あいつと俺

むちむちボディ

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一目惚れ

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俺は大手電気メーカーに勤めている二宮貴史34歳だ。
今日は仕事の商談で一人横浜に出張している。
営業部に所属しており、売り込み専門の外回り部隊である。
なんとか無事に商談も終わり、早々に新幹線へ乗り込んだ。
新横浜から乗った指定席の隣には既に東京から乗っていたであろう若者が
営業マンといったスーツ姿にビジネスバッグを抱えて座っていた。
「すみません。」と一言断りを入れて席につく俺。
チラッと見る限りは反応が無い。
座席の前かごには空ビールの缶が入っていて、もう寝ているようだ。
俺も売店で買ったビールを開けながら携帯でネット情報を見ていた。
隣に座った俺の雑音が煩かったのか、隣の若者が目を覚ました。
「前、すみません。」と言って立ち上がる。トイレのようだ。
「あ、はい。」と言いながらその若者の大きさにビックリする。
あまり気にしていなかったが、身長は180cmはありそうで、体重も100kg近いように見える。
俺も最近は運動もしておらず太ってしまって90kgに届きそうな勢いであるが、
若者の身体は更に大きくスーツもピチピチとしてお腹の感じは最高にエロい。
ムチムチとした中にズシッと重そうな股間が見てわかる。
トイレに向かう若者の後ろ姿を見ながら、俺が興奮してしまいそうになる。
こんな奴と抱き合えたら最高だろうなと思いながら、また携帯に戻る。
そう、俺はゲイである。しかも俺と同じ体型のいわゆるデブ専だ。
しばらくして奴がトイレから戻ってきた。
体型もドンピシャだったが顔もドンピシャで、
イモ可愛い感じでありながら清潔そうで男前な顔立ちをしている。
その瞬間、俺はドーンと撃たれたぐらいの感覚に陥ってしまい、
俺の顔がみるみる真っ赤になっていくのがわかるほどの一目惚れだった。
「すみません。」と奴は一言断って俺の足を跨ぐ。
跨ぎながら奴がよろめいたので、咄嗟に俺は腰を支え、
「大丈夫ですか?」と聞くと奴は笑って、
「すみません、重かったでしょう?有難うございます。」
と笑顔でお礼を言う。その笑顔が更に俺のハートに突き刺さる感じがした。
「いえいえ、お酒飲まれてるようで、飲みすぎましたか?」
「いやー、まだ全然足りないっす。」
屈託なく笑うその顔とムチムチとしたボディに俺は完全に脳内のすべてを奪われた。
しばらく他愛もない話をしていたが、俺は終始ドキドキが続いている。
車内サービスが通ったところで、まだ飲みたりなかったのか
「ビールください。あとおつまみも。」と奴が声をかけた。
「じゃぁ俺もビールもらおうかな。」と合わせて買い足す。
お互いのビールが来たところで、なんとなく乾杯となった。
よっぽど待っていたのかグイグイと一気に飲んでいる。
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