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『異常』
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ピ...ピピピ...ピピピピ!!
「...ん...煩い...なぁ...」
気だるい体を無理やり起こし、目覚まし時計を止める。...いつも通りの朝だ。...だと思っていた。
「...ん...???...あれ???...は?」
...今思うと、これが『最悪』を引き起こした原因だったんだろう。
...突如現れた、『変化』によって未来は変わった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
...っと。待たせたね。俺の話を聞きに来たんだろう??
...何処から話せば良いんだろう。
俺さぁ説明するの、苦手なんだよね。
でもまぁ...折角聞きに来てくれたんだから出来るだけ詳しく話すよ。
...あれは倒れそうなくらい暑い暑い日だったんだ。俺、坂月 闇斗も勿論そんな暑い日は好きではなかった。...好き嫌いの問題じゃないけどね。
...まぁ、『最悪』な出来事だったよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あーーつーーいぃいいいい」
今日は日本全国が猛暑日に襲われたとても珍しい日である。そのお陰で室内の筈なのに軽く25度は超えている。更に言うならば、ここは生物研究部の部室内。つまり、冷房環境に恵まれているのだ。それなのに、この異常な温度。
あまりの暑さに坂月 闇斗は叶うことのない願いを嘆いていた。
「...夏なんて滅んでしまえばいいのに。」
...我ながら阿呆らしい事を言ったもんだ。
その言葉には同じ環境内に居た、斉藤 健吾も突っ込まずにはいられなかったのだろう。
「阿呆か。夏が滅べば美味しい美味しいスイカが食えなくなるだろ。」
ツッコミがとんできた。
...たしかに。
今の時代だ。人工栽培で作られた季節外れの野菜や果物も普通に手に入る。
...しかし、それではいけないのだ。
旬の野菜は自然の日光や環境に恵まれていないと本当の美味しさが引き出せない。
「...スイカはまだ我慢できるよ...。でもさ、暑さは我慢出来ないだろ?」
小学生レベルの言い訳をして、日光が激しく照る窓の外を眺めた。
すると...。
キィ...バァン!!!!
「...温暖化は今も進行しているし...。遂に人類が体負えないところまでいっちゃってるしね...。」
突如、部室の扉を豪快に開いて会話に参加してくるとは。愛華もなかなかやるものだ。
...地獄耳過ぎる。
「愛華...暑いから早く閉めて。...あとさ、扉の扱いは丁寧にしろっていつも言ってるだろ。」
健吾が注意すると申し訳無さそうに
「ああ...ごめんごめん!忘れてた!あはは!」
と、謝り豪快に笑った。
彼女の名前は如月 愛華。一言で言うならば怪力女だ。顔立ちは整っている方...だと思う。
「ってか愛華...汗だくじゃん。」
彼女はあまりの暑さに急いで冷房の効いている部屋に駆け込みたかったのだろう。
少し呼吸を乱していた。
「あたりまえじゃん!!外、38度だよ!?流石に死ぬって!!」
そんな他愛の無い話を出来ている内は本当に良かった。
...ここからなんだ。『異常』が起き始めたのは。
突然の目眩と吐き気にいきなり襲われ始めた。
...何故か、帰らないといけない気がし始めてきた。
「...ごめん、俺帰るわ。」
俺は立ち上がり、扉へ向かって歩き出した。
「ちょ...まじで??なんか用事でもあるの??」
愛華が歩み寄ってきた。
「ん...いや、なんか...急に気分が...悪くなってきてさ。」
「...気をつけて帰れよ?」
健吾が心配そうに言った。
「...あぁ。」
その言葉だけを残して俺は部室を後にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局、家に着いたのは夕方4時くらい。
家にたどり着くまでがとても長く感じて、苦しかった。
家に入ると、ベッドに倒れ込むようにして横になった。
...そしてそこで、意識は途切れたんだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「...ん...煩い...なぁ...」
気だるい体を無理やり起こし、目覚まし時計を止める。...いつも通りの朝だ。...だと思っていた。
「...ん...???...あれ???...は?」
...今思うと、これが『最悪』を引き起こした原因だったんだろう。
...突如現れた、『変化』によって未来は変わった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
...っと。待たせたね。俺の話を聞きに来たんだろう??
...何処から話せば良いんだろう。
俺さぁ説明するの、苦手なんだよね。
でもまぁ...折角聞きに来てくれたんだから出来るだけ詳しく話すよ。
...あれは倒れそうなくらい暑い暑い日だったんだ。俺、坂月 闇斗も勿論そんな暑い日は好きではなかった。...好き嫌いの問題じゃないけどね。
...まぁ、『最悪』な出来事だったよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あーーつーーいぃいいいい」
今日は日本全国が猛暑日に襲われたとても珍しい日である。そのお陰で室内の筈なのに軽く25度は超えている。更に言うならば、ここは生物研究部の部室内。つまり、冷房環境に恵まれているのだ。それなのに、この異常な温度。
あまりの暑さに坂月 闇斗は叶うことのない願いを嘆いていた。
「...夏なんて滅んでしまえばいいのに。」
...我ながら阿呆らしい事を言ったもんだ。
その言葉には同じ環境内に居た、斉藤 健吾も突っ込まずにはいられなかったのだろう。
「阿呆か。夏が滅べば美味しい美味しいスイカが食えなくなるだろ。」
ツッコミがとんできた。
...たしかに。
今の時代だ。人工栽培で作られた季節外れの野菜や果物も普通に手に入る。
...しかし、それではいけないのだ。
旬の野菜は自然の日光や環境に恵まれていないと本当の美味しさが引き出せない。
「...スイカはまだ我慢できるよ...。でもさ、暑さは我慢出来ないだろ?」
小学生レベルの言い訳をして、日光が激しく照る窓の外を眺めた。
すると...。
キィ...バァン!!!!
「...温暖化は今も進行しているし...。遂に人類が体負えないところまでいっちゃってるしね...。」
突如、部室の扉を豪快に開いて会話に参加してくるとは。愛華もなかなかやるものだ。
...地獄耳過ぎる。
「愛華...暑いから早く閉めて。...あとさ、扉の扱いは丁寧にしろっていつも言ってるだろ。」
健吾が注意すると申し訳無さそうに
「ああ...ごめんごめん!忘れてた!あはは!」
と、謝り豪快に笑った。
彼女の名前は如月 愛華。一言で言うならば怪力女だ。顔立ちは整っている方...だと思う。
「ってか愛華...汗だくじゃん。」
彼女はあまりの暑さに急いで冷房の効いている部屋に駆け込みたかったのだろう。
少し呼吸を乱していた。
「あたりまえじゃん!!外、38度だよ!?流石に死ぬって!!」
そんな他愛の無い話を出来ている内は本当に良かった。
...ここからなんだ。『異常』が起き始めたのは。
突然の目眩と吐き気にいきなり襲われ始めた。
...何故か、帰らないといけない気がし始めてきた。
「...ごめん、俺帰るわ。」
俺は立ち上がり、扉へ向かって歩き出した。
「ちょ...まじで??なんか用事でもあるの??」
愛華が歩み寄ってきた。
「ん...いや、なんか...急に気分が...悪くなってきてさ。」
「...気をつけて帰れよ?」
健吾が心配そうに言った。
「...あぁ。」
その言葉だけを残して俺は部室を後にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局、家に着いたのは夕方4時くらい。
家にたどり着くまでがとても長く感じて、苦しかった。
家に入ると、ベッドに倒れ込むようにして横になった。
...そしてそこで、意識は途切れたんだ。
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