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4.サラちゃんの気持ち
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「彩花……最近、ついてなさすぎじゃない?」
お昼休み、衣緒ちんと外で遊んで教室に帰る前に手を洗っていたら、なぜか蛇口の水がはねて顔にかかってちゃった。
ハンドタオルで顔を拭いているわたしに、衣緒ちんがそう言うのも無理はない。
なぜならここ一週間、わたしはいろんなトラブルにあっている。
花壇の水やりしているところを通りかかったら、ホースを持っていた子が手を滑らせてかかっちゃったりとか。
手洗い場で蛇口が壊れたりとか。
図工で絵の具を使ったら、通り過ぎた子がわたしの水バケツを倒しちゃって、絵が濡れちゃったりとか。
どれもずぶ濡れになるほどの大きな被害じゃないとはいえ、いろんなことが起きている。
あ……図工の絵に関しては、描きなおしになったから、ちょっとショック。
結構頑張って描いたのにな。
「なんか、お祓いとかした方がいいんじゃない? なんてね」
冗談めかして衣緒ちんが言ったことに、わたしは乾いた笑いしかできなかった。
多分、と思う心当たりはあるんだ。
だって、全部『水』に関することばかりなんだもん。
それにトラブルが起こるのは、傍に瀬戸くんがいないときばかり。
チラリと窓際の席にいる瀬戸くんの方を見る。
転校してきてから彼の周りにはずっと人がいる。
とてもわたしが近寄れるような雰囲気はない。
その瀬戸くんの周りに、かわいらしいあの子の姿は見えない。
うーん……呼び出し方もわからないし、手紙とかも無理だし。
瀬戸くんに呼んでもらうっていうのは、多分彼女のダメージが大きいだろうからやりたくない。
だって、わたしは仲良くなりたいもん。
どうしたら姿を現さないサラちゃんと、二人で話ができるかなぁ。
姿は見えなくても、イタズラの瞬間はきっとわたしの傍にいるんだよね。
……そうだ!
うまくいくかどうかわからないけれど、わたしが一人でいる状況を作ったら、どうかな。
サラちゃんのイタズラはあくまで学校内だけ。
そうすると、下校後がチャンスかもしれない。
やれるだけやってみよう!
午後の授業が始まるチャイムとともに、グッと気合を入れた。
お昼休み、衣緒ちんと外で遊んで教室に帰る前に手を洗っていたら、なぜか蛇口の水がはねて顔にかかってちゃった。
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あ……図工の絵に関しては、描きなおしになったから、ちょっとショック。
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多分、と思う心当たりはあるんだ。
だって、全部『水』に関することばかりなんだもん。
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そうすると、下校後がチャンスかもしれない。
やれるだけやってみよう!
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