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第3章
26.大概にしろ
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◆◆◆
空色がかった灰銀の光が狼神の体躯を覆い、見る見る内に縮小する。瞬き一つもかけず、細身の青年が顕現した。天の美を体現したように優麗な容姿だ。
外見としては二十代前半頃。豊かな毛並みを彷彿とさせるたっぷりした灰銀の長髪と瞳。雪原のごとき白肌には、芥子粒ほどのホクロやシミすらない。
『ほら、こうして私が人型を取れば良いだけのこと』
薄手の神衣を軽やかに翻し、美貌の青年神が妖艶に笑う。フルードが密かにアマーリエに自慢していた、狼神の人身姿だ。
『それとも、あなたが狼姿の私と同じくらいに巨大化してもよろしいのですぞ、焔神様。壺サイズのカップで共に茶を飲みますかな』
『結構です、俺は怪獣じゃないんで!』
すげなく断り、フレイムは狼神と向き合った。
『茶は要りませんが、せっかくなので帰る前に一つ言わせてもらいます』
『ほぅほぅ、何でしょうか?』
次の空き日のご予定ですかな、ではその日こそ共に茶を、と呑気に笑う狼神。その眼前に、火の粉を散らした焔の神が音も気配も予備動作もなく肉薄した。
『――大概にしておけよ、狼神ハルアフォード。奇跡の神だか最古神だか知らんが、我が妻と弟をそろって傷付けるとは許し難い。ガルーンとオーブリーの件で、あの子たちがどれだけ恐怖と不安を抱いたと思っている』
紅蓮の火の粉の半分ほどが真赤に染まり、カッと見開いた山吹色の双眸に同じ色の光が閃く。真赤は火神の色だ。
『葬邪神アレクシードにも今の言葉を伝えておけ。これは俺だけではなく、骸邪神ともう一柱の俺からの伝言でもある。……他ならぬあなた方だから今回は目を瞑るが、今後は決してなさらぬように』
天界最強の神の一柱に睥睨されても、狼神は笑顔を崩さない。
『それは失礼いたしました。肝に銘じておきましょう。もちろん葬邪神様にもお伝えいたします』
フレイムは答えない。瞳孔が開いた目で、至近距離からヒタと狼神を見据えている。灰銀の双眸は緩く三日月の弧を描いたままだ。しばしの間、無言の見つめ合いが続いた。山吹の中に混じった真赤がゆらりと揺らめき――スゥと消える。
『……ええ、本っ当にお願いしますよ。俺もあの時は、マジで心臓がでんぐり返りしそうになったんで』
気迫を霧散させたフレイムが声を和らげ、肩を竦めながら身を引いた。火の粉が幻のように失せる。
『はて、神に心臓はありませんがなぁ。それらしく似せたハリボテを入れているだけですぞ』
『知ってますよ、ものの例えです!』
マイペースにツッコミを入れる狼神に、目を三角にして返し、はぁと息を吐き出した。そして、口を開く。
『――――――――』
紡がれた言葉を聞いた太古の神は幾度か瞬きし、次いで呵々大笑した。
『ほぅほぅ、そう来ますか。なるほど、さすが焔神様と末の邪神様は抜け目ない。――良いでしょう。確かに承りました』
『感謝します。では、もう行きます。さっさと確認することを確認して、地上に戻りたいんで。滞留書の異変に気が付けなかったことで、セインが自責の念にかられてたらフォローしてやらねえと』
どっかの主神のせいで可哀想に、と聞こえよがしに呟き、神殿の扉に向かって足を進めかけた時。
『――信じておりました』
背後から穏やかな声がかかった。振り向かずに歩みだけを止める。
『いや、今も信じております。セインの心身がどれだけ追い詰められたとしても、必ず焔神様と末の邪神様が支えて下さると。何より――いざとなれば、私自身もあの子をフォローし切れる自信があります』
アマーリエのことも、フレイムが必ず守り抜くと確信していたという。
『だからこそ、ガルーンとオーブリーを利用したのですよ。セインもアマーリエも壊れることはない、必ず守られると分かっていたがゆえに』
『いや、それとあの子たちが辛い思いをしたことは別ですから』
全幅の信頼を寄せる言葉を、フレイムは一瞥も向けず斬って捨てた。
『どうせケアできるんだから一時的に傷付けて良いなんて話、有り得ない。あなたの中では有り得ても、俺の中ではない。あの子たちを苦しめることは許さない。……あなたにならセインを託して大丈夫だと直感した、俺とラミルファの勘を信じさせて下さい』
(もし再びがあれば――)
愛し子を幾度も傷付けるような主神に、かけがえのない弟を任せておくつもりは、フレイムには無い。十中八九ラミルファにも無いだろう。
だが、声に出さなかった警告は、内心ですら最後まで言わなかった。言う必要がないと悟ったからだ。
狼神はもう同じことはやらない。今回は彼にとっても苦渋の行動だっただろう。暴れ神とやらの脅威は、それほどに大きいのだ。下手をすれば、傷付くだとか心を抉られるレベルでは済まず、廃神になってしまうかもしれない。ならば最悪の回避を優先するのは当然だ。
(俺だって分かってる。本当は、ユフィーとセインを……いや、聖威師たち全員を、強引にでも神に戻して天界に脱出させるべきなんだ。特にユフィーは別件でも危ない。本当は今すぐにでも昇天させたい。だが、当事者たちがそれを望まねえ。……だったら、俺はどうする?)
フレイムは目を伏せ、軽く頭を一振りすると、もはや扉から出ることもせずに転移を発動させた。
その寸前、今までで最も優しい声が聞こえた。
『ええ、あなたはそれで良いのです。あなた方はそうあってくれると信じていました。セインを、私の愛し子を守ってくれてありがとう』
『……どうも』
ぶっきらぼうに答えると同時に、シュンと景色が塗り変わった。
空色がかった灰銀の光が狼神の体躯を覆い、見る見る内に縮小する。瞬き一つもかけず、細身の青年が顕現した。天の美を体現したように優麗な容姿だ。
外見としては二十代前半頃。豊かな毛並みを彷彿とさせるたっぷりした灰銀の長髪と瞳。雪原のごとき白肌には、芥子粒ほどのホクロやシミすらない。
『ほら、こうして私が人型を取れば良いだけのこと』
薄手の神衣を軽やかに翻し、美貌の青年神が妖艶に笑う。フルードが密かにアマーリエに自慢していた、狼神の人身姿だ。
『それとも、あなたが狼姿の私と同じくらいに巨大化してもよろしいのですぞ、焔神様。壺サイズのカップで共に茶を飲みますかな』
『結構です、俺は怪獣じゃないんで!』
すげなく断り、フレイムは狼神と向き合った。
『茶は要りませんが、せっかくなので帰る前に一つ言わせてもらいます』
『ほぅほぅ、何でしょうか?』
次の空き日のご予定ですかな、ではその日こそ共に茶を、と呑気に笑う狼神。その眼前に、火の粉を散らした焔の神が音も気配も予備動作もなく肉薄した。
『――大概にしておけよ、狼神ハルアフォード。奇跡の神だか最古神だか知らんが、我が妻と弟をそろって傷付けるとは許し難い。ガルーンとオーブリーの件で、あの子たちがどれだけ恐怖と不安を抱いたと思っている』
紅蓮の火の粉の半分ほどが真赤に染まり、カッと見開いた山吹色の双眸に同じ色の光が閃く。真赤は火神の色だ。
『葬邪神アレクシードにも今の言葉を伝えておけ。これは俺だけではなく、骸邪神ともう一柱の俺からの伝言でもある。……他ならぬあなた方だから今回は目を瞑るが、今後は決してなさらぬように』
天界最強の神の一柱に睥睨されても、狼神は笑顔を崩さない。
『それは失礼いたしました。肝に銘じておきましょう。もちろん葬邪神様にもお伝えいたします』
フレイムは答えない。瞳孔が開いた目で、至近距離からヒタと狼神を見据えている。灰銀の双眸は緩く三日月の弧を描いたままだ。しばしの間、無言の見つめ合いが続いた。山吹の中に混じった真赤がゆらりと揺らめき――スゥと消える。
『……ええ、本っ当にお願いしますよ。俺もあの時は、マジで心臓がでんぐり返りしそうになったんで』
気迫を霧散させたフレイムが声を和らげ、肩を竦めながら身を引いた。火の粉が幻のように失せる。
『はて、神に心臓はありませんがなぁ。それらしく似せたハリボテを入れているだけですぞ』
『知ってますよ、ものの例えです!』
マイペースにツッコミを入れる狼神に、目を三角にして返し、はぁと息を吐き出した。そして、口を開く。
『――――――――』
紡がれた言葉を聞いた太古の神は幾度か瞬きし、次いで呵々大笑した。
『ほぅほぅ、そう来ますか。なるほど、さすが焔神様と末の邪神様は抜け目ない。――良いでしょう。確かに承りました』
『感謝します。では、もう行きます。さっさと確認することを確認して、地上に戻りたいんで。滞留書の異変に気が付けなかったことで、セインが自責の念にかられてたらフォローしてやらねえと』
どっかの主神のせいで可哀想に、と聞こえよがしに呟き、神殿の扉に向かって足を進めかけた時。
『――信じておりました』
背後から穏やかな声がかかった。振り向かずに歩みだけを止める。
『いや、今も信じております。セインの心身がどれだけ追い詰められたとしても、必ず焔神様と末の邪神様が支えて下さると。何より――いざとなれば、私自身もあの子をフォローし切れる自信があります』
アマーリエのことも、フレイムが必ず守り抜くと確信していたという。
『だからこそ、ガルーンとオーブリーを利用したのですよ。セインもアマーリエも壊れることはない、必ず守られると分かっていたがゆえに』
『いや、それとあの子たちが辛い思いをしたことは別ですから』
全幅の信頼を寄せる言葉を、フレイムは一瞥も向けず斬って捨てた。
『どうせケアできるんだから一時的に傷付けて良いなんて話、有り得ない。あなたの中では有り得ても、俺の中ではない。あの子たちを苦しめることは許さない。……あなたにならセインを託して大丈夫だと直感した、俺とラミルファの勘を信じさせて下さい』
(もし再びがあれば――)
愛し子を幾度も傷付けるような主神に、かけがえのない弟を任せておくつもりは、フレイムには無い。十中八九ラミルファにも無いだろう。
だが、声に出さなかった警告は、内心ですら最後まで言わなかった。言う必要がないと悟ったからだ。
狼神はもう同じことはやらない。今回は彼にとっても苦渋の行動だっただろう。暴れ神とやらの脅威は、それほどに大きいのだ。下手をすれば、傷付くだとか心を抉られるレベルでは済まず、廃神になってしまうかもしれない。ならば最悪の回避を優先するのは当然だ。
(俺だって分かってる。本当は、ユフィーとセインを……いや、聖威師たち全員を、強引にでも神に戻して天界に脱出させるべきなんだ。特にユフィーは別件でも危ない。本当は今すぐにでも昇天させたい。だが、当事者たちがそれを望まねえ。……だったら、俺はどうする?)
フレイムは目を伏せ、軽く頭を一振りすると、もはや扉から出ることもせずに転移を発動させた。
その寸前、今までで最も優しい声が聞こえた。
『ええ、あなたはそれで良いのです。あなた方はそうあってくれると信じていました。セインを、私の愛し子を守ってくれてありがとう』
『……どうも』
ぶっきらぼうに答えると同時に、シュンと景色が塗り変わった。
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