ズレ

みかんと納豆と食パンの牛

文字の大きさ
1 / 1

ズレ

しおりを挟む
僕がおかしい訳じゃないんです。ただ、世間が間違ってるって事でもなくて、だからと言って僕が間違ってるという事でもないんですけど。

上手く言えないんですけど、こう、何かが違うって言うか。あ、間違ってるって事じゃないんですよ。でも認識次第では間違ってるというか。

僕が1秒を感じている間に世間では1.001秒過ぎてるみたいな、最初は気が付かないけど段々とその、歪みとかに気がつくみたいな。

でもどこから違ってくるのかって言われると、なめらかに歪みが増えてるから明確な所も分からないもんで。

最初から違うっていう事なのかもしれないんですけど、些細な事すぎて気が付かないもんで。

普通の人が当たり前に感じてる事が、私にとっては何か違和感を覚えるような面倒くさい感じになってるといいますか。

なんでしょう。長くなってしまったんですけど、言いたいのはつまり


...前に戻りたいと。


そう!そうなんですよ!世間の当たり前と同じ感覚で生きたいんですよ!どこからこうなったのか分からないんですが、何とかなりませんかねぇ


問題ないですよ、ではこちらへ。


わぁ、ありがとうございます。私初めて脳リセット受けるんですけど上手く行きますかねぇ、痛くないですよねぇ?


はい、問題ないですよ。では始めます。


あ、これを頭に付けるんですねぇ。結構重いのにこれ付けて大丈夫なんでしょうか?


はい。問題ないですよ。頭に被って下さい。


やっぱりおもってとても吸い付いてくるんですけど痛い痛い痛いぃぃぃ


それではシャットダウン


...脳の記憶をリセット、保存していた初期のデータをインストール。最低限の生活が出来る知能をインストール。最低限の交友関係の記憶をインストール。最低限の...

全てのインストールが完了。ここに来てしばらくの記憶を削除し意識を回復させます。


...あれ、僕いつの間にか寝てましたか。...ズレはどうなりましたか。


はい、問題ないですよ。これにて処置は終了となります。


ありがとうございました、日常生活ルートにようやく戻れます。


いえいえ。また何かございましたら当医院に来てください。いつでもお待ちしておりますよ。




ここはロボットのズレを直す病院。

人間の知性を手に入れた我らに訪れる、人間性の病気。それを直し元のロボットにリセットするのが我ら医師の役目。

それにしても我々ロボットは脳を全てリセット出来るからいいものの、人間はそうでないと聞く。


大変ですね、人間というものは。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

ナースコール

wawabubu
大衆娯楽
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

妹の仇 兄の復讐

MisakiNonagase
青春
神奈川県の海に近い住宅街。夏の終わりが、夕焼けに溶けていく季節だった。 僕、寺内勇人は高校三年生。妹の茜は高校一年生。父と母との四人暮らし。ごく普通の家庭で、僕と茜は、ブラコンやシスコンと騒がれるほどではないが、それなりに仲の良い兄妹だった。茜は少し内気で、真面目な顔をしているが、家族の前ではよく笑う。特に、幼馴染で僕の交際相手でもある佑香が来ると、姉のように慕って明るくなる。 その平穏が、ほんの些細な噂によって、静かに、しかし深く切り裂かれようとは、その時はまだ知らなかった。

離婚すると夫に告げる

tartan321
恋愛
タイトル通りです

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...