生徒会庶務のお仕事!

五月七日 外

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生徒会庶務の夏祭り

生徒会庶務の夏祭り⑤

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 俺がパシりから戻ってくると、何故かともちゃんが手を繋いでくれるようになっていた。
 何をしたのかリンコ先輩に聞いても教えてくれないし二人して「ねえー」とか言ってる始末だ。……本当、俺がいない間に何があったの?……


「お兄ちゃん肩車してー」

 本当に何があったのだろうか、ともちゃんは焼き鳥を食べ終わるとそんなことを言ってきた。
 チラリとリンコ先輩の方を見るがたこ焼きをホフホフ言わして食べているだけで、何も教えてくれそうにない。

「もちろんいいぞー」
「ありがと!」

 俺がしゃがむとともちゃんは俺の肩に乗ってきた。俺が立ち上がるとともちゃんは「たかーい」と言って喜んでいる。
 ……これで、ともちゃんの家族が見付けてくれるといいんだが……
 

「あっ、おねえちゃんだ~!」

 しばらく歩いていると、俺の上でともちゃんが元気にそう言った。

「え?どこ!?」

 リンコ先輩と一緒に探してみるが人が多すぎてそれらしい人物は見当たらない。

「ともちゃん!急にいなくなるからびっくりしたよ……って、あ!すいません妹が迷惑をかけたようで」

 すると、人混みの中から由依と同い年位の女の子が慌てたように近づいてきた。

「まあ、少し疲れたぐらいだから気にしないでくれ」
「こらあーくん!そこは全然対したことないですよ!って言うところでしょ~」
「いやいや、嘘つくよりは正直に言った方がいいんじゃないですか?」
「え~!?もう、あーくんは変なところで正直だなぁ」 

 リンコ先輩は口を尖らせてそんなことを言ってくる。
 すると、俺たちのやりとりを見て目の前の女の子が小さく笑った。

「あっ、すいません。何だか二人を見てると羨ましく思っちゃって……」
「え?何が?」
「恥ずかしながら、私……友達とかいなくて、そんな風に話せるの羨ましいなぁって、あれ?初対面なのに私何を言ってるんだろ?」

 女の子は恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にしている。
 それにしても、こんないい人そうな子に友達がいないとは意外だ。俺みたいな奴にも友達……あっ、俺もいないわ。

「まあ、なに……俺も友達いないけど楽しくやってるよ」

 一応、ボッチの先輩として俺の現状を教えておいた。仕事が多かったり、休日に仕事を与えられるけど……楽しいはず。
 俺の前向きな姿勢に感銘を受けたのか、女の子は驚いたように口に手を当てている。

「えっ?友達じゃないって……じゃあ二人はどういった?」 
「先輩と後輩だな」

 俺がそう言うと、リンコ先輩が慌てたように間に入ってきた。

「え!?ちゃんと友達でしょ!てか幼馴染みじゃん!」
「そう言えばそうでした。俺たちは幼馴染みでしたね」
「もう、しっかり頼むよ~……あれ?そう言えば幼馴染みって友達?」

 なんだかリンコ先輩が勝手に迷宮入りしそうなことを考え出したので放っておこう。
 俺はともちゃんを肩車しっぱなしだったので、一旦しゃがんでともちゃんを卸してあげた。すると、ともちゃんは嬉しそうに女の子の方へと歩いていって、女の子にギューッと抱きついた。
 こういう場面を見ると兄弟は大切だなあと思う。……まあ、うちはそんなに兄弟仲よくないし、俺が妹に抱きつこうものなら殴られると思うけど……

「さて、あんまり話し込んでもだから俺たちはそろそろ行くよ。ともちゃんも今度は迷子にならないようにな」
「うん」

 ともちゃんはそう言って小さく手を振ってくれた。女の子もペコリと頭を下げてお礼を言っている。
 俺とリンコ先輩が軽く挨拶をすると、ともちゃんたちは歩き出した。
 もう、会うことも無いのだろうなぁと思うと、友達のいない先輩として女の子に一言だけ言いたくなってしまった。

「ちょっと待ってくれ」
「どうしました?」

 女の子はそう言って立ち止まる。

「えっと、君って中学生?」
「はい。中学三年生ですけど?」
「もしも、卒業できるまで友達出来くて……それでも友達が欲しいと思えるんだったら私立穂枝学園に来な。俺みたいな奴にも普通に接してくれる人間が四人はいるから、そんときはその人たちを紹介するよ」
「えへへ、友達が出来なかったら……そのときはよろしくお願いします」

 女の子はそう言ってペコリと頭を下げた。ともちゃんも隣でペコリと頭を下げている。
 そうして、今度こそ俺たちはともちゃんたちと別れた。





 
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