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12.謎
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12.謎
朝の9時、共栄病院院長の相原博に対する強制捜査が始まった。マスコミも数多く押し寄せている。
「えー今共栄病院に、多くの捜査員が入っていきます。強制捜査に踏み込んだものと思われます。」多くのテレビ局が緊急速報で報じた。
「これより、強制捜査を始めます。業務を辞めて壁の方に移動をお願いします。」
正行と鈴木は、院長の研究室に向かった。
研究室は、地下にあるらしい。
「ピンポーン地下1階です。」
地下に着くと、安置室で嗅いだ、甘い香りが充満していた。
「やはりこの匂いだ。だから、この前院長から匂ったんだ。」
そう言って、暫く細い廊下を歩いていると、研究室の扉があった。鍵はかかっていないようだ。
「ガチャ」扉を開けるとそこには、大量の顕微鏡があった。
(おーこれはすごい。一体何を研究しているのだろう)正行は、不思議に感じた。
そのまま直進すると、さらに甘い香りが強くなった。匂いの大元のようだ。
そこには、大量のネズミが入ったゲージとほとんど入っていないゲージがあった。
「うーわすごい数のねずみだ」鈴木が大きな声で驚く。
甘い香りのもとは、何も入ってない方から匂ってきた。
そのゲージを正行が覗くと、「シュー」ネズミがみるみる小さくなっていく。
「ネズミが消えた!」正行が叫ぶ。
「まさかー」鈴木は、言う。
「いいから見てみろ」
鈴木はしぶしぶ見る。「え、ほんとだ,...」それだけ言って鈴木は言葉を失った。
甘い香りが充満する。
「もしかして、生き物が消える時にこの香りがするのか」正行は推測を立てた。
「それなら、安置室にあった遺体が消えたのも筋が通りますよね」鈴木がうつむきながら言う。
ネズミのあるゲージを通り過ぎて、右に曲がると書斎のような場所があった。
医学の教科書が本棚に数多く並べられている。机の上を見ると論文と思われるものがばら撒かれていた。
一体何の論文なのだろうと思いつつ、正行はそのうちの一枚を手に取って見てみた。
詳しく見てみると赤いラインが引かれている部分があった。
「クローンは、非倫理的であるがメリットもある。例えば……」
(なるほど、クローンについての論文か。いや待てよ、クローンって確か、髪の毛1本で同じDNAを持つ人間を作り出せるって聞いたことがあるような……)
「おい、これを見てみろ」正行が、本棚を見ていた鈴木を呼んだ。
「これですか……」そう言って、正行の渡した紙を真剣に読み始めた。
「なるほど、クローンですか」
「おかしいと思わないかね」――
「何がですか?」鈴木は、頭を傾ける。
「いやクローンがあれば、同じ人間をこの世に2人以上存在させることが可能なんだ。」
「なるほど……え?」鈴木は、何かに気づいたように目を大きく開けた。
「もしかして……」
「俺も思ったんだ。今回の事件にクローンがもし関わってたとすれば、俺が死んだはずの人間を見たのも納得がいくんだ。」
「確かにそうですよね…… でも信じられないです……」鈴木は、言葉を失った。
「そうだよな……いやでもわかった気がする……この事件の真相が……」
院長は、クローンを作り、その行動、生死までをコントロールしていたのではないか.....
正行は、不意にこの一連の事件がつながったと確信した。
「えー今正午です。ちょうど今捜査員が共栄病院から出てきました。強制捜査が終了したと思われます。向こう側で警察車両に乗り込む姿が見えます。院長でしょうか、えー相原博院長が警察へと移送されるようです。」中継のヘリがアナウンスする。
県警に戻り次第、院長の取り調べをすぐに行う運びになった。
朝の9時、共栄病院院長の相原博に対する強制捜査が始まった。マスコミも数多く押し寄せている。
「えー今共栄病院に、多くの捜査員が入っていきます。強制捜査に踏み込んだものと思われます。」多くのテレビ局が緊急速報で報じた。
「これより、強制捜査を始めます。業務を辞めて壁の方に移動をお願いします。」
正行と鈴木は、院長の研究室に向かった。
研究室は、地下にあるらしい。
「ピンポーン地下1階です。」
地下に着くと、安置室で嗅いだ、甘い香りが充満していた。
「やはりこの匂いだ。だから、この前院長から匂ったんだ。」
そう言って、暫く細い廊下を歩いていると、研究室の扉があった。鍵はかかっていないようだ。
「ガチャ」扉を開けるとそこには、大量の顕微鏡があった。
(おーこれはすごい。一体何を研究しているのだろう)正行は、不思議に感じた。
そのまま直進すると、さらに甘い香りが強くなった。匂いの大元のようだ。
そこには、大量のネズミが入ったゲージとほとんど入っていないゲージがあった。
「うーわすごい数のねずみだ」鈴木が大きな声で驚く。
甘い香りのもとは、何も入ってない方から匂ってきた。
そのゲージを正行が覗くと、「シュー」ネズミがみるみる小さくなっていく。
「ネズミが消えた!」正行が叫ぶ。
「まさかー」鈴木は、言う。
「いいから見てみろ」
鈴木はしぶしぶ見る。「え、ほんとだ,...」それだけ言って鈴木は言葉を失った。
甘い香りが充満する。
「もしかして、生き物が消える時にこの香りがするのか」正行は推測を立てた。
「それなら、安置室にあった遺体が消えたのも筋が通りますよね」鈴木がうつむきながら言う。
ネズミのあるゲージを通り過ぎて、右に曲がると書斎のような場所があった。
医学の教科書が本棚に数多く並べられている。机の上を見ると論文と思われるものがばら撒かれていた。
一体何の論文なのだろうと思いつつ、正行はそのうちの一枚を手に取って見てみた。
詳しく見てみると赤いラインが引かれている部分があった。
「クローンは、非倫理的であるがメリットもある。例えば……」
(なるほど、クローンについての論文か。いや待てよ、クローンって確か、髪の毛1本で同じDNAを持つ人間を作り出せるって聞いたことがあるような……)
「おい、これを見てみろ」正行が、本棚を見ていた鈴木を呼んだ。
「これですか……」そう言って、正行の渡した紙を真剣に読み始めた。
「なるほど、クローンですか」
「おかしいと思わないかね」――
「何がですか?」鈴木は、頭を傾ける。
「いやクローンがあれば、同じ人間をこの世に2人以上存在させることが可能なんだ。」
「なるほど……え?」鈴木は、何かに気づいたように目を大きく開けた。
「もしかして……」
「俺も思ったんだ。今回の事件にクローンがもし関わってたとすれば、俺が死んだはずの人間を見たのも納得がいくんだ。」
「確かにそうですよね…… でも信じられないです……」鈴木は、言葉を失った。
「そうだよな……いやでもわかった気がする……この事件の真相が……」
院長は、クローンを作り、その行動、生死までをコントロールしていたのではないか.....
正行は、不意にこの一連の事件がつながったと確信した。
「えー今正午です。ちょうど今捜査員が共栄病院から出てきました。強制捜査が終了したと思われます。向こう側で警察車両に乗り込む姿が見えます。院長でしょうか、えー相原博院長が警察へと移送されるようです。」中継のヘリがアナウンスする。
県警に戻り次第、院長の取り調べをすぐに行う運びになった。
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