生徒会庶務のお仕事!

五月七日 外

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生徒会の合宿

生徒会の合宿③

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 子供のころは早く大人になりたいなんて、よく言っていたものだ。理由は自分の好きなことが自由に出来るからとかだった気がする。子供というのは、現実が見えていないから大人になりたいなんて言うのだ。
 現実が嫌なほど見えてしまう今となっては、大人になんてなりたくない。むしろ、子供のころに戻りたい。理由は簡単だ。子供だったら自分の好きなことが自由に出来るからな。……あれ?人間っていつ自由なんだ?……

「人に自由なんてものはない。……ふっ、また真理の扉を開けてしまったか」
「ヒナ大丈夫?お菓子食べる?」

 隣に座っている和泉さんが心配して飴玉をくれた。けれど、俺がおかしなことを口にしてしまったのは仕方がない。

「久遠さん、あとどれくらいで着くんですか?」

 俺は後ろを振り返り、会長さんと村上さんとしりとりをしている久遠さんの方を見る。

「あと一時間くらいかな?」
「もしかして、バスの乗り換えとかしないですよね?」
「それは、大丈夫だよ。乗り物はこのバスが最後だから」

 流石の久遠さんも疲れているのだろう、顔は笑っているが少し疲労の影が見える。まあ、電車を二回も乗り換え、一時間に一本しか出ていないバスに会長さんのせいで乗り遅れ、ようやく来たバスに乗っているが、到着まであと一時間もあるのだ。これで疲れない方がおかしい。……つまりは、今もテンションマックスでしりとりをしている会長さんはおかしいということだ。

「予定通りだったら今ごろベッドの上で寝ていたはずなのに……」
「え?そんな予定あったっけ?」

 和泉さんは慌てて鞄から合宿のしおりを取り出す。

「いや、俺の予定だったらですよ。それに載ってる予定だったら、川遊びじゃないですか?」
「ほんとだ。川で遊ぶ時間あるかな……」
「自由時間にでも遊べばいいんじゃないですか?」
「それもそうだね」

 川遊びは和泉さんが言い出したことなので、とても楽しみにしているのだろう。もちろん俺も楽しみだ。川のほとりで静かに昼寝をするのが。

「早く安らぎを得たい」
「合宿前なのに、安らぎって……」

 和泉さんはそんなことを言っているが、久遠さんも後ろの方で「安らぎかぁ」なんて呟いている。

 俺たちはそれぞれ、安らぎと自由を求めバスに揺られるのであった。
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