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アークハザーズ
1HIT ソードマン
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鼻をつく、生臭い鉄の匂い。
両手に備えた、刀には誰のとも知れない赤黒い鮮血。
戦場で、人は幾分か残酷になれる。
襲い来る敵を無情にも切り裂き、次々と薙ぎ倒せるのは、そのせいだろうか。
いや、違う。
全身に鎧をまとい、顔を覆い隠すマスクのような兜の額からは、30cm程の反り返った刀が見た者に恐怖と共に、私の名を印象付ける。
私は「ソードマン」。
誰が最初に言い始めたのかなんて知らないが、大方、私を見た者が勝手に付けたんだろう。
私が「ソードマン」として、
鎧をまとい動く時、変わるのは、一人称だけじゃない。
その時こそ、私は残酷になれる。
私は、ソードマン。
物語で悪役とヒーローがあるとしたら、私は…………どちらでもない。
ただ、闇の世界の住人である事は確かだ。
「剣鬼」、「鬼神」、「死神」だとか、僕の世間からの呼ばれ方は色々ある。
けど、今は「ソードマン」。
この名前が一番気に入っている。
なんでって、なんかこう……カタカナで安直なネーミングに、やわらかく、少しは優しい印象を受けるだろ。
僕が物騒な名前で呼ばれるのには、僕の体質というか、能力というか、職柄というのか、そういうのが関係してくる。
僕は「アークハザーズ」という、
一般的に悪の組織とされる場所に勤めている。
つまり、僕は世間では悪とされる存在だ。まあ、僕はそれで良いと思ってるけどね。
僕の能力の話をしよう。
この世界では、一人につき、一つずつ基本となるスキルが備わっている。
それは「ベーススキル」などと呼ばれているのだが、
そこから、自身のレベルによって、スキルが枝分かれしていく。なので、この世界では、子供であっても、低レベルスキルやベーススキルなどが使えるし、たまに中級スキルを使える子供だっている。
しかし、その中でも僕の存在は異質なものだった。
僕のベーススキルは、
「ソード」
身体のどんなところからも、刃物が出せるし、身体自体も刃物にできる。
それに加え、サブスキル。
サブスキルっていうのは、希少なもので、簡単に言うと、
第二のベーススキルみたいなもの。
僕のサブスキルは、
「イメージモデリング」
普通のモデリングと同じように、質量が同等かそれ以下ならイメージ通りに変化させられる。
それに加え、それをイメージ通りに操作できる。
操作って言っても、物を動かすとか、操るとかそういうのじゃなくて、
例えば、硬いダイヤモンドがあるとする。
一般的なモデリングなら、ダイヤモンドの形を変えてそれで終わりだ。
しかし、僕の「イメージモデリング」ならダイヤモンドの硬度はそのままで、クネクネとイメージ通りに動かせる。
イメージできなきゃ意味無いけどね。
そんなわけで、その二つのスキルのせいで、僕は昔から周囲から化け物扱いされながら育った。
だから、あまり昔のことは思い出したく無い。
これから聴いてもらうのは、僕が最高のーーーーになるまでの話だ。
両手に備えた、刀には誰のとも知れない赤黒い鮮血。
戦場で、人は幾分か残酷になれる。
襲い来る敵を無情にも切り裂き、次々と薙ぎ倒せるのは、そのせいだろうか。
いや、違う。
全身に鎧をまとい、顔を覆い隠すマスクのような兜の額からは、30cm程の反り返った刀が見た者に恐怖と共に、私の名を印象付ける。
私は「ソードマン」。
誰が最初に言い始めたのかなんて知らないが、大方、私を見た者が勝手に付けたんだろう。
私が「ソードマン」として、
鎧をまとい動く時、変わるのは、一人称だけじゃない。
その時こそ、私は残酷になれる。
私は、ソードマン。
物語で悪役とヒーローがあるとしたら、私は…………どちらでもない。
ただ、闇の世界の住人である事は確かだ。
「剣鬼」、「鬼神」、「死神」だとか、僕の世間からの呼ばれ方は色々ある。
けど、今は「ソードマン」。
この名前が一番気に入っている。
なんでって、なんかこう……カタカナで安直なネーミングに、やわらかく、少しは優しい印象を受けるだろ。
僕が物騒な名前で呼ばれるのには、僕の体質というか、能力というか、職柄というのか、そういうのが関係してくる。
僕は「アークハザーズ」という、
一般的に悪の組織とされる場所に勤めている。
つまり、僕は世間では悪とされる存在だ。まあ、僕はそれで良いと思ってるけどね。
僕の能力の話をしよう。
この世界では、一人につき、一つずつ基本となるスキルが備わっている。
それは「ベーススキル」などと呼ばれているのだが、
そこから、自身のレベルによって、スキルが枝分かれしていく。なので、この世界では、子供であっても、低レベルスキルやベーススキルなどが使えるし、たまに中級スキルを使える子供だっている。
しかし、その中でも僕の存在は異質なものだった。
僕のベーススキルは、
「ソード」
身体のどんなところからも、刃物が出せるし、身体自体も刃物にできる。
それに加え、サブスキル。
サブスキルっていうのは、希少なもので、簡単に言うと、
第二のベーススキルみたいなもの。
僕のサブスキルは、
「イメージモデリング」
普通のモデリングと同じように、質量が同等かそれ以下ならイメージ通りに変化させられる。
それに加え、それをイメージ通りに操作できる。
操作って言っても、物を動かすとか、操るとかそういうのじゃなくて、
例えば、硬いダイヤモンドがあるとする。
一般的なモデリングなら、ダイヤモンドの形を変えてそれで終わりだ。
しかし、僕の「イメージモデリング」ならダイヤモンドの硬度はそのままで、クネクネとイメージ通りに動かせる。
イメージできなきゃ意味無いけどね。
そんなわけで、その二つのスキルのせいで、僕は昔から周囲から化け物扱いされながら育った。
だから、あまり昔のことは思い出したく無い。
これから聴いてもらうのは、僕が最高のーーーーになるまでの話だ。
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