ぎゅっ。

桜花(sakura)

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腹立たしい客

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 なんて考えていた時。
  
「オイ! 早くしろよ!」  
 聞こえてきたのは、拓眞の後ろに並ぶ六十代位の男性客の怒鳴り声。  

(たく、もうすぐ番がくるじゃんか)

   それに……    

  本当、相手の事を考えない人が増えたよなぁ。拓眞は憤りながら、店員に。  

「では、あちらにてお願いします」   

  そう言われ、とまどっている女性に助け船を出すべく。 一歩前に進むと。  

「すいません。俺の商品スキャンしておいてくれませんか?」  

 店員に頼むと。女性の左肩に軽く触ながら。  

「大丈夫だから」  

 そう伝え。

 レジの右横に設置されている、ある機械の前に連れて行って。女性の左側に立つと。 

 「 この機械にね、客が代金を入れて支払いをするんだ」  

 優しく、話し掛けたのだった。 

 「あ」  

 女性は小さく呟くと、とまどいながらも機械を操作して、なんとか代金の支払いを済ませる事が出来て一安心。   

そうこうしている内に、拓眞は自分の買い物の品物のスキャンが終わりそうなのを見て。

  「ちょっとゴメンね」  

 と、断ってレジに向かって。

  (なんか時間ないのかな? すげー焦ってんな)   
  彼女を横目に見ながら、店員とやり取りをして支払い機に目を移すと。  

「あれ? いない」   

  彼女は既に居なくなっていて。    

  未だにムスっとしている、後ろの客に場所を明け渡し、支払い機の前に移動すると。  

 「 お客様失礼いたします。あの女性のお客様、少し急いでいるとの事で『 親切に教えて頂きありがとうございました。直接に、お礼をしない無礼をお許し下さい』とお伝え下さい。と。私に言付けされてお帰りになられました」  

 そう、店員さんが話し掛けて来て。 

 「ありがとうございます。このご時世だから仕方ないけど。この店では、こういうシステムになった事を、彼女知らなかったんでしょうね」  

 「そうですね…… システムの変更のお知らせの周知徹底の努力をして参ります。こちらこそ、私どものしなくてはならない事を。お客様におさせしてしまい申し訳ありませんでした」            
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