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お茶目な俺はパーティーを追放されてからアップデートする
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しおりを挟む「よし、こっちは倒したぞ! 」
「こっちもよ! 」
「おーし!」
「よっしゃあ! あれ、リーダーは? 」
みんなが声を上げる中、俺だけまだ戦闘中だった。
じっくりやれば勝てる相手ではあるが、このパーティーで時間がかかるのは俺
だけだった。
だから急ごうとしてへまをする。
「あっ! 」
「危ねえリーダー! 」
「おりゃあ! 」
間一髪の所で助けて貰った俺。
「すまん。ありがとう」
「まあ、いいよ」
俺は礼を言ったが微妙な返事をされた。
*****
「ちょっと話があるんだが」
そう切り出されたのはその日の夜だった。
「リーダー。アンタはもう限界だと思うよ」
そう切り出された時に何となく分かってしまった。
確かに、俺がみんなをパーティーへと勧誘した時は俺の方が強くてみんなを
サポートしながら戦ったものだったが、それが今となっては立場が逆転した。
今日だってそうだ、危ない所を助けてもらったのだ。
いつの間にかみんなに追い越されて、差が付き始めていた。
否、もうついてしまっていた。
「そうか、わかったよ。みんなならきっと他の所でもやって行けるだけの力がある
し、というか4人いるんだからそのままやって行けるだろう。今までありがとう」
だから俺は引く事にした。
「それはそうなんだが、リーダー。言いにくいんだがな……」
「何よ、言っちゃいなさいよ。面倒くさい! 」
「嗚呼。リーダーがこのパーティーから抜けてくれないか? 」
「え? 」
俺は思ってもいなかった展開に驚く。
「このパーティーはそこそこ名の知れたパーティーだし。俺達が引き継ぐよ。
もっとこのパーティーを有名にしてみせるからさ。リーダーも嫌だろ、この
パーティーが落ちぶれて行くの見るのは? 」
「でもこれは俺が作ったパーティーで……」
「もちろんリーダーには感謝してるよ! だからこそお願いだ。このパーティー
から出て行ってくれ! 」
「そんな馬鹿な事が……」
「これはみんなで決めた事なのよ! 揉めた時は多数決って言ったのはリーダーで
しょ? 」
確かにそれは言ったが、この場合は違う気がする。
「すまないがリーダー。後はここにサインを書くだけだ」
そう言って出された書類。
もう手続きは済まされていたのだ。
*****
結局俺はサインをした。
そしてパーティーから追放された。
まさか、自分が作ったパーティーから作った俺が追放されるとは……
俺は一人、酒を煽った。
こんな事でしか気持ちを晴らす事が出来ない自分に落ち込んで、悪酔いした。
酷い頭痛の中で起きた俺は店先に放り出されていた。
何という醜態だ。頭をスッキリさせる為にラビーチを買おうとして金が無い事に
気付く。昨晩で持ち合わせは全部使ってしまったからだ。
仕方ないので金を下ろしに行った俺は金が引き出せなくなっていた。
「何だ? どうしてだ? 」
俺は焦っていろんな所を叩いていると受付嬢がやって来る。
「お客様どうかしましたか? 」
「金が、金が引き出せないんだ! 」
「すいませんお客様。確認しますのでカードの方をよろしいでしょうか? 」
俺は言われた通りカードを渡し、しばらく待つと受付嬢が戻ってきた。
「お客様、申し訳ございませんがこちらのカードは使えなくなっております」
「どういう事だ? 今まで使えていたのに、どうしてそんな急に」
「こちらのカードはパーティーで使えるものでして、お客様はもうパーティー
メンバーではございませんので使えなくなっております」
そして自分が追放された事を思い出した俺は、金が引き出せるようにメンバー
の元へ行った。今まで貯めてきた金は俺のものだ。
でも
「そんなの知らねーよ! 」
まさかの返事。そして俺は四対一の戦いでボコボコにされた。
なんという屈辱。こんな事ならあいつらなんか誘うんじゃなかった。
あいつらは全部最初から分かった上で俺を追放したんだ。
糞糞糞糞。もう嫌だ! 俺は自暴自棄になった。
もうこれ以上冒険者なんてやってられない! 冒険者なんて止めてやる!
そうして俺は転職しにいったら職員に聞かれた。
「あのアップデートしないんですか? 」
「へ? 」
「行き詰まっての転職と理由がありますが、貴方アップデートしてないですよ? 」
「アップデート? 」
「はい。一定以上のレベルに上がったらアップデートしないとそれ以上強くなれ
ませんよ? 貴方の場合は大分前にアップデート出来るようになっていますね。
アップデートすればまだまだやれると思いますが? 」
「やります、アップデート! 」
俺は職員さんに言われる通り、アップデートを行った。
するとステータスは爆上がりである。そして一気に使える技が増えていた。
*****
それからというもの俺は一人で冒険へ出る事にした。
もうパーティーはこりごりだ。
そうして上り詰めた冒険者の中の冒険者、キングへと上り詰めた俺。
「あ、キングさんだ! 」「キングが来たわ! 」「貫禄がヤベー! 」
俺が通ればみんなが道を開ける。
そしてあのパーティーメンバー達は道の端の端へと追いやられる。
俺を追放し、金を自分達のものにしたパーティーメンバー達はここではもうクズ
として有名になっていた。
そして俺はあれからアップデートを欠かした事はない。
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