35 / 48
2章 学園編
29話 「黒装束との衝突。」
しおりを挟む
「ハーマンド!!援護頼む!!」
「はたしてお前に援護がいるのだろうか?」
俺の言葉に苦笑いするハーマンドを置き俺は体から白い煙を立ち上げた。
そして一気に地を蹴る。
そこらにいた魔物はトカゲ型、人型、クマ型など多種多様だった。
だから急所なんて物は分からない。一撃で仕留めていく為に確実な首を切り落としていく。
姿勢を低く、そして俊敏に。辺りに溶け込む様に。
もののわずかで数十体を蹴散らした辺りで、燃え盛る炎の中を冷静に佇む仮面を被った黒装束の人物を発見した。肩には長い薙刀の様な武器を持っていた。
そして驚く事に自分の影からさっきから倒している魔物達が次々と現れ続けていた。
あいつが根源か。
俺はそう思うと瞬時に地を蹴った。
そして一気に攻撃をしようとした瞬間。
其奴は俺の気を感じ取ったか俺の攻撃を間一髪で交わした。
「なっ!!?」
自惚れていたわけではないが攻撃を交わされたのは初めてだ。
だが俺は瞬時に頭を切り替え其奴に視線を送る。すると其奴は急ぎ胸元から小さな丸い玉を取り出し地面になげつけた。
煙が一気に立ち上がる。
だがその煙に対しおれは、自分を駒のように回転させることで竜巻を発生させる。
煙は瞬く間に掻き消され、黒装束もその竜巻に巻き上げられる。俺は黒装束を発見すると高く飛び上がり黒装束の足を掴み取る。
そしてそのまま地面へと振り落とした。
ドガァァァ!!!
衝撃で土煙が立ち上がる。俺はそのまま地へ降り立つと、ダガーを横薙ぎにし、煙を搔き消した。
だが、そこには黒装束の姿は見当たらず。クレーターだけが残されていた。
「なかなかやる。だが逃がさないよ。」
俺は額に指を当て、眼に魔力を集中させる。
「【千里眼】。」
自分の視界が一気に広がり障害物関係無く全てを見通す。
これはクライス兄さんの捜索眼を真似て自分で作った技だ。と、言うよりも兄さんの捜索眼で一回使う魔力消費量を増やし、尚、流し続けるとこうなったという感じだ。
ニア曰く、この方法が出来るのは俺の魔力量がなければ不可能なのだそうだ。
「いた!」
直ぐに見つけると、俺は地に魔力を流し込む。
「【アースブレイク】」
地面にヒビが入ると一気に底崩れするようグォォォォ!!と地響きしくずれる。そのせいで黒装束は岩に埋もれ身動きが出来ない状態になった。
さて、顔を拝みに行きますか。と俺が動いた瞬間。どこからともなく丸い玉が目の前に投げつけられ閃光が放たれた。
視界が一気に無くなる。
閃光が消え、視界が戻る頃には目の前の黒装束は消えていた。
千里眼をしても最早姿は捕らえられなかった。
千里眼も万能ではなく。結界魔法などを身に纏われたりすると反応しない。
「逃げられたか。」
ふと視線を下に向けると、一冊のノートが足元に落とされていた。
中を開けて見ると、ドンパが街に闇ギルドを通して魔物に襲わせたという書類と署名が書かれていた。
また、灰色魔法石についてが描かれた物、薬物の横流しなど。証拠品となる動かぬ証拠が包み隠さず記入されていた。
暫くして。根本が断たれた為、街は静かになっていく。
その頃にやっとレイドックの騎士達が街に到着し、家々の鎮火などの作業に取り掛かった。
そしてその中に自分の兄。クライス兄さんの姿もあった。
「お手柄だよ。アルの渡してくれた一冊はかなりの証拠品だったよ。。ドンパは以前から裏で何かしていると噂はされていてね。尻尾を掴めなかったのにアレを何処で?」
「黒装束の男を捕まえようとして‥」
俺は事の経緯をクライス兄さんに全て話すと、クライス兄さんの表情が険しくなった。
「事は重大のようだ。後、聞いときたい事が一つあるんだけど、ドンパは鏡の事は話さなかったかい?」
「鏡?なんのこと?」
「知らないか。これは王国の秘密事項なんだけどアルにだけ教えとこうか。絶対に秘密にしといてね。」
そう言ってクライス兄さんは俺の耳元で囁きだす。
「ドンパは王国の秘宝を持ち出したと噂しれていてね。」
「秘宝?何か凄いアイテムなの?」
「あぁ。真実の鏡といってね。映し出したい人の髪一つでもあれば、その人の真実。つまり秘密を質問すると答えてくれるアーティファクトなんだ。」
「!!? ってかそんな重要な事俺に話してよかったのかよ!」
「情けない話。僕と団長も黒装束と対面してるけど、全く歯が立たなかった。それ相手にアルはそこまで追い詰めたんだろ?もしかしたら協力して貰わざる得なくなるかも知れないと思ってね。それに今回の件は国総出で調査しないと危ない気もするんだよね。」
===== ===== ===== ===== =====
桂木です。
更新遅くなりました!
今セイユーというアプリに声劇を投稿したりで忙しかったです。
遅いながらも更新します。
後、章の題名を変えようと思っています。だんだん学園編という題名が詐欺っぽくなってきたので‥。
「はたしてお前に援護がいるのだろうか?」
俺の言葉に苦笑いするハーマンドを置き俺は体から白い煙を立ち上げた。
そして一気に地を蹴る。
そこらにいた魔物はトカゲ型、人型、クマ型など多種多様だった。
だから急所なんて物は分からない。一撃で仕留めていく為に確実な首を切り落としていく。
姿勢を低く、そして俊敏に。辺りに溶け込む様に。
もののわずかで数十体を蹴散らした辺りで、燃え盛る炎の中を冷静に佇む仮面を被った黒装束の人物を発見した。肩には長い薙刀の様な武器を持っていた。
そして驚く事に自分の影からさっきから倒している魔物達が次々と現れ続けていた。
あいつが根源か。
俺はそう思うと瞬時に地を蹴った。
そして一気に攻撃をしようとした瞬間。
其奴は俺の気を感じ取ったか俺の攻撃を間一髪で交わした。
「なっ!!?」
自惚れていたわけではないが攻撃を交わされたのは初めてだ。
だが俺は瞬時に頭を切り替え其奴に視線を送る。すると其奴は急ぎ胸元から小さな丸い玉を取り出し地面になげつけた。
煙が一気に立ち上がる。
だがその煙に対しおれは、自分を駒のように回転させることで竜巻を発生させる。
煙は瞬く間に掻き消され、黒装束もその竜巻に巻き上げられる。俺は黒装束を発見すると高く飛び上がり黒装束の足を掴み取る。
そしてそのまま地面へと振り落とした。
ドガァァァ!!!
衝撃で土煙が立ち上がる。俺はそのまま地へ降り立つと、ダガーを横薙ぎにし、煙を搔き消した。
だが、そこには黒装束の姿は見当たらず。クレーターだけが残されていた。
「なかなかやる。だが逃がさないよ。」
俺は額に指を当て、眼に魔力を集中させる。
「【千里眼】。」
自分の視界が一気に広がり障害物関係無く全てを見通す。
これはクライス兄さんの捜索眼を真似て自分で作った技だ。と、言うよりも兄さんの捜索眼で一回使う魔力消費量を増やし、尚、流し続けるとこうなったという感じだ。
ニア曰く、この方法が出来るのは俺の魔力量がなければ不可能なのだそうだ。
「いた!」
直ぐに見つけると、俺は地に魔力を流し込む。
「【アースブレイク】」
地面にヒビが入ると一気に底崩れするようグォォォォ!!と地響きしくずれる。そのせいで黒装束は岩に埋もれ身動きが出来ない状態になった。
さて、顔を拝みに行きますか。と俺が動いた瞬間。どこからともなく丸い玉が目の前に投げつけられ閃光が放たれた。
視界が一気に無くなる。
閃光が消え、視界が戻る頃には目の前の黒装束は消えていた。
千里眼をしても最早姿は捕らえられなかった。
千里眼も万能ではなく。結界魔法などを身に纏われたりすると反応しない。
「逃げられたか。」
ふと視線を下に向けると、一冊のノートが足元に落とされていた。
中を開けて見ると、ドンパが街に闇ギルドを通して魔物に襲わせたという書類と署名が書かれていた。
また、灰色魔法石についてが描かれた物、薬物の横流しなど。証拠品となる動かぬ証拠が包み隠さず記入されていた。
暫くして。根本が断たれた為、街は静かになっていく。
その頃にやっとレイドックの騎士達が街に到着し、家々の鎮火などの作業に取り掛かった。
そしてその中に自分の兄。クライス兄さんの姿もあった。
「お手柄だよ。アルの渡してくれた一冊はかなりの証拠品だったよ。。ドンパは以前から裏で何かしていると噂はされていてね。尻尾を掴めなかったのにアレを何処で?」
「黒装束の男を捕まえようとして‥」
俺は事の経緯をクライス兄さんに全て話すと、クライス兄さんの表情が険しくなった。
「事は重大のようだ。後、聞いときたい事が一つあるんだけど、ドンパは鏡の事は話さなかったかい?」
「鏡?なんのこと?」
「知らないか。これは王国の秘密事項なんだけどアルにだけ教えとこうか。絶対に秘密にしといてね。」
そう言ってクライス兄さんは俺の耳元で囁きだす。
「ドンパは王国の秘宝を持ち出したと噂しれていてね。」
「秘宝?何か凄いアイテムなの?」
「あぁ。真実の鏡といってね。映し出したい人の髪一つでもあれば、その人の真実。つまり秘密を質問すると答えてくれるアーティファクトなんだ。」
「!!? ってかそんな重要な事俺に話してよかったのかよ!」
「情けない話。僕と団長も黒装束と対面してるけど、全く歯が立たなかった。それ相手にアルはそこまで追い詰めたんだろ?もしかしたら協力して貰わざる得なくなるかも知れないと思ってね。それに今回の件は国総出で調査しないと危ない気もするんだよね。」
===== ===== ===== ===== =====
桂木です。
更新遅くなりました!
今セイユーというアプリに声劇を投稿したりで忙しかったです。
遅いながらも更新します。
後、章の題名を変えようと思っています。だんだん学園編という題名が詐欺っぽくなってきたので‥。
32
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる