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第4章
5.神々の要請書
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どういうことかと考えながら、じっとラモスとディモスを見つめ――えっと小さな声を漏らした。
「おっ、ユフィー、自力で気付いたか?」
フレイムが嬉しそうに言う。曖昧に首肯し、アマーリエは口を開いた。
「自信はないのだけれど。この子たちの神格、これまでと変わっているわよね?」
「大正解!」
(もしかして、おめでたいことってこれ?)
ラモスとディモスに関してめでたいことがあると、フレイムが言っていた。
「ええと。ラモス、ディモス……どういうこと?」
『主、驚かせてしまってすまない。悪いことがあったわけではない。ただ想定外の事態になったというか……』
ラモスが答え、ディモスが続ける。
『神々のお心遣いで、予期せぬ方向にいったのです』
「想定外? 予期せぬ方恋?」
状況が飲み込めず、伝えられた言葉を反復する。
「神々のお心遣いってどういうことなの?」
『実は、火神様の元に要請書が届いたようなのです』
「……要請書? って何の? どなたから届いたの?」
『届けて下さったのは三柱です。邪神様と泡神様、そして波神様から。邪神様はラミルファ様の方です』
「え?」
完全に予想外の言葉に、アマーリエは目を見張った。恐縮した声音で説明したディモスが口を閉じたタイミングで、ラモスが後を引き継いだ。
『邪神様の要請書には、こう書かれていたそうだ。〝我が黒炎にも怯まず地上の主人を守った忠義者。神炎により自身や片割れが致命傷を負わされてもなお、その意思と心は揺らがず毅然としていた。感嘆すべき精神を持っている。その誇り高い魂に相応しき手厚い待遇を強く求める〟』
驚きで言葉もないアマーリエは、軽薄な笑みでヘラヘラしている末の邪神を思い浮かべた。彼らはこちらから見えないところで、どれだけ細々と動いてくれているのだろう。
『泡神様と波神様の要請書にも、〝地上における主に対し偏に忠義篤く、その胆力には刮目する。剛強な意志に見合う懇ろな厚遇を是非に求む〟と書いていただいたとのことです』
「コイツらはマジでユフィーへの忠義が深い。オーブリーがユフィーに対してやらかした件を知った時は、何卒オーブリーに重い罰をと、あの狼神様に対して臆せず直訴したそうだぜ」
最古神の一柱である狼神を相手に一歩も怯まず、決死の覚悟と勢いで何度も何度も懇願したという。
『同席してた泡神様と波神様も、それを見てたんだ。で、誠に天晴れ、その心意気や良しと感嘆して、要請書を書いてくれたらしい』
フレイムが解説してくれた。そして、軽やかな動作で前に出ると、ラモスとディモスの背を両手で叩く。
「やったなお前ら! 天界でも言ったが、これで安泰だ!」
それに追随し、葬邪神と疫神が祝意を述べる。
「うん、お前たちはもう完全に俺たちの同胞だ。歓迎しよう」
「おめでと、おめでと。身内増えた、嬉しい、楽しい」
皆が笑顔の花を咲かせている中、一人付いていけないアマーリエはフレイムに目を向けた。
「……あの、要請書が届いて……それでどうなったの?」
何か良いことが起こったようだが、どういうことかさっぱり分からない。
「コイツら、神になったんだよ。神使から一足飛びにステップアップだ」
「神? ……四大高位神の神使は神格を授かるのでしょう。フレイムに選ばれて火神様に承認いただいた時点で神になっていたのではないの?」
「そうなんだが、あれは最高神の使役としての箔付けのために授かる特殊な神格なんだよ。普通の神格とは違うんだ。色々と制限がかかってて、後から剥奪されることもあるし、立場だって神使のままだしな」
神格を得る以上、広義の意味では神に含まれる存在になるものの、その身分と立ち位置はあくまで神使に留まるのだという。
「おっ、ユフィー、自力で気付いたか?」
フレイムが嬉しそうに言う。曖昧に首肯し、アマーリエは口を開いた。
「自信はないのだけれど。この子たちの神格、これまでと変わっているわよね?」
「大正解!」
(もしかして、おめでたいことってこれ?)
ラモスとディモスに関してめでたいことがあると、フレイムが言っていた。
「ええと。ラモス、ディモス……どういうこと?」
『主、驚かせてしまってすまない。悪いことがあったわけではない。ただ想定外の事態になったというか……』
ラモスが答え、ディモスが続ける。
『神々のお心遣いで、予期せぬ方向にいったのです』
「想定外? 予期せぬ方恋?」
状況が飲み込めず、伝えられた言葉を反復する。
「神々のお心遣いってどういうことなの?」
『実は、火神様の元に要請書が届いたようなのです』
「……要請書? って何の? どなたから届いたの?」
『届けて下さったのは三柱です。邪神様と泡神様、そして波神様から。邪神様はラミルファ様の方です』
「え?」
完全に予想外の言葉に、アマーリエは目を見張った。恐縮した声音で説明したディモスが口を閉じたタイミングで、ラモスが後を引き継いだ。
『邪神様の要請書には、こう書かれていたそうだ。〝我が黒炎にも怯まず地上の主人を守った忠義者。神炎により自身や片割れが致命傷を負わされてもなお、その意思と心は揺らがず毅然としていた。感嘆すべき精神を持っている。その誇り高い魂に相応しき手厚い待遇を強く求める〟』
驚きで言葉もないアマーリエは、軽薄な笑みでヘラヘラしている末の邪神を思い浮かべた。彼らはこちらから見えないところで、どれだけ細々と動いてくれているのだろう。
『泡神様と波神様の要請書にも、〝地上における主に対し偏に忠義篤く、その胆力には刮目する。剛強な意志に見合う懇ろな厚遇を是非に求む〟と書いていただいたとのことです』
「コイツらはマジでユフィーへの忠義が深い。オーブリーがユフィーに対してやらかした件を知った時は、何卒オーブリーに重い罰をと、あの狼神様に対して臆せず直訴したそうだぜ」
最古神の一柱である狼神を相手に一歩も怯まず、決死の覚悟と勢いで何度も何度も懇願したという。
『同席してた泡神様と波神様も、それを見てたんだ。で、誠に天晴れ、その心意気や良しと感嘆して、要請書を書いてくれたらしい』
フレイムが解説してくれた。そして、軽やかな動作で前に出ると、ラモスとディモスの背を両手で叩く。
「やったなお前ら! 天界でも言ったが、これで安泰だ!」
それに追随し、葬邪神と疫神が祝意を述べる。
「うん、お前たちはもう完全に俺たちの同胞だ。歓迎しよう」
「おめでと、おめでと。身内増えた、嬉しい、楽しい」
皆が笑顔の花を咲かせている中、一人付いていけないアマーリエはフレイムに目を向けた。
「……あの、要請書が届いて……それでどうなったの?」
何か良いことが起こったようだが、どういうことかさっぱり分からない。
「コイツら、神になったんだよ。神使から一足飛びにステップアップだ」
「神? ……四大高位神の神使は神格を授かるのでしょう。フレイムに選ばれて火神様に承認いただいた時点で神になっていたのではないの?」
「そうなんだが、あれは最高神の使役としての箔付けのために授かる特殊な神格なんだよ。普通の神格とは違うんだ。色々と制限がかかってて、後から剥奪されることもあるし、立場だって神使のままだしな」
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