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プリドルキエバラコルトラニロモンテビブリアヌ
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しおりを挟む「どうして私があんな事言われないといけないのよ! 」
彼女は苛立っていた。
自分がそんな事を言われるなんて一ミリも考えた事が無かったから
一瞬意味が分からなくて笑いそうになってしまったぐらいだ。
でもそれは確実に言われた。
『婚約破棄』と
確かにあの口からしっかりと発せられた音で言葉。
今でもあの口の動きが思い出せるから余計に腹立たしくて、
このどうしようもない怒りの矛先を探している。
今日は彼の家でパーティーが開かれていた。
身内ばかりの出席者の中で彼女だけが浮いていた。
それはそうだ、彼女は初参加なのだから。
それはそれでいいと思っていたし、寧ろそんなパーティーに誘って貰えた事に
自分が受け入れられたのだと嬉しくさえあったぐらいだった。
こうやって私も家族の一員になって行くのだと思った。
これからもこの人達との付き合いは続いて行く、
だからみんなと仲良くしないといけないと思った私は出来る限りみんなと話を
する事にしたのだ。
みんなとてもいい人達だった。
私の事を快く受け入れてくれたし、今度家に来ないか? なんて誘いを受ける
くらいには仲良くなれたから安心していた。
大丈夫だって思った。
私はこれからここでやって行けるって思った。
そこに嘘はない。
なのに、
「婚約破棄よ! 」
そう言われたのだ、彼の母親に。
まったく意味が分からなかった。
どうしてそんな事になるのか、そしてどうして彼ではなく貴女に言われないと
いけないのかが。
私はただみんなと仲良くしていただけじゃない!
「どうして私の手伝いをしない!
アンタは何の為にここに呼ばれたと思っているんの!
こんな気の利かない奴なんて要らないわ、婚約破棄よ! 」
いやいやいやいや。
私はお客の立場でしょ?
いつからそんなお手伝いさんみたいな扱いになった?
「アンタは息子が甲斐甲斐しく動いているのが見えなかったの?
なら尚更よ! そんな女が息子の嫁になるなんて認める訳にはいかない。
婚約破棄ったら婚約破棄よ! 」
ふざけないで、私は私で忙しかったのよ!
寧ろこの中で私をほったらかしにしたアンタの息子の方がおかしいでしょ!
ちゃんと私の事をサポートするべきでしょうが!
「まあ、なんて子なの! 息子が悪いっていうのね。あり得ないわ、こんなのと
一緒に生活なんて出来やしない、婚約破棄よ! 」
さっきから婚約破棄、婚約破棄ってね、それはアンタが言う事じゃないのよ!
馬鹿じゃないの! そもそも結婚したってアンタと一緒に住む訳ないじゃない。
何を勝手に夢見ちゃってるのよ、恥ずかしい人ね。
「あっそう。さっさと出て行け! ここは私の家なのだからさっさと出て行け!
お前なんて一生この家に入れるなんて事は無いから、出て行け! 」
そう言われて私は出て行こうと思った。
だってこんな場所に居続けるなんてあり得ないと思ったから。
でもそれじゃあこの女の思い通りになってしまう。
それが気に入らなかった。
「なあ、取り敢えず話をしよう。出て来てくれ」
彼がドアの向こうから声を掛けてくる。
でも私はそれを無視する。だってそれじゃあ彼の部屋で籠城している意味が
無いからだ。
「俺が悪かったよ。こんな事をしたって何の解決にもならない事は君も分かって
いるだろ? 一緒に母さんに謝ろう。俺も一緒に謝れば許してくれるよ? 」
謝る? 私が? どうして? 何も悪い事なんてしていないのに?
プリドルキ エバラ コルトラ ニロモンテ ビブリアヌ
呪文を唱えれば炎が燃え上がる。
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