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しおりを挟む「意地になってないか。なら、体調が悪い時は速やかに報告してくれ」
「承りました。丈夫だけが取柄ですから心配無用です」
「念のためアルフレッドにも言っておく、無理だけはさせないようにと」
「セイ様!」
「休息不要で年から年中側仕えさせる方が不安だ。誰か休憩する間、代わりになる騎士が居れば少しは負担が減らないか?」
「ああ、誤解するな。専任の護衛騎士はグレンだけでいい。補佐というか、補欠要員的な立場の騎士は、付けないかと提案しているだけだ」
言葉を重ねるほど、無表情になり、よく見れば手が真っ白になるほど力を入れている。
能力を軽視した訳ではなく、体調不良でも無理しそうな生真面目さが気になるのだ。
だが、グレンにしてみれば、いい気はしないのも解る。
だから、敢えて補佐役と伝えたが、余計に不味かっただろうかと不安になった。
重たくなった空気を、戻って来ていたアルフレッドが、手を叩き一掃した。
「グレン、一体何をしてるんです?セイ様は、単に私も用事が合って側に付けない時に、短時間代理になる騎士を付けるか、検討しないかと尋ねているだけですよ」
何を難しく考えているのかと、敢えて軽く告げている。
グレンの葛藤を察していたのだろうが、主人に気遣われてどうすると叱責が飛んできそうな目をしていた。
「アルフレッドの例の他にも、冠婚葬祭をどうするんだ?流石に親兄弟や親戚付合いはあるだろう。偶然にも二人共同じ日だった場合は、私は二人共送り出すからね」
「セイ様、それはいけません。何方かは残ります。若しくは二人共不参加にするまでです」
「はぁ。だからそういう場合に、護衛代わりの者を付ければ、二人共参加出来るだろう?」
「つまり、緊急事態要員ですか?確かに、病気で寝込む場合もありますね」
「アルフ。納得してどうするんだ」
「グレンが不合理な事を主張するからです。セイ様の方が道理に適ってます」
「別段、専任ではない代理要員だから、そこまで反対する必要があるか?」
「そうですよ。グレンが、納得する腕の持ち主を、推薦してくれた方が安心でしょう?」
臨時要員だと力説して、アルフレッドの後押しもあり何とか了承させたが、今迄の鬱積した感情が頑固さに拍車を掛けている。
説得に苦労したが、原因が自分の所為かと思えば、仕方がないと奮闘するより他なかった。
因みにグレンの許容範囲が、上位5番以内という何とも笑えないものになった。
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