100人の死に方

どこか

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NO.2 田中 高貴の物語

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 俺の名前は田中 高貴(たなか こうき)。

勇者だ。

今まで旅をしてきて、やっと魔王の城までたどり着くことができた。

「必ず倒してやるぞ!待ってろよ!」

 城の中には沢山の敵がいたが、全てをなぎ倒してきた。

部屋の奥に進んでいくと、長い廊下が現れた。

長い階段を登り上に上がるとそこにはいかにも魔王がいそうな部屋の扉があった。

「さあ、最後の戦いだ!」

 中に入ると、魔王がそびえ立っていた。

俺はひるむことなく立ち向かい、魔王に聖剣を突き刺す。

すると魔王は、聞いた事のある声で鳴きながら崩れ落ちた。

「やった!やっと倒したぞ!」

 魔王を倒すと、女神が現れた。

話によると目の前の扉を行くと、財宝があるらしい。

村の人のためにも、俺は持ち帰る事にした。

俺は扉を開き、扉の向こうに飛び込んだ。

グッシャ・・・

「この騒ぎどうしたの奥さま?」

「この家に住んでいた人が、二階の窓から飛び降りて、死んだらしいのよ」


午後のニュースです。

今朝10時ごろ田中高貴 29歳が家の二階の窓から飛び降り死亡したとのことです。

日頃から薬物を摂取しており、正常な判断が出来なかったとのことです。

一階の部屋は色々な家具が壊されており、二階では犬が一匹包丁で刺されて死んでいたとのことです。」
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