺激する。動かない脳のせいなのか、口は馬鹿みたいに開き、何も見逃さぬように目を見開いていた。周囲から見たら不審者どころの騒ぎじゃないのだろうとは思えても、ずっと路地裏の奥から目を逸らせない。
一番奥の少し手前、そこで足は止まった。ここからなら全てが見えると思ったから。きっと目に映るであろう美しい景色を思い描く度に、口の端から温い液が流れた。
ゆっくり、ゆっくりと開けていく視界。月の淡い光がその惨状……否、絶景を映し出した。
目の前には赤の美術品が立っていた。まだ造ったばかりなのか、ぴちゃりぴちゃりと水音をたてている。鮮やかな赤が白い支柱を彩り、その周辺を汚していた。この美術品には白い背景の方が良いと思うのだが。
恐らく造った際にできたであろう残骸は美術品の奥に寄せられていた。しかし、それらよりもずっと視線を惹くものがそこにいた。
銀の髪がふわふわと風に揺られ、月の光を反射している。黒一色のコートを纏い、内側にはスーツを着ていた。美しく輝くその身体は、ずっと自分の瞳を奪っていた。
だが、その顔は赤く染まった西洋風の仮面に覆われて見えない。仮面は、僅かに黄金のインクで飾られていた。とはいえ、赤でかき消されて良くは見えなかったけれど。
「こんばんは、いい夜だね」
仮面を被っているとは思えないほどに澄んだ声がそう語りかけてくる。優しい声と目元から見える綺麗な緋色が、この状況の異様さを助長している。それでも感じるのはこの情景の美しさだった。
「わざわざこんなところに入ってくるなんて、変な人だね。匂いもそれなりにしていたと思うんだけど」
不思議そうに首を傾げながらそう語る彼に手を伸ばす。それを無感情のままに眺めた彼は、そのままじっと立っていた。黒い革手袋をはめたその手を触れ合わせられる距離まで近寄っても、全く反応する様子は無く、ただ面白そうに輝く緋色が細まるだけだ。
その状況に甘えて、彼の手に触れることが出来る、はずだった……。
しかし、触れようとしたその手をそのまま、通り過ぎてしまった。地肌の出た手はひんやりとした空気を感じるばかりだ。何故、と掌を眺めていると、楽しそうにクスクスと笑う声が聞こえた。
「残念だったね、僕はもう――触れる体なんてないよ」
くふくふと笑う彼の手に触れられないのを気にも留めず、ひんやりとした空気を両手で包みながら懇願するように言葉を舌に乗せた。
「君を、描かせて欲しい」
そう告げると、彼は不思議そうに首を傾げると、「何言ってるの?」と問いかけてきた。
「俺は、羽島悠太。しがない絵描きなんだけど、最近スランプで何もかけなかったんだ…だけど、君を見て描けるイメージが出来た。それさえ表現出来れば、呪い殺されても構わない、だから……描かせて欲しい、頼む」
腰から頭を下げて頼み込む。あの月明かりに照らされた彼が、あまりに神聖で美しかったのだ。今まで見た何よりも美しかった。キラキラと輝く彼が流れるようにこちらを見る様子は、全てのものを魅了するかと思わせるようだった。
それを描ければ死んでもいい、そう思えるような景色だった。そんな思い通じたのか、少し考える様子を見せてから「面白そうだし、いいよ」と微笑んだ。
そうして、彼の絵を描き切るまでの七日間が始まったのである。
――描けない。
もう夕日の跡すら無い空に、視線を向ける。星も薄くて、月も雲に隠された夜空は味気がない。以前の自分ならこれも芸術だ、と筆をとっていただろうが、どうにも食指が動かない。
正直腰だって痛いし、何時間もキャンパスに向けた目は疲れて痛みを訴えている。描き始めの新人の絵描きなど、描いてなんぼなんだろうが、ここまでかけないとなると、もう諦めてしまった方がいいのだろうか。
昔から綺麗なものが好きで、それを自分の手で描くのが好きで、無我夢中で絵を描いてきた。両親は自身に甘かった自覚はある。絵描きになりたい、と絵を見せるとすごいすごいと賞賛し、応援するよと拳を握ってくれていた。その言葉通り、金の工面をしてくれたり、美術大学を探してくれたり……自身の描いた絵を買ってくれたり、まあ本当に色々してくれていた。
大学を卒業した今も、感謝はしてもしきれない。自分の家はそこまで裕福では無いのだ。それを知ってるからこそ、ここまで描こうと粘っていた訳だが、描けなくなってもう半年になる。
SNSでは応援しているとコメントをしてくれる人々がいるが、その数も日に日に減っていっているのも知っていた。
やはりもう辞めてしまった方がいいのではないか。わざわざ買ったアトリエの一軒家を背にして、込み上げてきた涙を拭った。冷たいそれが、更に自身を追い詰めてくるようで、感情のままにくそっ……と言葉を吐き捨てた。
手の平に爪痕が残ったのを見つつ、乱暴に涙を拭う。大袈裟に溜息をつきながら、安っぽいアパートへ向かうことにした。
アトリエは本当に絵を描くためだけの一軒家として買った上、様々な風景を眺められるように山中に作っていた。しかも、海の見えるいい場所に高く建てたおかげで、生活出来るものは一式しか買えず、アトリエに運ぶことも出来ずにアパートとアトリエを往復する生活を送っている。引っ越し代を払う余裕すらないのだ。
山中のバス停は本数が少なく、決まった時間のバスで山から降り、三十分掛けてアパートまで歩くのが日課だ。仕方がないのだ。山中から家までは、バスを駅前で乗り換えせねばならないため、無駄に金がかかる。節約せねば生活さえままならない。
両親にも苦笑いをされながら、これ以上の仕送りは難しいと言われてしまった。そろそろ潮時なのだろう。
SNSで応援をしてくれる子達がいるものの、万にも満たない。たった三年だろうが、それでもこれ程伸びないとなると、心が折れてもおかしくはなかろう。
二十分程度、バス特有の揺れに身を任せた後、いつも通り感謝を告げてバスを下りる。最早常連となった自分に対し、バスのおっちゃんは「いつもありがとう、気をつけて帰れよ」と笑って駅前へと向かっていった。
作っていた微笑みを崩し、もう彼とも会う事は無いかもしれないと考えると、妙な寂しさが胸を埋めつくした。
今回もそうだったが、山中を通り田舎寄りの駅前へと向かう夜のバスは人が少ない。一人二人いるかいないか程度だ。おかげで、かのおっちゃんとは軽く会話を交わす仲にまでなり、なんだかんだそんな日々を楽しんでいた自覚もある。それが無くなるとなると、無性に寂しくなり、これからのことが不安で仕方なくなってしまった。
このままでは足が動かなくなってしまいそうだったため、頭を横に振ってアパートへ歩き出す。良くない考えばかり浮かぶのは良くない。分かっているが浮かんでくるのはそういうことばかりなのだからどうしようもない。
嗚呼、もういっそ消えてしまえたら…歯を食いしばり、また溢れてきた涙をそのままに、街灯の明かりだけが照らす道を歩く。薄暗いそれは、自身の今後を示唆しているような気さえしてくる。
これから、どうやって生活していけばいいのだ。大学まで行ったものの、あくまで美術大学だ。普通の企業に就職するのは少し厳しいだろうか。
今になって後悔するのは、ろくに就活について調べなかった事実である。大学の教師陣にも、少しは考えてみたら?と何度も念押しされた。それでも、絵描き一本で頑張るのだと決めていた自分は聞く耳を持たなかった。
こんなことになるなんて、誰が思っただろう。少なくとも自分にはそんな考えは、ひとつまみすらなかった。
やり切れない気持ちで、また視界が潤んだ時、ふと鉄臭い匂いが鼻をくすぐった。鼓動が一際大きく鳴ったのを感じる。匂いがするのはこのすぐ脇の路地裏だろう。
行ってはいけないとは思いつつ、自分の直感は行けと言っていた。そんな時に早く歩き出すのは理性ではなく、本能である。
鼓動が五月蝿い。ここから見る景色はきっと素晴らしいものだ、邪魔をするな。
頭の中に浮かぶ言葉は誰に言うでもなく消え去り、路地裏へと歩みを進めていく。足音をできる限り抑える。雲が動く度に足元の暗がりは少しずつ明るくなっていくのが見えた。
石を踏む感覚と共に強くなる匂い。それらが自身を魅了し、脳を刺激する。動かない脳のせいなのか、口は馬鹿みたいに開き、何も見逃さぬように目を見開いていた。周囲から見たら不審者どころの騒ぎじゃないのだろうとは思えても、ずっと路地裏の奥から目を逸らせない。
一番奥の少し手前、そこで足は止まった。ここからなら全てが見えると思ったから。きっと目に映るであろう美しい景色を思い描く度に、口の端から温い液が流れた。
ゆっくり、ゆっくりと開けていく視界。月の淡い光がその惨状……否、絶景を映し出した。
目の前には赤の美術品が立っていた。まだ造ったばかりなのか、ぴちゃりぴちゃりと水音をたてている。鮮やかな赤が白い支柱を彩り、その周辺を汚していた。この美術品には白い背景の方が良いと思うのだが。
恐らく造った際にできたであろう残骸は美術品の奥に寄せられていた。しかし、それらよりもずっと視線を惹くものがそこにいた。
銀の髪がふわふわと風に揺られ、月の光を反射している。黒一色のコートを纏い、内側にはスーツを着ていた。美しく輝くその身体は、ずっと自分の瞳を奪っていた。
だが、その顔は赤く染まった西洋風の仮面に覆われて見えない。仮面は、僅かに黄金のインクで飾られていた。とはいえ、赤でかき消されて良くは見えなかったけれど。
「こんばんは、いい夜だね」
仮面を被っているとは思えないほどに澄んだ声がそう語りかけてくる。優しい声と目元から見える綺麗な緋色が、この状況の異様さを助長している。それでも感じるのはこの情景の美しさだった。
「わざわざこんなところに入ってくるなんて、変な人だね。匂いもそれなりにしていたと思うんだけど」
不思議そうに首を傾げながらそう語る彼に手を伸ばす。それを無感情のままに眺めた彼は、そのままじっと立っていた。黒い革手袋をはめたその手を触れ合わせられる距離まで近寄っても、全く反応する様子は無く、ただ面白そうに輝く緋色が細まるだけだ。
その状況に甘えて、彼の手に触れることが出来る、はずだった……。
しかし、触れようとしたその手をそのまま、通り過ぎてしまった。地肌の出た手はひんやりとした空気を感じるばかりだ。何故、と掌を眺めていると、楽しそうにクスクスと笑う声が聞こえた。
「残念だったね、僕はもう――触れる体なんてないよ」
くふくふと笑う彼の手に触れられないのを気にも留めず、ひんやりとした空気を両手で包みながら懇願するように言葉を舌に乗せた。
「君を、描かせて欲しい」
そう告げると、彼は不思議そうに首を傾げると、「何言ってるの?」と問いかけてきた。
「俺は、羽島悠太。しがない絵描きなんだけど、最近スランプで何もかけなかったんだ…だけど、君を見て描けるイメージが出来た。それさえ表現出来れば、呪い殺されても構わない、だから……描かせて欲しい、頼む」
腰から頭を下げて頼み込む。あの月明かりに照らされた彼が、あまりに神聖で美しかったのだ。今まで見た何よりも美しかった。キラキラと輝く彼が流れるようにこちらを見る様子は、全てのものを魅了するかと思わせるようだった。
それを描ければ死んでもいい、そう思えるような景色だった。そんな思い通じたのか、少し考える様子を見せてから「面白そうだし、いいよ」と微笑んだ。
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