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満月②
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翌日、軽く朝食を食べたあと、諒と共に城内にある手術室に向かった。
王家の者は、みなここで子を取り出してもらっていたそうだ。もちろん、前王も。
俺が生まれた場所を、感慨深く見る。対の世界のような最新機器はないが、清潔感があって妙な安心感を与えてくる。
「いよいよね」
「あぁ。よろしくお願いします」
手術服を纏って現れたカヤ医師に、頭を下げる。隣に並んでいる諒も、深々と頭を下げている。
昨夜、不安を口にした諒は、今朝も明らかにそわそわしていた。大丈夫だからな、といつも諒がしてくれるように、諒の広い背中を擦る。その様子をにこやかに眺めていたカヤ医師に、手術台に横になるように言われ、諒の手を借りて寝転がる。
手術は、全身麻酔をして行うと聞いている。意識がない中で子を取り上げられることになるが、諒が満月の誕生に立ち会ってくれる。歴代の婿殿も、意識のない母の代わりに我が子との初対面をしていたそうだ。
「半日後だと、もう夜になっているのか」
麻酔から目覚めるのに、半日かかると聞いた。
「満月の世話は任せてください。朔夜さんは、ゆっくり休んでいればいいですからね」
目覚めるまで、諒とカヤ医師が満月の世話をしてくれる。
俺と共に、赤ん坊の抱き方や、オムツの変え方、ミルクのやり方を学んだ諒。その熱心さに感心したカヤ医師に、立派なお父さん、と太鼓判を押されている。だから、出産直後に体を半日休めても心配はいらない。
「目が覚めたら、しっかり母さんをするから、それまで頼むな、父さん」
「えぇ」
諒の手を握ってお願いすると、頼もしい顔で頷いた。そんな諒と、互いを励ますように優しく唇を合わせる。
「さぁ、はじめましょうか」
パチン、とカヤ医師が手を鳴らしたので、名残惜しそうに諒が離れていった。
カヤ医師が、ガチャガチャと手術道具を弄る音を聞きながら、天井を見上げる。この天井は、王家の子供達の誕生を見守ってきたのだ。俺の誕生も見られていたんだよな。
母は、どんな気持ちでここに横になっていたのだろう。今の俺のように、我が子に会えるのを楽しみにしてたのだろうか。
そんなことを考えていると、麻酔を打たれて意識が遠退いていった。
スイッチが入ったように意識が戻り、目を開く。
視界に映った景色で、ここは寝室のベッドの上なのだと分かった。
「おはようございます、朔夜さん」
俺の覚醒に気付いたのか、すぐに諒がベッドの脇に来てくれ、労るように髪を撫でてくれる。
おはようと言われ、朝まで眠ってしまったのかと焦ったが、カーテンが閉められていて照明もついている。まだ夜のようで、安心する。
「おはよ。満月は?」
「ベッドで眠っていますよ」
ふたりの眠る大きなベッドの横に置かれたベビーベッドを、指差しながら教えてくれる諒は幸せで蕩けそうな顔をしている。
「満月、見たい」
「分かりました。ゆっくり動くんですよ」
諒に手を貸してもらい、ベビーベッドに向かう。
「この子が、さっきまで腹にいたのか……」
スヤスヤと眠る小さな赤ん坊を目にして、とても不思議な感覚になる。
「この足が、腹を蹴っていたんだな」
こんな小さな足で、あんなに強く蹴っていたのか。
「手も、小さいのな」
ギュッと握られている小さな手が可愛くて、笑みが零れる。
「髪は俺と同じ色なんだな」
「手触りもそっくりですよ」
満月の漆黒の髪を見て感心する俺に、嬉しそうに諒が教えてくれる。
諒の鳶色の柔らかな髪が好きな俺としては、諒に似て欲しかった気もする。
「顔の雰囲気は、諒似だな」
生まれたばかりの赤ん坊なのに、目鼻立ちがはっきりしていて、諒と同じ美麗さを感じさせてくる。
「カヤ先生にも、そう言われました。自分では分からないんですが、やはり俺似なんですかね?」
「あぁ。俺と諒の子って丸分かりの容姿で、より満月が愛しくなった」
無事に生まれてきて欲しい一心で、容姿がどうだとか考えたことはなかった。だが、愛する人の面影があるのは、やはり嬉しいものだ。
諒とベビーベッドを覗き込んであれこれ話していると、満月が泣き出した。
「どうしました? お腹が空きましたか?」
おどおどする俺とは対照的に、優しく満月に問いかける諒。
「先にお尻を綺麗にしますね。そのあと、すぐにミルクをあげますからね」
諒は泣き続けている満月に動じることなく、壊れそうな小さな体に触れてオムツを取り替えた。
「朔夜さん、ミルクを作ってきますので、満月を抱いていてくれますか?」
半日で熟練のお父さんのようになっている諒を、尊敬と情景の眼差しで見ていると、ベッドから持ち上げた満月を差し出された。
「え……あぁ」
諒から満月を、怖々受け取る。
こんなに小さいのに、ずしりとした重さを腕に感じる。それに、とても温かい。
練習用の人形では感じなかった体温に、満月は生きているのだとしみじみ感じたら、涙が零れそうになった。だが、感慨に浸っている場合ではない。満月は、腹が減ったとご立腹中なのだ。
「満月、お待たせしました。朔夜さん、あげてもらっていいですか?」
「あぁ」
キッチンで作業をしていた諒が、できあがったミルクを手渡してくる。
王家の者ができるのは妊娠だけなので、母乳は出ない。昔は乳母を使っていたそうだが、近年はミルクで王家の者が自ら育児をするのが主流になっていたのだと聞いた。そんな風潮がなくても、俺と諒の手で満月を育てるつもりだったのだが、その風潮のお陰で良いミルクと哺乳瓶を使うことができる。
「満月、いっぱい飲めよ」
満月の小さな口に哺乳瓶の先を入れると、凄い勢いで吸いだした。その様子を唖然と眺めていると、あっという間に哺乳瓶は空になった。
事前にした練習の通り、満月の背中を擦ってやる。すると、すぐに立派なゲップが出た。大物ぶりを感じさせるその音に、諒と顔を見合わせて笑う。
満足したらしい満月は、目を開けてぼんやり天井を見つめている。その顔を、まじまじと見る。
「目の形は諒似だけど、瞳は俺と同じ色なんだ」
髪色と同じで、瞳の色も漆黒なのだ。
「瞳の輝きも、朔夜さんにそっくりです」
「俺、こんなにキラキラしてるか?」
満月の瞳は、穢れのない本当に綺麗な澄んだ瞳だ。
「俺を魅了したこの瞳を満月も持っているのは、嬉しいような、妬けるような、不思議な感覚ですね」
「我が子に妬くなよ」
「満月も愛しいですが、朔夜さんへの愛には敵いませんから」
「ありがとな。俺も同じだから」
体を寄せあいながら話していると、いつの間にか腕の中の満月は眠ってしまっていた。見ているこちらも幸せになれる、本当に可愛い寝顔だ。
「満月、生まれてきてくれてありがとう」
満月をそっとベビーベッドに寝かしながら、囁く。
すうすうと眠る満月を眺めていたら、込み上げてきたものが溢れだした。幸せな涙をポロポロと流す俺の背中を、優しく擦ってくれる諒。
こんな幸せな気持ちを味わえるのも、前王である母が俺を生んでくれたからだ。命の連鎖に、深く感謝した。
王家の者は、みなここで子を取り出してもらっていたそうだ。もちろん、前王も。
俺が生まれた場所を、感慨深く見る。対の世界のような最新機器はないが、清潔感があって妙な安心感を与えてくる。
「いよいよね」
「あぁ。よろしくお願いします」
手術服を纏って現れたカヤ医師に、頭を下げる。隣に並んでいる諒も、深々と頭を下げている。
昨夜、不安を口にした諒は、今朝も明らかにそわそわしていた。大丈夫だからな、といつも諒がしてくれるように、諒の広い背中を擦る。その様子をにこやかに眺めていたカヤ医師に、手術台に横になるように言われ、諒の手を借りて寝転がる。
手術は、全身麻酔をして行うと聞いている。意識がない中で子を取り上げられることになるが、諒が満月の誕生に立ち会ってくれる。歴代の婿殿も、意識のない母の代わりに我が子との初対面をしていたそうだ。
「半日後だと、もう夜になっているのか」
麻酔から目覚めるのに、半日かかると聞いた。
「満月の世話は任せてください。朔夜さんは、ゆっくり休んでいればいいですからね」
目覚めるまで、諒とカヤ医師が満月の世話をしてくれる。
俺と共に、赤ん坊の抱き方や、オムツの変え方、ミルクのやり方を学んだ諒。その熱心さに感心したカヤ医師に、立派なお父さん、と太鼓判を押されている。だから、出産直後に体を半日休めても心配はいらない。
「目が覚めたら、しっかり母さんをするから、それまで頼むな、父さん」
「えぇ」
諒の手を握ってお願いすると、頼もしい顔で頷いた。そんな諒と、互いを励ますように優しく唇を合わせる。
「さぁ、はじめましょうか」
パチン、とカヤ医師が手を鳴らしたので、名残惜しそうに諒が離れていった。
カヤ医師が、ガチャガチャと手術道具を弄る音を聞きながら、天井を見上げる。この天井は、王家の子供達の誕生を見守ってきたのだ。俺の誕生も見られていたんだよな。
母は、どんな気持ちでここに横になっていたのだろう。今の俺のように、我が子に会えるのを楽しみにしてたのだろうか。
そんなことを考えていると、麻酔を打たれて意識が遠退いていった。
スイッチが入ったように意識が戻り、目を開く。
視界に映った景色で、ここは寝室のベッドの上なのだと分かった。
「おはようございます、朔夜さん」
俺の覚醒に気付いたのか、すぐに諒がベッドの脇に来てくれ、労るように髪を撫でてくれる。
おはようと言われ、朝まで眠ってしまったのかと焦ったが、カーテンが閉められていて照明もついている。まだ夜のようで、安心する。
「おはよ。満月は?」
「ベッドで眠っていますよ」
ふたりの眠る大きなベッドの横に置かれたベビーベッドを、指差しながら教えてくれる諒は幸せで蕩けそうな顔をしている。
「満月、見たい」
「分かりました。ゆっくり動くんですよ」
諒に手を貸してもらい、ベビーベッドに向かう。
「この子が、さっきまで腹にいたのか……」
スヤスヤと眠る小さな赤ん坊を目にして、とても不思議な感覚になる。
「この足が、腹を蹴っていたんだな」
こんな小さな足で、あんなに強く蹴っていたのか。
「手も、小さいのな」
ギュッと握られている小さな手が可愛くて、笑みが零れる。
「髪は俺と同じ色なんだな」
「手触りもそっくりですよ」
満月の漆黒の髪を見て感心する俺に、嬉しそうに諒が教えてくれる。
諒の鳶色の柔らかな髪が好きな俺としては、諒に似て欲しかった気もする。
「顔の雰囲気は、諒似だな」
生まれたばかりの赤ん坊なのに、目鼻立ちがはっきりしていて、諒と同じ美麗さを感じさせてくる。
「カヤ先生にも、そう言われました。自分では分からないんですが、やはり俺似なんですかね?」
「あぁ。俺と諒の子って丸分かりの容姿で、より満月が愛しくなった」
無事に生まれてきて欲しい一心で、容姿がどうだとか考えたことはなかった。だが、愛する人の面影があるのは、やはり嬉しいものだ。
諒とベビーベッドを覗き込んであれこれ話していると、満月が泣き出した。
「どうしました? お腹が空きましたか?」
おどおどする俺とは対照的に、優しく満月に問いかける諒。
「先にお尻を綺麗にしますね。そのあと、すぐにミルクをあげますからね」
諒は泣き続けている満月に動じることなく、壊れそうな小さな体に触れてオムツを取り替えた。
「朔夜さん、ミルクを作ってきますので、満月を抱いていてくれますか?」
半日で熟練のお父さんのようになっている諒を、尊敬と情景の眼差しで見ていると、ベッドから持ち上げた満月を差し出された。
「え……あぁ」
諒から満月を、怖々受け取る。
こんなに小さいのに、ずしりとした重さを腕に感じる。それに、とても温かい。
練習用の人形では感じなかった体温に、満月は生きているのだとしみじみ感じたら、涙が零れそうになった。だが、感慨に浸っている場合ではない。満月は、腹が減ったとご立腹中なのだ。
「満月、お待たせしました。朔夜さん、あげてもらっていいですか?」
「あぁ」
キッチンで作業をしていた諒が、できあがったミルクを手渡してくる。
王家の者ができるのは妊娠だけなので、母乳は出ない。昔は乳母を使っていたそうだが、近年はミルクで王家の者が自ら育児をするのが主流になっていたのだと聞いた。そんな風潮がなくても、俺と諒の手で満月を育てるつもりだったのだが、その風潮のお陰で良いミルクと哺乳瓶を使うことができる。
「満月、いっぱい飲めよ」
満月の小さな口に哺乳瓶の先を入れると、凄い勢いで吸いだした。その様子を唖然と眺めていると、あっという間に哺乳瓶は空になった。
事前にした練習の通り、満月の背中を擦ってやる。すると、すぐに立派なゲップが出た。大物ぶりを感じさせるその音に、諒と顔を見合わせて笑う。
満足したらしい満月は、目を開けてぼんやり天井を見つめている。その顔を、まじまじと見る。
「目の形は諒似だけど、瞳は俺と同じ色なんだ」
髪色と同じで、瞳の色も漆黒なのだ。
「瞳の輝きも、朔夜さんにそっくりです」
「俺、こんなにキラキラしてるか?」
満月の瞳は、穢れのない本当に綺麗な澄んだ瞳だ。
「俺を魅了したこの瞳を満月も持っているのは、嬉しいような、妬けるような、不思議な感覚ですね」
「我が子に妬くなよ」
「満月も愛しいですが、朔夜さんへの愛には敵いませんから」
「ありがとな。俺も同じだから」
体を寄せあいながら話していると、いつの間にか腕の中の満月は眠ってしまっていた。見ているこちらも幸せになれる、本当に可愛い寝顔だ。
「満月、生まれてきてくれてありがとう」
満月をそっとベビーベッドに寝かしながら、囁く。
すうすうと眠る満月を眺めていたら、込み上げてきたものが溢れだした。幸せな涙をポロポロと流す俺の背中を、優しく擦ってくれる諒。
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