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距離感
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しおりを挟む私には好きな人がいる。
彼はぶっきら棒に話す。
私が何を話ったって愛想がない返事が返ってくるだけだ。
彼は意地悪だ。
私に無理難題を押し付けて来る。
でも彼は優しい。
結局、どうしようもなくなっている私を文句をいいながらも助けてくれる。
そんな彼が私は好きだ。
でも
「どうして俺? 俺じゃないと駄目なの? 」
彼には好きな人が居た。
「お前ならもっといい相手がいるだろ? 」
そんな事言われたって私は
「諦めたほうがいいよ、俺なんか」
彼が好きだ。
どうしようもないくらいに
いつだって、彼の側に居たいし、近づきたい。
少しでも話していたいし、触れていたい。
でもそれはきっと叶わないのだろう。
これが私達の距離感なのだ。
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