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第一章 最強聖女の復讐
第9話 ウラノスside「月光の女神」
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俺はウラノス・アオローラ。
蒼空の国、インディゴ王国の第一王子だ。
俺は隣国へ今まで留学していて、
つい先程我が母国、愛しのインディゴ王国へ
戻ってきたばかりだった。
戻ってきてから、父上──この国の国王に
隣国の学園ではこのようなことがあったと、
留学中の楽しかった出来事を父上と母上、
そして妹のシエルとまったりとお茶会を楽しんだ後、
俺は3年ぶりに見る母国の民たちが、
今もまた、元気に幸せに暮らせているのかと
視察も兼ねて、中央街へと下りていた。
護衛のものは付けずに、
この国の王太子としてではなく、
ただのウラノスとして、この国に生きる一員として
街の人々と交流していった。
なぜ俺が民たちを気にかけているかと言うと、
つい先程になって、我が国の隣国、
デルソーレ王国が謎の疫病が流行し出したとの
父上からの情報があったからだ。
この国のことではない、と切り捨てれば
良いだけかもしれないが、
隣国との距離はそれほど遠いわけではない。
疫病とは、人や動物などの移動する生き物から移る。
だからこそ、この国へも蔓延するかもしれない。
国を守る王族として、
民たちに何かあれば、すぐに対応に移せるように、
兵たちや斥候からの報せではなく、
この目でいち早く確認するために
こうしてこの国の中央街にやって来ていたのだ。
一通り回ってみても、疫病などに
苦しめられているような雰囲気はなく、
いつも通り、俺の大好きな平和で笑顔に満ちた
民たちの顔を見ることが出来た。
これで不安に駆られていた心が、一息つける。
◆◆◆◆◆◆
街外れの修道院に集っていた
子供たちと遊んでいたら、中央街に着いた頃には
すっかり日が暮れてしまっていた。
護衛も連れずに、外に出たなど母上やシエルに
バレたら、お説教が待っているに違いない。
それを考えると、無意識に俺は早足で
王城への道を歩いていた。───そんな時だった。
深い森へ繋がっている深林から、
ガサッという音が聞こえ、何だろうと振り返れば
そこには、ここ五百年ほど、見たこともない
魔物の群れが、まるで獲物を見つけたといわんばかりに
俺のことを見て、下品な笑みを浮かべていたのだ。
「う、うぁぁぁぁッ!!」
俺には、彼らへの攻撃手段はない。
そもそも五百年も現れなかった魔物が、
なぜ今になって急にこの国に現れ始めたのか。
こんなことに遭遇するとは予見していなかったから、
俺は剣術や護身術は習っていない。
俺は、このまま奴らに喰われるのだろうか……?
そう思うと、背筋がゾッとした。
──そうして、死を覚悟したとき。
今にも俺を喰おうと襲ってきていた魔物たちが、
この国では見たこともない光魔法で、
しかも、その心臓一点だけを目掛けて、
一斉に光の矢に射抜かれていたのだ。
一体、何が起こった?
一体、誰がこんな魔法を?
そもそもこの国に、光魔法の使い手はいなかったはず。
そう思って、俺を救ってくれた者のいる方向へ
目を向けると、そこには屋根の上に、
満月を背にした、まるで月の女神のように
美しい女性が、こちらを見下ろしていた。
──なんて、綺麗なんだろうか。
こんなにも美しい人は見たことがない。
俺はただ、その人の美しい容姿に見惚れるしかなかった。
「あ、ありがとう……」
「いえ、今後は夜中を出歩くのは気を付けて」
女神のように美しい女性に、
俺は呆然としながらもお礼を述べる。
すると、容姿にだけでなくその声さえも美しく、
綺麗な女性は、俺を一瞥した後、
そのまま一瞬にしてその姿を消した。
一瞬にして消えたッ?!?
あんな高度な魔法、この国の聖女、
フィエーラでさえできないことだ。
一体、彼女は何者なんだろうか……?
俺は呆然としながらもこのことを急いで、
父上と聖女フィエーラに伝えるため、王城へ急いだ。
それはただ、彼女が何者なのかを知るために。
蒼空の国、インディゴ王国の第一王子だ。
俺は隣国へ今まで留学していて、
つい先程我が母国、愛しのインディゴ王国へ
戻ってきたばかりだった。
戻ってきてから、父上──この国の国王に
隣国の学園ではこのようなことがあったと、
留学中の楽しかった出来事を父上と母上、
そして妹のシエルとまったりとお茶会を楽しんだ後、
俺は3年ぶりに見る母国の民たちが、
今もまた、元気に幸せに暮らせているのかと
視察も兼ねて、中央街へと下りていた。
護衛のものは付けずに、
この国の王太子としてではなく、
ただのウラノスとして、この国に生きる一員として
街の人々と交流していった。
なぜ俺が民たちを気にかけているかと言うと、
つい先程になって、我が国の隣国、
デルソーレ王国が謎の疫病が流行し出したとの
父上からの情報があったからだ。
この国のことではない、と切り捨てれば
良いだけかもしれないが、
隣国との距離はそれほど遠いわけではない。
疫病とは、人や動物などの移動する生き物から移る。
だからこそ、この国へも蔓延するかもしれない。
国を守る王族として、
民たちに何かあれば、すぐに対応に移せるように、
兵たちや斥候からの報せではなく、
この目でいち早く確認するために
こうしてこの国の中央街にやって来ていたのだ。
一通り回ってみても、疫病などに
苦しめられているような雰囲気はなく、
いつも通り、俺の大好きな平和で笑顔に満ちた
民たちの顔を見ることが出来た。
これで不安に駆られていた心が、一息つける。
◆◆◆◆◆◆
街外れの修道院に集っていた
子供たちと遊んでいたら、中央街に着いた頃には
すっかり日が暮れてしまっていた。
護衛も連れずに、外に出たなど母上やシエルに
バレたら、お説教が待っているに違いない。
それを考えると、無意識に俺は早足で
王城への道を歩いていた。───そんな時だった。
深い森へ繋がっている深林から、
ガサッという音が聞こえ、何だろうと振り返れば
そこには、ここ五百年ほど、見たこともない
魔物の群れが、まるで獲物を見つけたといわんばかりに
俺のことを見て、下品な笑みを浮かべていたのだ。
「う、うぁぁぁぁッ!!」
俺には、彼らへの攻撃手段はない。
そもそも五百年も現れなかった魔物が、
なぜ今になって急にこの国に現れ始めたのか。
こんなことに遭遇するとは予見していなかったから、
俺は剣術や護身術は習っていない。
俺は、このまま奴らに喰われるのだろうか……?
そう思うと、背筋がゾッとした。
──そうして、死を覚悟したとき。
今にも俺を喰おうと襲ってきていた魔物たちが、
この国では見たこともない光魔法で、
しかも、その心臓一点だけを目掛けて、
一斉に光の矢に射抜かれていたのだ。
一体、何が起こった?
一体、誰がこんな魔法を?
そもそもこの国に、光魔法の使い手はいなかったはず。
そう思って、俺を救ってくれた者のいる方向へ
目を向けると、そこには屋根の上に、
満月を背にした、まるで月の女神のように
美しい女性が、こちらを見下ろしていた。
──なんて、綺麗なんだろうか。
こんなにも美しい人は見たことがない。
俺はただ、その人の美しい容姿に見惚れるしかなかった。
「あ、ありがとう……」
「いえ、今後は夜中を出歩くのは気を付けて」
女神のように美しい女性に、
俺は呆然としながらもお礼を述べる。
すると、容姿にだけでなくその声さえも美しく、
綺麗な女性は、俺を一瞥した後、
そのまま一瞬にしてその姿を消した。
一瞬にして消えたッ?!?
あんな高度な魔法、この国の聖女、
フィエーラでさえできないことだ。
一体、彼女は何者なんだろうか……?
俺は呆然としながらもこのことを急いで、
父上と聖女フィエーラに伝えるため、王城へ急いだ。
それはただ、彼女が何者なのかを知るために。
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