祝福なんていらない

スタローン

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魔界転生

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~前回の続きから~

僕「こ、これが僕のパーティ・・・」

僕は3人の仲間達を紹介された。

1人目は女騎士のアリーゼ。
肌は白いがソバカスだらけの頬はエラが張っており出っ歯気味の右前歯が口の先からのぞいている。
そして大きな目はギョロギョロしておりまるで魚のようだ。体格は騎士というだけあってガッチリしており、僕がケンカしたらひとたまりもなさそうだ。
何が言いたいかと言うと全然可愛くない。

2人目は魔法使いのモーリンだ。
こいつはロリッ娘魔女なんかとは程遠くただの小太りな女だった。目が細く小さく何を考えているか全くわからない上に、鼻はとんがっており今にもブヒブヒ豚のような鳴き声をあげそうだ。
不思議なことにこいつは上半身はデブのくせに何故か脚だけは細いといったかなりアンバランスな体型をしていた。ジャラジャラと本物なのかよくわからない宝石を身につけており僕の全細胞がこいつとは関わりたくないと拒絶反応を示していた。
何が言いたいかというとマジで可愛くない。

3人目は荷物運びのヤーマ。
こいつは顔が1番マシな女だったが、怪物級のブスに比べればマシというだけだ。クラスの同級生にいる卒業して数年も経てば顔も名前も忘れてしまうような地味なブスがいるがまさにそんな感じだ。
こいつについて特筆することがあるとするならば、とにかく薄幸そうで暗い負のオーラが全身から溢れ出ているといったところか。こちらに目を合わせようともせず、ずっと前髪を気にしていじっている。
これで最後だがとにかくこいつも可愛くない。

スデデ伯爵「うむ、それでは4人に小鬼討伐を命じる。頼んだぞ。」

さっき走ってきた時にでた汗とは全く違う汗が僕の脇からジャバジャバ溢れ出していた。

僕(頼んだぞ、じゃねーよ!!マジで・・こんなの異世界転生じゃない!魔界転生じゃねーか!!)

アリーゼ「よろしくお願いします!勇者殿!!」

妙にテンションが高いのがブスに拍車をかけている。
自分のブスさを自覚してないのか。

モーリン「はあ、よろしくお願いします」

声を聞いた瞬間にわかった。こいつ、めちゃくちゃ性格悪いぞ。って言うか、溜め息つくなよ。泣きてーのはこっちだよ

ヤーマはペコリと軽く頭を下げた。


僕(あいさつぐらい声出せや!!)

僕「み、みんなよろしく」引きつりながら僕はなんとか声を喉の奥底から搾り出した。
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