3 / 3
夢氷
しおりを挟む
アパートに着きガタンとドアを閉めて、俺は男泣きした。こんなに泣いたのはCL○○NADを見て以来なんじゃないかと思う。何ならリトバスでも可。涙の量は同じくらい、込み上がるものは違うけど。
「BBAァ、マジ怖ぇ」
取り敢えずスッキリしたので食材を冷蔵庫に詰めることにした。
一人暮らしなんだからと母親が舐めてかかった末路がこの2段式の冷蔵庫である。自炊をするのにもかかわらず、小さくて2段とか全然ため買いすることができない。そのくせ月3くらいのペースで何かを送って来るのだから何とかしてほしい。
冷凍庫に当たる下段に買った冷食を押し込んで、例の氷を空いているスペースに瓶ごとひっくり返すと氷は気のせいか7色に見えた。表現は悪いがタマムシ的な、緑と赤が主体のあの感じである。しかし氷は氷でも家庭の製氷器で作るものとは違うのだから、透明感が作用してそう見えたのかもしれない。
こうしてしばらく冷蔵庫に食料入れたり、電子レンジの汚れが気にってきて掃除したり、シンクの汚れが気になって…なんてしているうちに喉が渇いたので緑茶を飲むことにした。
先ほどのスーパーで買った2リットル100円の緑茶、国産なのが売りらしい、あまり気にしたことはないが国産でもピンキリあると思うだが、世の中やったもん勝ちというところはある。
買って来たばかりだったので冷えていないこともあり、というかそれは言い訳で本当は氷を使ってみたかったので使ってみることにした。
大福くらいの氷を3個ほど、入れて茶を注いでみる。特に変化はない、カランカランと氷の涼しげな音がしたくらいで何の変哲もなかった。
「ぼったくり…なのだろうか。」
思わず口に出してしまうほど、しっくりきてしまう。
くそ、主婦っぽい見た目だったから思わずクリーンなイメージによって疑うことなく買ってしまうとは、恥ずかしい。
チクショウと○イヤ人の王子にならって言い放つと俺はお茶飲んだ。冷たい美味しい緑茶だった。味も変化なし、おしまいだよ!おしまいぃ!
こんな氷100円か200円で買えてしまうじゃないか、400円もマイナスだと、プッカ4箱買えるやん。
「何怒ってるの、おにぃちゃん。」
「え?」
バタバタと俺は部屋の隅に転がり逃げた。
この部屋、訳あり物件だったのか?それともアニメの見過ぎでとうとう頭がいかれたのか。おそるおそる床から視点を上げてみる。つうーっと徐々に慎重に上げると…そこには見慣れない、おなごの御御足がありますた。
「何見てんの?」
急に覗き込んでくる顔が視界に入って俺はピィッと情けない声を上げてしまった。
この部屋に幼女の幽霊がいたなんて、どうしよう、俺、霊感に目覚めてしまったのか、霊能力使ってバトルアクションしなきゃいけないのかなぁ。
とりあえず今は未知との遭遇を果たしてしまったので意思の疎通が出来るかやってみる。
「はじめまして、きみどこからきたの?」
「何言ってるの?お兄ちゃん。おままごとはいまやってないよ。」
見た目5歳の黒髪ツインテ(フリフリフリルのついた、大きなお友だちがよだれを垂らして崇めそうなコス)は俺をふざけるなと返してきた。
「きみ、名前は?」
「ねぇもうさぁー、そのよそよそしい奴やめてよお兄ちゃん、私![千秋]、ちあき、チーパンジーのちに、秋冬のあきだぉ。」めんどくさがりながらも幼女は俺に自己紹介をしてくれた。最後に至っては投げやりになりつつあったが、千秋という女の子らしい。
「お父さんとお母さんはどうしたのかな?」
このセリフを幽霊の幼女に言う日が来るなんて、世界は何があるかわからないよ、お母さん。
「ねぇ、私さ、夢の住人なんだからいるわけないじゃん」
「夢の住人て何?マンションの名前はまだ聞いてないよ?」
「夢氷、使ったでしょ」
幼女の顔は陰りを帯び、おちらの行動を楽しんでいるかのように見えた。俺は得体の知れないものに本当に出会ってしまったんだ。
「BBAァ、マジ怖ぇ」
取り敢えずスッキリしたので食材を冷蔵庫に詰めることにした。
一人暮らしなんだからと母親が舐めてかかった末路がこの2段式の冷蔵庫である。自炊をするのにもかかわらず、小さくて2段とか全然ため買いすることができない。そのくせ月3くらいのペースで何かを送って来るのだから何とかしてほしい。
冷凍庫に当たる下段に買った冷食を押し込んで、例の氷を空いているスペースに瓶ごとひっくり返すと氷は気のせいか7色に見えた。表現は悪いがタマムシ的な、緑と赤が主体のあの感じである。しかし氷は氷でも家庭の製氷器で作るものとは違うのだから、透明感が作用してそう見えたのかもしれない。
こうしてしばらく冷蔵庫に食料入れたり、電子レンジの汚れが気にってきて掃除したり、シンクの汚れが気になって…なんてしているうちに喉が渇いたので緑茶を飲むことにした。
先ほどのスーパーで買った2リットル100円の緑茶、国産なのが売りらしい、あまり気にしたことはないが国産でもピンキリあると思うだが、世の中やったもん勝ちというところはある。
買って来たばかりだったので冷えていないこともあり、というかそれは言い訳で本当は氷を使ってみたかったので使ってみることにした。
大福くらいの氷を3個ほど、入れて茶を注いでみる。特に変化はない、カランカランと氷の涼しげな音がしたくらいで何の変哲もなかった。
「ぼったくり…なのだろうか。」
思わず口に出してしまうほど、しっくりきてしまう。
くそ、主婦っぽい見た目だったから思わずクリーンなイメージによって疑うことなく買ってしまうとは、恥ずかしい。
チクショウと○イヤ人の王子にならって言い放つと俺はお茶飲んだ。冷たい美味しい緑茶だった。味も変化なし、おしまいだよ!おしまいぃ!
こんな氷100円か200円で買えてしまうじゃないか、400円もマイナスだと、プッカ4箱買えるやん。
「何怒ってるの、おにぃちゃん。」
「え?」
バタバタと俺は部屋の隅に転がり逃げた。
この部屋、訳あり物件だったのか?それともアニメの見過ぎでとうとう頭がいかれたのか。おそるおそる床から視点を上げてみる。つうーっと徐々に慎重に上げると…そこには見慣れない、おなごの御御足がありますた。
「何見てんの?」
急に覗き込んでくる顔が視界に入って俺はピィッと情けない声を上げてしまった。
この部屋に幼女の幽霊がいたなんて、どうしよう、俺、霊感に目覚めてしまったのか、霊能力使ってバトルアクションしなきゃいけないのかなぁ。
とりあえず今は未知との遭遇を果たしてしまったので意思の疎通が出来るかやってみる。
「はじめまして、きみどこからきたの?」
「何言ってるの?お兄ちゃん。おままごとはいまやってないよ。」
見た目5歳の黒髪ツインテ(フリフリフリルのついた、大きなお友だちがよだれを垂らして崇めそうなコス)は俺をふざけるなと返してきた。
「きみ、名前は?」
「ねぇもうさぁー、そのよそよそしい奴やめてよお兄ちゃん、私![千秋]、ちあき、チーパンジーのちに、秋冬のあきだぉ。」めんどくさがりながらも幼女は俺に自己紹介をしてくれた。最後に至っては投げやりになりつつあったが、千秋という女の子らしい。
「お父さんとお母さんはどうしたのかな?」
このセリフを幽霊の幼女に言う日が来るなんて、世界は何があるかわからないよ、お母さん。
「ねぇ、私さ、夢の住人なんだからいるわけないじゃん」
「夢の住人て何?マンションの名前はまだ聞いてないよ?」
「夢氷、使ったでしょ」
幼女の顔は陰りを帯び、おちらの行動を楽しんでいるかのように見えた。俺は得体の知れないものに本当に出会ってしまったんだ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
愛する義兄に憎まれています
ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。
義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。
許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。
2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。
ふわっと設定でサクっと終わります。
他サイトにも投稿。
婚約破棄は十年前になされたでしょう?
こうやさい
恋愛
王太子殿下は最愛の婚約者に向かい、求婚をした。
婚約者の返事は……。
「殿下ざまぁを書きたかったのにだんだんとかわいそうになってくる現象に名前をつけたい」「同情」「(ぽん)」的な話です(謎)。
ツンデレって冷静に考えるとうっとうしいだけって話かつまり。
本編以外はセルフパロディです。本編のイメージ及び設定を著しく損なう可能性があります。ご了承ください。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
初恋にケリをつけたい
志熊みゅう
恋愛
「初恋にケリをつけたかっただけなんだ」
そう言って、夫・クライブは、初恋だという未亡人と不倫した。そして彼女はクライブの子を身ごもったという。私グレースとクライブの結婚は確かに政略結婚だった。そこに燃えるような恋や愛はなくとも、20年の信頼と情はあると信じていた。だがそれは一瞬で崩れ去った。
「分かりました。私たち離婚しましょう、クライブ」
初恋とケリをつけたい男女の話。
☆小説家になろうの日間異世界(恋愛)ランキング (すべて)で1位獲得しました。(2025/9/18)
☆小説家になろうの日間総合ランキング (すべて)で1位獲得しました。(2025/9/18)
☆小説家になろうの週間総合ランキング (すべて)で1位獲得しました。(2025/9/22)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる