28 / 602
第1章
28.見極めよ
しおりを挟む
天威師は全員が皇帝か太子になる。当代は女性の天威師も複数名いると聞いていたので、てっきりそのうちの一人だと思っていた。
なお、皇国と帝国の皇帝家は代々通婚を繰り返しているため、黒髪黒目で生まれる者と金髪碧眼で生まれる者が混在しているらしい。前者は皇国の皇帝となり、後者は帝国の皇帝となる。例え親子兄弟でも、外見が違うために所属が分かれることもあるようだ。
目の前の二人で言えば、皇帝は黒髪黒目なので皇国の皇帝だが、金髪碧眼の太子は帝国の太子であるはずだ。
「父上、もうこの場は収めたのでしょう。儀式の時間が近付いております、祭祀の場に参りましょう」
まるで姫君をエスコートするように恭しく手を差し出した太子に、皇帝は肩を竦めた。息子の手に自分の手を乗せながら言う。
「外では皇帝と呼びなさい。以前より言っているだろう、マナ」
「父上も今、私を名で呼んだではありませんか」
「それは親の特権だ」
「左様でございますか。親はずるいですねえ」
朗らかに笑う太子は、皇帝よりもずっと背が高い。並んでいると、妹を護る兄か、姫に仕える騎士のように見える。
「――次代を担う神官たちよ」
太子に丁重に手を引かれ、退室しかけていた皇帝が振り返った。唐突な出来事に、アマーリエたちは一斉に凍り付く。
「神官は人でありながら神に通ずる者。ゆえにこそ己をしかと保ち、心を歪めず、甘言に流されることなく強かにあれ。誘惑に侵され身を堕とせば、いずれ辿り着く末路に泣くことになる」
瓏々と告げる皇帝は、言葉の上ではアマーリエたち全員に語りかけているものの、その視線は何故かミリエーナ一人に向けられていた。
「皇帝様……?」
ミリエーナが困惑を浮かべ、おずおずと聞く。
「恐れながら、どういう意味でしょうか……?」
だが、皇帝は直接的な返答をしなかった。果てのない強さを秘めた双眸を、ひたと据え続けている。
「よく聞きなさい。現世という場所は特別なのだ。英雄と咎人が並んで歩けば、太陽は双方を分け隔てなく照らし出し、雨はどちらにも平等に降りかかる」
「父上、お時間が」
太子が控えめに割り込もうとするが、皇帝は言葉を止めない。
「だが、天においては違う。温かな光は神に認められし者だけに注がれ、冷雨は神に疎まれる者のみを打ち据える。ゆえに、性情関係無く等しい扱いを受けられる現世でこそ、持ち直す機会が与えられる」
「ここまでです」
太子が再び口を開いた。気のせいか、先ほどより緊迫した声だ。
「この者はまだ人間です。我らが必要以上に介入するべき存在ではありません」
はっきりと制止した太子に、しかし、皇帝は首を横に振って続けた。
「昇天してから後悔し、やり直したいと望もうと、それは至難の技となろう。そのことをゆめ忘れるな。今一度自省し己の有り様を見つめ直し、誇れる姿であるか、潔白ならざるものに魅入られる姿であるか、自分が相対しているものが何であるか――見極めよ」
そこまで行った瞬間、皇帝の体が虹色の光に包まれた。光が弾け、電流のようにバチバチと火花が散る。
アマーリエが瞠目する傍で、シュードンとミリエーナが悲鳴を上げた。
「父上!」
太子の顔色が変わる。火花はすぐに消えた。悲鳴すら上げずに崩れ落ちた皇帝は、白い面をさらに蒼白にし、息子の腕の中で目を閉じていた。
「だから申し上げましたのに。天威師が特定の人間に関われば、祖神からご注意を受けます。それは天威師の役目ではないのですから。今回はお許しいただけたようですが……次は天へと強制送還されてしまいますよ」
言葉もないアマーリエたちには目もくれず、太子が悲しそうな顔でひとりごちた。そして、一瞬だけこちらを見た。
「皇帝は私がお運びする。お前たちはこのまま儀式に行け。遅れぬように」
簡潔に言い置くと、皇帝を抱えその場からかき消える。
「…………」
後に残されたアマーリエたちは、しばらくの間呆然としていた。ややあって、シュードンが呟く。
「な、何だったんだ今のは? 一体何が起こってどうなった?」
混乱の極みにある疑問に、答えられる者はいない。
「……ええと、整理しよう。まずはいきなり俺の形代が燃えて……霊威の水でも消せなくて、そこに皇帝様が現れて助けて下さったんだよな」
「天威師が来て下さったということは、あの黒い炎は神のお力だったのかもしれないわ。天威師は基本的に、神が関与していることでないと動かれないはずよ」
アマーリエが言うと、ミリエーナが顔をしかめた。
「どうして神がわざわざシュードンの形代を燃やすのよ。意味が分からないわ。それに最後のお言葉、私の方を見て仰ってなかった? どういう意味だったのかしら。甘言とか身を堕とすとか、後悔とか自省しろとか……」
顔色が悪いミリエーナに、アマーリエは提案した。
「儀式が終わったら、今のことを上に相談してみましょうよ。助言がもらえるかもしれないわ」
天威師が動いた案件である以上、皇帝と太子から神官府の上層部に何らかの報告は下されるだろう。だが、それとは別に、アマーリエやミリエーナの方からも直接相談をすれば、対応してもらえるはずだ。
そう考えたアマーリエだが、反応は芳しくなかった。
「上って聖威師のこと? 私のことを信じようとしない人たちに相談するなんて嫌よ。どうせ今回もまともに取り合ってもらえないわ。神のお声だって、自分だけを信じて欲しいと仰っていたもの」
「ミリエーナ、その声だけれど、少しおかしいと思うの。言っていることが変だもの。聖威師があなたを脅威に思うとか、あなたの声を握り潰すとか、自分だけを信じろとか……何だか嫌な予感がするわ」
「何よ、やっぱりアマーリエも私を疑うのね!」
「そうじゃないわ、声が告げている内容がおかしいと言っているの」
どうにか冷静に話そうとしたアマーリエだが、神官府に響いた鐘の音に口をつぐんだ。シュードンが焦った声を上げる。
「しまった、もう儀式の時間じゃねえか。話は後だ、急いで転移するぞ!」
「遅れたら大変だわ!」
シュードンとミリエーナが、我先に転移を使って姿を消した。
「あ、ちょっと……」
置き去りにされたアマーリエは息を吐き出し、部屋の中を見た。視線の先に、形代の燃えかすが転がっている。
「…………」
シュードンをいたぶるように焼き続けた、あの黒い炎。焼かれているのはシュードン自身ではなく、あくまで感覚を同調させているだけの形代なので、全身火だるまにされる苦痛を味わいながら死ぬこともできない。
発狂すらできず、ただひたすらに苦しみ続ける姿を嘲笑うかのように踊っていた黒炎を思い出し、身震いが走る。
(フレイムなら……そんなことはしないわ)
フレイムが駆使する美しい紅蓮の炎を思い出し、しみじみと思った。ダライとネイーシャ、ミリエーナとシュードンに度々激怒し、燃やしてやると言って振りかざす炎は、しかし、ハッとするほどに気高く神々しい。
彼の放つ高潔な炎ならば、焼いた者を必要以上に嬲り痛めつける真似はしないだろう。
そう考えた瞬間、閃いた。
(あっ、そうだわ。黒い炎のことはフレイムに相談してみればいいのよ! こっそり話すならバレないもの)
名案を思い付き、心が軽くなる。今日は一日、アマーリエの部屋に閉じこもっていると言っていたフレイム。彼の姿を思い浮かべただけで、気分が晴れやかになった。
「……さて、私も儀式に行かないと」
ひとまずの結論が出たことに安堵し、アマーリエも儀式の会場へと転移した。
なお、皇国と帝国の皇帝家は代々通婚を繰り返しているため、黒髪黒目で生まれる者と金髪碧眼で生まれる者が混在しているらしい。前者は皇国の皇帝となり、後者は帝国の皇帝となる。例え親子兄弟でも、外見が違うために所属が分かれることもあるようだ。
目の前の二人で言えば、皇帝は黒髪黒目なので皇国の皇帝だが、金髪碧眼の太子は帝国の太子であるはずだ。
「父上、もうこの場は収めたのでしょう。儀式の時間が近付いております、祭祀の場に参りましょう」
まるで姫君をエスコートするように恭しく手を差し出した太子に、皇帝は肩を竦めた。息子の手に自分の手を乗せながら言う。
「外では皇帝と呼びなさい。以前より言っているだろう、マナ」
「父上も今、私を名で呼んだではありませんか」
「それは親の特権だ」
「左様でございますか。親はずるいですねえ」
朗らかに笑う太子は、皇帝よりもずっと背が高い。並んでいると、妹を護る兄か、姫に仕える騎士のように見える。
「――次代を担う神官たちよ」
太子に丁重に手を引かれ、退室しかけていた皇帝が振り返った。唐突な出来事に、アマーリエたちは一斉に凍り付く。
「神官は人でありながら神に通ずる者。ゆえにこそ己をしかと保ち、心を歪めず、甘言に流されることなく強かにあれ。誘惑に侵され身を堕とせば、いずれ辿り着く末路に泣くことになる」
瓏々と告げる皇帝は、言葉の上ではアマーリエたち全員に語りかけているものの、その視線は何故かミリエーナ一人に向けられていた。
「皇帝様……?」
ミリエーナが困惑を浮かべ、おずおずと聞く。
「恐れながら、どういう意味でしょうか……?」
だが、皇帝は直接的な返答をしなかった。果てのない強さを秘めた双眸を、ひたと据え続けている。
「よく聞きなさい。現世という場所は特別なのだ。英雄と咎人が並んで歩けば、太陽は双方を分け隔てなく照らし出し、雨はどちらにも平等に降りかかる」
「父上、お時間が」
太子が控えめに割り込もうとするが、皇帝は言葉を止めない。
「だが、天においては違う。温かな光は神に認められし者だけに注がれ、冷雨は神に疎まれる者のみを打ち据える。ゆえに、性情関係無く等しい扱いを受けられる現世でこそ、持ち直す機会が与えられる」
「ここまでです」
太子が再び口を開いた。気のせいか、先ほどより緊迫した声だ。
「この者はまだ人間です。我らが必要以上に介入するべき存在ではありません」
はっきりと制止した太子に、しかし、皇帝は首を横に振って続けた。
「昇天してから後悔し、やり直したいと望もうと、それは至難の技となろう。そのことをゆめ忘れるな。今一度自省し己の有り様を見つめ直し、誇れる姿であるか、潔白ならざるものに魅入られる姿であるか、自分が相対しているものが何であるか――見極めよ」
そこまで行った瞬間、皇帝の体が虹色の光に包まれた。光が弾け、電流のようにバチバチと火花が散る。
アマーリエが瞠目する傍で、シュードンとミリエーナが悲鳴を上げた。
「父上!」
太子の顔色が変わる。火花はすぐに消えた。悲鳴すら上げずに崩れ落ちた皇帝は、白い面をさらに蒼白にし、息子の腕の中で目を閉じていた。
「だから申し上げましたのに。天威師が特定の人間に関われば、祖神からご注意を受けます。それは天威師の役目ではないのですから。今回はお許しいただけたようですが……次は天へと強制送還されてしまいますよ」
言葉もないアマーリエたちには目もくれず、太子が悲しそうな顔でひとりごちた。そして、一瞬だけこちらを見た。
「皇帝は私がお運びする。お前たちはこのまま儀式に行け。遅れぬように」
簡潔に言い置くと、皇帝を抱えその場からかき消える。
「…………」
後に残されたアマーリエたちは、しばらくの間呆然としていた。ややあって、シュードンが呟く。
「な、何だったんだ今のは? 一体何が起こってどうなった?」
混乱の極みにある疑問に、答えられる者はいない。
「……ええと、整理しよう。まずはいきなり俺の形代が燃えて……霊威の水でも消せなくて、そこに皇帝様が現れて助けて下さったんだよな」
「天威師が来て下さったということは、あの黒い炎は神のお力だったのかもしれないわ。天威師は基本的に、神が関与していることでないと動かれないはずよ」
アマーリエが言うと、ミリエーナが顔をしかめた。
「どうして神がわざわざシュードンの形代を燃やすのよ。意味が分からないわ。それに最後のお言葉、私の方を見て仰ってなかった? どういう意味だったのかしら。甘言とか身を堕とすとか、後悔とか自省しろとか……」
顔色が悪いミリエーナに、アマーリエは提案した。
「儀式が終わったら、今のことを上に相談してみましょうよ。助言がもらえるかもしれないわ」
天威師が動いた案件である以上、皇帝と太子から神官府の上層部に何らかの報告は下されるだろう。だが、それとは別に、アマーリエやミリエーナの方からも直接相談をすれば、対応してもらえるはずだ。
そう考えたアマーリエだが、反応は芳しくなかった。
「上って聖威師のこと? 私のことを信じようとしない人たちに相談するなんて嫌よ。どうせ今回もまともに取り合ってもらえないわ。神のお声だって、自分だけを信じて欲しいと仰っていたもの」
「ミリエーナ、その声だけれど、少しおかしいと思うの。言っていることが変だもの。聖威師があなたを脅威に思うとか、あなたの声を握り潰すとか、自分だけを信じろとか……何だか嫌な予感がするわ」
「何よ、やっぱりアマーリエも私を疑うのね!」
「そうじゃないわ、声が告げている内容がおかしいと言っているの」
どうにか冷静に話そうとしたアマーリエだが、神官府に響いた鐘の音に口をつぐんだ。シュードンが焦った声を上げる。
「しまった、もう儀式の時間じゃねえか。話は後だ、急いで転移するぞ!」
「遅れたら大変だわ!」
シュードンとミリエーナが、我先に転移を使って姿を消した。
「あ、ちょっと……」
置き去りにされたアマーリエは息を吐き出し、部屋の中を見た。視線の先に、形代の燃えかすが転がっている。
「…………」
シュードンをいたぶるように焼き続けた、あの黒い炎。焼かれているのはシュードン自身ではなく、あくまで感覚を同調させているだけの形代なので、全身火だるまにされる苦痛を味わいながら死ぬこともできない。
発狂すらできず、ただひたすらに苦しみ続ける姿を嘲笑うかのように踊っていた黒炎を思い出し、身震いが走る。
(フレイムなら……そんなことはしないわ)
フレイムが駆使する美しい紅蓮の炎を思い出し、しみじみと思った。ダライとネイーシャ、ミリエーナとシュードンに度々激怒し、燃やしてやると言って振りかざす炎は、しかし、ハッとするほどに気高く神々しい。
彼の放つ高潔な炎ならば、焼いた者を必要以上に嬲り痛めつける真似はしないだろう。
そう考えた瞬間、閃いた。
(あっ、そうだわ。黒い炎のことはフレイムに相談してみればいいのよ! こっそり話すならバレないもの)
名案を思い付き、心が軽くなる。今日は一日、アマーリエの部屋に閉じこもっていると言っていたフレイム。彼の姿を思い浮かべただけで、気分が晴れやかになった。
「……さて、私も儀式に行かないと」
ひとまずの結論が出たことに安堵し、アマーリエも儀式の会場へと転移した。
46
あなたにおすすめの小説
結婚十年目の夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。彼は「送り間違えた」というけれど、それはそれで問題なのでは?
ぽんた
恋愛
レミ・マカリスター侯爵夫人は、夫と政略結婚をして十周年。侯爵夫人として、義父母の介護や領地経営その他もろもろを完ぺきにこなしている。そんなある日、王都に住む夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。義弟を通じ、夫を追求するも夫は「送り間違えた。ほんとうは金を送れというメモを送りたかった」という。レミは、心から思った。「それはそれで問題なのでは?」、と。そして、彼女の夫にたいするざまぁがはじまる。
※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
君といるのは疲れると言われたので、婚約者を追いかけるのはやめてみました
水谷繭
恋愛
メイベル・ホワイトは目立たない平凡な少女で、美人な姉といつも比べられてきた。
求婚者の殺到する姉とは反対に、全く縁談のなかったメイベル。
そんなある日、ブラッドという美少年が婚約を持ちかけてくる。姉より自分を選んでくれたブラッドに感謝したメイベルは、彼のために何でもしようとひたすら努力する。
しかしそんな態度を重いと告げられ、君といると疲れると言われてしまう。
ショックを受けたメイベルは、ブラッドばかりの生活を改め、好きだった魔法に打ち込むために魔術院に入ることを決意するが……
◆なろうにも掲載しています
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
最初からここに私の居場所はなかった
kana
恋愛
死なないために媚びても駄目だった。
死なないために努力しても認められなかった。
死なないためにどんなに辛くても笑顔でいても無駄だった。
死なないために何をされても怒らなかったのに⋯⋯
だったら⋯⋯もう誰にも媚びる必要も、気を使う必要もないでしょう?
だから虚しい希望は捨てて生きるための準備を始めた。
二度目は、自分らしく生きると決めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いつも稚拙な小説を読んでいただきありがとうございます。
私ごとですが、この度レジーナブックス様より『後悔している言われても⋯⋯ねえ?今さらですよ?』が1月31日頃に書籍化されることになりました~
これも読んでくださった皆様のおかげです。m(_ _)m
これからも皆様に楽しんでいただける作品をお届けできるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします(>人<;)
『外見しか見なかったあなたへ。私はもう、選ぶ側です』
鷹 綾
恋愛
「お前のようなガキは嫌いだ」
幼く見える容姿を理由に、婚約者ライオネルから一方的に婚約を破棄された
公爵令嬢シルフィーネ・エルフィンベルク。
その夜、嫉妬に狂った伯爵令嬢に突き落とされ、
彼女は一年もの間、意識不明の重体に陥る――。
目を覚ました彼女は、大人びた美貌を手に入れていた。
だが、中身は何ひとつ変わっていない。
にもかかわらず、
かつて彼女を「幼すぎる」と切り捨てた元婚約者は態度を一変させ、
「やり直したい」とすり寄ってくる。
「見かけが変わっても、中身は同じです。
それでもあなたは、私の外見しか見ていなかったのですね?」
静かにそう告げ、シルフィーネは過去を見限る。
やがて彼女に興味を示したのは、
隣国ノルディアの王太子エドワルド。
彼が見ていたのは、美貌ではなく――
対話し、考え、異論を述べる彼女の“在り方”だった。
これは、
外見で価値を決められた令嬢が、
「選ばれる人生」をやめ、
自分の意思で未来を選び直す物語。
静かなざまぁと、
対等な関係から始まる大人の恋。
そして――
自分の人生を、自分の言葉で生きるための物語。
---
侯爵令嬢ソフィアの結婚
今野綾
恋愛
ソフィアは希少なグリーンアイを持つヴィンセントと結婚したが、これは金が欲しいソフィアの父の思惑と高い爵位が欲しいヴィンセントの思惑が一致したからに過ぎない
そもそもヴィンセントには美しい恋人がいる
美男美女と名高いヴィンセントとその恋人は身分に大きな差があるために結婚することは叶わないのだ
その事をソフィアも耳にしており、この結婚が形ばかりのものであることを知っていた
結婚して早々、ソフィアは実家から連れてきた侍女夫婦とあばら家に住むように言われて…
表紙はかなさんです✨
ありがとうございます😊
2024.07.05
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる