ルピナスは恋を知る

葉月庵

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170話

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「じゃあ、日程の候補が決まり次第連絡するからな!またな!」

そう言ってギルさんは嵐のように去っていった。ギルさんがいなくなった部屋には、私とアルトさんの二人きりだ。

「疲れた……。」

そう言ってアルトさんは私を向かい合うように膝の上に乗せ、抱きしめてくる。なんだかアルトさんの気持ちが分かるような気がして私の方からもアルトさんの背に手を回す。

「お疲れ様です、アルトさん。」

「ありがとう、ハル。おかげで少し元気が出てきた。」

「それは、良かったです。」

しばらくこうしていると、満足したのかアルトさんが力を少し緩める。

「さて、そろそろ戻るとしよう。俺達二人が戻らないとなると、変に誤解させてしまうかもしれんしな。」

「誤解……?」

「分からんか?フフッ……。つまり、こういうことだ。」

「ひぅっ……!」

あろうことか、アルトさんはズボン越しに秘部をグッと押し込んできた。私は久しぶりに感じたその刺激に思わず声が漏れてしまう。

「あ、アルトさん……!」

「フフッ……、すまんな。でも、これで何が言いたいか、分かっただろう?」

「は、はい……。」

先程までの疲れた様子は何処へやら、アルトさんは非常に楽しそうに笑っている。そして、私に一声かけてから私を抱き上げ元の部屋へと足を向ける。運ばれている中、私はさっきの刺激がずっと残っていて、もっと触って欲しい気分になってしまっていた。

たったあれだけの刺激でそういう気分になってしまうなんて自分が恥ずかしくって仕方がなかった。でもガルムさんやアルトさんはそういうのは遠慮なく言ってほしいと言っていたため、勇気をだしてその合図をすることにした。そうして私はアルトさんの胸の辺りの服をツイッと引っ張った。

「ん?……フッ。お誘いかな?構わないとも。だが、医者からしばらくそこを使うのは止めといた方が良いと言われているから使わないからね。」

「じゃ、じゃあ、なんで刺激して期待させるようなことしたんですか……!?」

「すまんすまん。だが、その期待を裏切らないことを約束しよう。」

「それはそれで、恥ずかしいです……。」

「フフッ……、ハルは可愛いな。」

そんな会話を交わしているといつの間にか他の職員達が仕事をしている部屋に戻ってきていた。それに気づいたホルンさんが寄ってきている。

「おー。ギルドマスター、お戻りか。少し戻ってくるのが遅いから、てっきりイチャついているのかと思ったよ。」

「そ、そ、そんなことないです……!」

私はホルンさんがそんなことを言うなんて思わず、焦って否定をしてしまう。言った後にこれが悪手だと気付かされることになる。

「えっ……?カマかけのつまりだったけど、まさか本当に?」

「ち、違います……!ほ、本当に何もしていません…!」

「あははっ!そう焦って否定すると、本当のように聞こえるぞ?」

「ほ、本当ですから……!アルトさんも、笑っていないで何か言ってください……!」

「ん?あぁ、必死で弁明しているハルが可愛くてな。まぁ、ホルンも本気で言っているわけではないから気にしなくていいだろう。」

アルトさんは私と違って落ち着いた様子でそういうため、そうなのかとホルンさんの方を見れば、確かに笑っていた。

「ごめんごめん。ハル君の反応が新鮮でね。」

私はお二人の手のひらで踊らされていたような気分になり、恥ずかしくなってしまい頬を赤くしてうつむいた。そんな姿ですら可愛いと言ってアルトさんは頭を撫でてくれる。その後の仕事はそんな気持ちを切り替えて、休憩をちょくちょく挟みながらやりきった。
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