こんなわたしでもいいですか?

五月七日 外

文字の大きさ
3 / 73
こうして俺の青春は幕をあげた

こうして俺の青春は幕をあげた③

しおりを挟む
「どうも、どうもー。皆さんお久しぶりです」

 とまあ、わたくしこと、赤城 飛翔 あかぎ かけるでございます。
 そんなに久しぶりじゃない?まあまあ、そんな細かいことはどうでもいいじゃないですか。

 それでは、さっそくいつものおさらいコーナーといきましょう。はい拍手!拍手!

 ……ですよね……わたしもこんなおさらいしないで本編だけでよくない?という風に思ってた時期がありました。
 しかし、わたしはその時期を乗り越えたのでバンバンやります!
 では、気を取り直して……前回は、そう……えぇーと……
 自分のことなのであまり言いたくないですが……雛田さんとイチャイチャしかしてないですね……

 でも、大丈夫!今回からは、いよいよ本格的に彼の青春劇がはじまるはず。もしかしたら、エセ大魔王さんも出るかも……
 
 「それでは、彼の口封じ作戦リベンジをどうぞ!」
 


 4月10日午前7時半 私立穂の枝学園1年3組にはある目的を持って早くから登校している男子生徒の姿があった。

 ……いや、女子生徒の姿もあった。

「あのー、暁さん?変な行動をとる俺を入学式の夜に見なかった?」
「は、はい?」

 とまあ、今日は暁さんが登校してくれたので口封じできる!と思っていたのだが……さっきから暁さんと話が噛み合わない。
 

ーー4月10日午前7時きっかり。私立穂の枝学園1年2組!の教室には、女子生徒の姿があった。

 その生徒は、小動物系と言えばいいのだろうか。こちらが守ってあげないといけない 。いや、守りたい!と思うような小柄な体型と少し猫っ毛なのか所々ピンッと髪が跳ねている無防備さも兼ね備えていて、少し意地悪したくなるような……

 とまあ、先ほどから2組にいる女子に対して危ない感情を持ちかけていたのは、当然俺である。

 なぜ俺がそんな変態紛いのことを3組ならまだいいが……いや、よくないか、2組で行っているのかというと俺の待ち人である暁さんが2組にいるのだ。

『暁さん~!俺達の教室は3組だぜ、このうっかりさんめ!』

 みたいなことをしてもいいのだが、流石にあまり話したことのない女子にそういうことはしてはいけないと思える俺なのだった。
 まあ、雛田さんにならできるかも……じゃなくて、取り敢えず暁さんを3組につれていこう。

「あのー、暁さんここは2組で俺達のクラスは3組だよ」
「ん?そうだっけ?教えてくれてありがとう」

 あれ?もしかして暁さんかなりの天然キャラかしら?
 意外とスムーズに暁さんを3組に連れて来ることができた。
 さあ、後は口封じをすれば、雛田さんとの楽しい高校生活が待ってるぜ !

「どうしてあなたはここにいるの?」
「!?」

 暁さんがよくわからないことを聞いてきた。

「えっとー、俺も3組なんだけど……」
「そうなんだ、よろしくね」
「お、おう……よろしく」

 あれ?何でまた自己紹介してるの?アホの子なの?
 まあいいや……さっさと口封じだな

「あのー、暁さん?変な行動をとる俺を入学式の夜に見なかった?」
「は、はい?」

 まあ、質問も変だから仕方がないか……

「えーっと、俺が大魔王だー!みたいなことをたぶん暁さんの前でしたと思うんだけど……」
「そうなの?ちょっとまって……」

 暁さんは、そう言ってポケットから手帳を出して眺め始めた。

「わかった。大魔王ディザイアさんのこと?」
「それだあぁーー!」
「ひっ、」
「あっ!ごめん、急に大声だしちゃって」

 いかんいかん、紳士たる俺が、こんな小動物みたいな女子を、脅かしてしまった。

「それで大魔王のことを無かったことにしてほしいんだけど……もちろん、俺の出来る範囲でなんでもする!」
「えぇーと、もう、日記に書いたから無かったことには……」

 暁さんがまた少し変なことをいう。

「消したらいいんじゃないの?」
「だめ!これは、わたしの全てだから……」

 うーん……大事なものの割には、普通の日記帳に見えるし……そもそもエセ大魔王みたいなやつと会ったことを書いたりするか?
 いや、まてよ……

「なあ、暁さん大魔王とは、何処であったの?」
「えーっと、病院って書いてる」

 やっぱり!エセ大魔王は、あの日ちゃんとハゲジジイの病院に向かっていた。そこで出会ったということは、
 もしかして暁さんは……

「もしかして、暁さんも……二重人……」
「わたし、24時間しか記憶できないの……」

 あっ、何か俺が思ってたのと違う……
 あれ?暁さん今とんでもないこと言わなかった?


「24時間しか記憶できないってどういうこと?」
 




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

この離婚は契約違反です【一話完結】

鏑木 うりこ
恋愛
突然離婚を言い渡されたディーネは静かに消えるのでした。

〖完結〗旦那様が私を殺そうとしました。

藍川みいな
恋愛
私は今、この世でたった一人の愛する旦那様に殺されそうになっている。いや……もう私は殺されるだろう。 どうして、こんなことになってしまったんだろう……。 私はただ、旦那様を愛していただけなのに……。 そして私は旦那様の手で、首を絞められ意識を手放した…… はずだった。 目を覚ますと、何故か15歳の姿に戻っていた。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全11話で完結になります。

別に要りませんけど?

ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」 そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。 「……別に要りませんけど?」 ※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。 ※なろうでも掲載中

婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?

ねえ、テレジア。君も愛人を囲って構わない。

夏目
恋愛
愛している王子が愛人を連れてきた。私も愛人をつくっていいと言われた。私は、あなたが好きなのに。 (小説家になろう様にも投稿しています)

俺の可愛い幼馴染

SHIN
恋愛
俺に微笑みかける少女の後ろで、泣きそうな顔でこちらを見ているのは、可愛い可愛い幼馴染。 ある日二人だけの秘密の場所で彼女に告げられたのは……。 連載の気分転換に執筆しているので鈍いです。おおらかな気分で読んでくれると嬉しいです。 感想もご自由にどうぞ。 ただし、作者は木綿豆腐メンタルです。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

王様の恥かきっ娘

青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。 本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。 孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます 物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります これもショートショートで書く予定です。

処理中です...