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恋心編
4月7日(月)
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『片道15分の恋人』
恋心編
高校生活という言葉だけで不思議と胸が高鳴る。
中学生のときは数人の男子達と駄弁ってばかりだったけれど、それなりに楽しかった。
きっと、高校でも同じような感じになると思う。
勉強をそれなりにやって、あとは友達と適当に遊ぶ日々。ガイダンス期間だった先週の間に、無事にクラスメイトの何人かと友人になることができた。僕にとっては上々な高校生活の幕開けだ。
今日から授業が始まる。いよいよ本格的な高校生活がスタートするんだな。
今日も自宅の最寄り駅である鳴瀬駅で7時30分発、潮浜線の八神行きの電車を待っている。
その場所は決まって先頭車両の一番後ろの扉。ここにこだわる理由は特にないけれど、気付いたらいつもここにいる。
私立八神高等学校に通う僕の降りる駅は、終点である八神駅。ここ、鳴瀬駅からは各駅停車の電車で30分くらいのところだ。満員電車には慣れていないのでまだ辛いけれど、好きな音楽を聴きながら乗り切るつもりだ。
午前7時30分。定刻通り、八神行きの電車が到着する。
鳴瀬駅にも会社や学校があるため、降りる客もそれなりにいる。僕の乗ろうとしている扉からも学生やサラリーマンなど数人が降りていった。
そして、僕が電車に乗ろうとしたときだった。
僕の目の前に、見たことない制服姿のとても可愛らしい女の子が立っていた。黒髪のセミロングヘアが清楚なイメージを持たせる。目はパッチリとしていて、見つめられたらきっと虜になってしまいそうなほどに魅力的で。
僕の胸の辺りが頭だから、背は160cmくらいかな。女子の中では平均的な方だと思う。スタイルも一般的……じゃないだろうか。
ここまででおよそ数秒。
何やっているんだ、僕は。
たとえ数秒でも、女の子をじっと見ていたら変に思われてしまうじゃないか。彼女を見ていたことをごまかすため、俯きながら僕は電車に乗った。
扉側に振り返ると、すぐに電車が動き出した。
――ガタン。
まるで、その音が引き金だったかのように、段々とドキドキしてきた。
僕の後ろに立っていると思われる黒髪の彼女の顔が頭から離れなくなる。電車の速度が上がっていくに連れて、彼女の可愛らしい顔が鮮明になっていく。
本当に彼女は可愛い。
中学までの同級生や、高校でのクラスメイトの女子にも可愛い子はいる。けれど、恋人として付き合ってみたいと思ったことは一度もなかった。恋愛感情を抱かなかった。
しかし、今の感覚は今までに味わったことのないものだ。彼女のことを思う度に、その感覚は強まっていく。僕にとって、彼女はそんな存在なっていっていると分かった。
たった一度見ただけで、胸が高鳴る。
彼女に心を奪われそうになる。
おまけに、彼女のこと考えると顔が熱くなる。きっと、頬は赤くなっているだろう。
あの一瞬で、僕がどうなってしまったのか。それは分かりきっていた。
僕は彼女に一目惚れしたんだ。これが恋なんだ。
それを自覚したときには、終点である八神駅のすぐ近くまで走っていて、周りを見ても彼女の姿はなかったのであった。
恋心編
高校生活という言葉だけで不思議と胸が高鳴る。
中学生のときは数人の男子達と駄弁ってばかりだったけれど、それなりに楽しかった。
きっと、高校でも同じような感じになると思う。
勉強をそれなりにやって、あとは友達と適当に遊ぶ日々。ガイダンス期間だった先週の間に、無事にクラスメイトの何人かと友人になることができた。僕にとっては上々な高校生活の幕開けだ。
今日から授業が始まる。いよいよ本格的な高校生活がスタートするんだな。
今日も自宅の最寄り駅である鳴瀬駅で7時30分発、潮浜線の八神行きの電車を待っている。
その場所は決まって先頭車両の一番後ろの扉。ここにこだわる理由は特にないけれど、気付いたらいつもここにいる。
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午前7時30分。定刻通り、八神行きの電車が到着する。
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そして、僕が電車に乗ろうとしたときだった。
僕の目の前に、見たことない制服姿のとても可愛らしい女の子が立っていた。黒髪のセミロングヘアが清楚なイメージを持たせる。目はパッチリとしていて、見つめられたらきっと虜になってしまいそうなほどに魅力的で。
僕の胸の辺りが頭だから、背は160cmくらいかな。女子の中では平均的な方だと思う。スタイルも一般的……じゃないだろうか。
ここまででおよそ数秒。
何やっているんだ、僕は。
たとえ数秒でも、女の子をじっと見ていたら変に思われてしまうじゃないか。彼女を見ていたことをごまかすため、俯きながら僕は電車に乗った。
扉側に振り返ると、すぐに電車が動き出した。
――ガタン。
まるで、その音が引き金だったかのように、段々とドキドキしてきた。
僕の後ろに立っていると思われる黒髪の彼女の顔が頭から離れなくなる。電車の速度が上がっていくに連れて、彼女の可愛らしい顔が鮮明になっていく。
本当に彼女は可愛い。
中学までの同級生や、高校でのクラスメイトの女子にも可愛い子はいる。けれど、恋人として付き合ってみたいと思ったことは一度もなかった。恋愛感情を抱かなかった。
しかし、今の感覚は今までに味わったことのないものだ。彼女のことを思う度に、その感覚は強まっていく。僕にとって、彼女はそんな存在なっていっていると分かった。
たった一度見ただけで、胸が高鳴る。
彼女に心を奪われそうになる。
おまけに、彼女のこと考えると顔が熱くなる。きっと、頬は赤くなっているだろう。
あの一瞬で、僕がどうなってしまったのか。それは分かりきっていた。
僕は彼女に一目惚れしたんだ。これが恋なんだ。
それを自覚したときには、終点である八神駅のすぐ近くまで走っていて、周りを見ても彼女の姿はなかったのであった。
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