【R18】ネコミミ獣人に転生したら既にテイム済みだったのですが。

6話 健康診断

「ゼェ……はぁ……ゼェ……はぁ……」
「このっ……どっかいけ……しっしっ」

小一時間の格闘の末、俺はなんとか茂みでスライムを追い出し、触れるのも嫌だったので石で追い払った。

「うぅ……まだお腹に残ってるような感じする……」
「お疲れ様、セータ」
「わっ！？ちょっ、ハロ！」

ハロがバケツと石鹸を持ってきたようだ。
俺は慌てて木陰に隠れる。

「ハロ……タイミング良すぎないか？」
「セータの頑張る声が聞こえなくなったからそろそろ良いかなって」
「き、聞いてたの！？！？」
「あはは、エルフは耳がいいからね、全部出してスッキリしたかい？」
「言い方！！」
「それじゃ、また昨日みたいに洗おうか？」
「いいよ！！今日は！！流石に自分でやるから！」
「ん～そうはいっても、お腹の中にスライムの分裂した核が残ってたらどうするんだい？」
「え……？」

俺は恐ろしい事を言われ、ハロに言われるがまま検査してもらう事になってしまった。
細い木にしがみつき、腰を落としてお尻をハロに突き出す。
下は完全に脱がされてしまった。
異世界に来て数日で俺は何をやっているんだろうか……。

「やっぱり自分で洗うよ……」
「おや、何か問題があるのかい？」
「普通に汚い」
「強化魔法で手に膜を張ってるから大丈夫だよ？他には何か問題ある？」

ハロの手は青白い膜が張られている。
防御以外にもそんな使い方があるのか……。

「えーっと……その……」
「ん？」
「俺が死ぬほど恥ずかしい……」
「うん、じゃあ問題ないね」

問題しかないのだが、ハロは既にお湯を少しずつかけ流し始めている。
そのままだと足にかかる事を彼に指摘され、股を広げ腰をもう少しだけ落とすと、ハロの手が俺の体重を支えるように下からスルリと現れた。
彼の手は膜のせいか、温かく不思議な肌触りだ。撫でるようにお尻全体を洗われていく。

「は、ハロ？」
「ごめんねセータ、洗いながら調べるよ？」
「え！？……調べるって……ふっ……ぁっ……」

ハロの長い中指が滑り込まれていく。
スライムのせいですっかり弱りきった俺の孔アナは割とすんなりハロの指を受け入れてしまう。
これはただの検査、これはただの検査……。
俺は余計な事を考えないように木にしがみついて目を瞑り、終わるのをただただひたすら待つ。

「うー………っ……んっ……はぁっ……」
「セータ、もうちょっとだからね～」
「ぁっ……ふぅ……ぁぁっ」
「うんうん、辛いよね、中から粘膜を回復するからもう1回いくよ～？」
「はぁっ……や……く……っ」

何度か浅いところを出し入れされ、段々と深くなってきた。掻き分け、探るようにハロの指が腸壁をすりすりする。
体勢が体勢なだけあってずっと木に捕まっている事もままならない。

「うぁッ……！？！？」

ハロの指がお腹とは関係ない何か別の器官に当たり、下半身に電気が走る様な刺激が襲い掛かる。
まずい、手を離し──────

「よっと、大丈夫みたいだよ、全部出てるし傷も全然無いみたいだ」
「はっ……はっ……」

崩れ落ちそうな姿勢をハロに片手で抱えられ、そのままもう片方の手で丁寧に乾いた布で拭われていく。
良かった、終わったんだ……。

「ふぅ…………ハロ……ありがと……」
「あはは、セータ、もしかして気持ちよくなっちゃった？」
「へ？」
「だって……」

ハロが一点を見つめている。
俺は慌てて立ち上がりその場からじりじりと下がり、両手を振って全力で否定する。
が、しかし愚息は移動と共に肯定するかの如くぴくっぴくっと上下に小さく揺れてしまっている。
ハロはそんな様子の俺に対してニコニコと笑顔で近づき、ナイショ話のように耳元で囁く。

（そうだよね……セータはそんな変態さんじゃないもんね……♪）
「……っ」

俺は黙って頷くしかできなかった。
ハロはそのまま俺の大きな三角形の耳を指で擦り合わせる。

「ふぁっ……ぁっ……はろ……」

耳を擦られる心地の良い刺激に酔いしれていると不意に頬に何か柔らかい感触を感じる。

「っ……はろ……？」

そして彼はニコッと笑い何事も無かったかのように家の中に入っていってしまった。
何が起きた。脳の処理が追いついていない。
とりあえず俺は退けておいたパンツと短パンを穿き、フラフラと庭の椅子に腰掛ける。
そして俺は魂が抜けたようにしばらく身体の火照りが冷めるまで椅子の上で虚空を見つめるのであった。