最強使い魔軍団を従えて

K.K

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使い魔との契約

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「おはよう。今日はお話しすることが沢山合って早く来ちゃった。」

 昨日の夜に使い魔園に行くことが決定して、楽しみで早朝に起きた私はたまごの所に出向いた。たまごは寝ているのか、ソフィアの声に反応がなく、ゆっくり左右に揺れている。太陽が顔を出す前に来たのは初めてだが、たまごも寝るんだとソフィアは変に関心を持つとたまごの隣に座った。

「来週私の使い魔候補を見に使い魔園に行くんだ。ここで飼育されている使い魔はしつけが良くて、子ども達に人気みたい。」

 夕食の後、クリスに貰ったチラシに書いてあった内容を話しながらソフィアはたまごを優しく撫でる。そのまま暫くの間撫でていると、たまごが起きたのか、ソフィアの膝に乗り体を刷り寄せてきた。

「本当にあなたは甘えん坊さんね。」

 ソフィアはたまごの座り心地が良くなるように座り直すと、早く撫でろ。と、言いたげに体に密着してくるたまごを再び撫で始めた。

「ねえ、たまごさん。もし私があなたを使い魔にしたい。ってお願いしたら、たまごさんは私と契約してくれる?」

 たまごと契約を交わす。この場に事情を知らない人間が居たら笑われるだろう。だが、ソフィアは本気だった。使い魔園に行くことが決まり、本格的に自分の生涯のパートナーとなる使い魔を選択する。
 チラシに記載された使い魔は全てチェックしたが、この子が良い。と、心が惹かれる子はいなかった。生涯を共に過ごすなら、自分が心を許せるたまごが良いとソフィアは思ったのだ。

 どんな使い魔が産まれるか知らないが、たまごとなら自分の良きパートナーに慣れる。ソフィアにはそんな確信があった。

「さっきは寝ていたから聞いてなかったと思うけど、私はもうすぐ使い魔と契約する。だけど1番最初のパートナーはたまごが良いの。…ダメかな?」

 長い沈黙がその場を支配する。大きな風が吹いて草花を揺らす音がソフィアの耳に届くが、肝心のたまごに何も反応がない。
 暫くすると風が止んだ。ソフィアは少しだけ目を閉じると、ゆっくり立ち上がり膝の上に乗っていたたまごを降ろした。

「困らせて、ごめんね。」

 たまごの機嫌が悪くなり、此処に来づらくなるのは嫌だ。友達だと思っていたたまごから断られるのは辛いが、たまごが嫌なら仕方がない。
 ソフィアは涙で視界がぼやけると、泣き出す前にたまごの元から離れようと、屋敷に向かって走り出した。

「きゃっ、何なの。」

 走っていたソフィアは目に見えないぶよぶよとした柔らかい壁と衝突して尻餅を付いた。恐る恐るソフィアは右手を前に伸ばすが当然のように押し返される。

『あの話しは本当なのかしら?』

「あなたは誰ですか。」

 寝ぐせの1つない美しい金色の長髪に、染みのない赤ちゃん肌に、洗練された配置で目・鼻・口がある。ハンナ以上の美人の突然の登場にソフィアは唖然とする。

『私はたまごの母親よ。それより、たまごと契約したいという話しは本当なの。』

 海のように澄んだスカイブルーの瞳がソフィアを射抜く。その目はソフィアを試しているようだ。

「はい、本当です。私はたまごを使い魔に…たまごと家族になりたいです。」

 ソフィアの正直な気持ちだ。ソフィアはたまごを自分の使い魔として扱き使おうという疚しい気持ちはない。人間の中には使い魔を奴隷のように扱う人間もいると聞いたことがあるが、ソフィアは違う。
 純粋にたまごと遊んだり、食事をしたり、お風呂に入ったり、家族の一員としてたまごを向かい入れたいのだ。

『とても良い答えね。言葉にもウソはない。あなたにはこの子を任せられる。』

「たまごが…。」

 女性の前に突然たまごが飛んできた。たまごが光だしソフィアは眩しくて目を瞑る。目は見えないがピキピキという音ははっきりと聞こえる。たまごが孵化を始めたのだ。ソフィアは腕で光りを遮りながら、薄目を開ける。

『この子を優しい子に育てて。いずれ、この子は世界を導く鍵になる。』

「待って。」

 後半の言葉は小さくてソフィアには聞き取れない。ソフィアはたまごの話しを聞こうと女性に手を伸ばすが、ソフィアが女性の腕を掴む直前で彼女は消えた。
 そして、たまごの殻から顔を覗かせるモコモコした生き物とソフィアだけが、その場に残った。
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