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生徒会庶務のお仕事!
生徒会庶務のお仕事!⑤
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ある日の放課後、生徒会室にて。
「あぁ~……」
椅子にもたれるように座ると、全身の疲れがどっと出てきた。ここ最近は、らしくないほど忙しく妹から「お兄ちゃんがサラリーマンのおじさんみたい……」と言われるほどである。サラリーマンと言えば全員社畜だから、つまり俺は社畜になったと言っても過言ではない。……いや、それはないか。……
「あはは……ヒナも随分お疲れだね」
俺が席に座って伸びをしていると、こちらも随分と疲れていそうな和泉さんが声をかけてきた。
和泉さんが疲れているのは、たぶん俺のせいなので一応心のなかで手を合わせておく。……ごめんなさいね。男子が苦手なのに署名集めとかさせちゃって……
「疲れたときは甘いものがいいんだよ~二人もココア飲む?」
すると、いつの間に生徒会室に入っていたのか久遠さんがそんなことを言ってきた。
久遠さんも心なしか疲れているように見える。
「もらっときます。……それにしても疲れましたね」
「そうだね。私も協力したとは言え、まさか本当に延期できるとはね~これもみんなが頑張ったおかげだよ」
「まあ、俺にはまだ大きな仕事が残ってるんですけどね」
「が、頑張ってねヒナ」
和泉さんは、俺のやらなくちゃいけない仕事の大変さを分かっているのだろう、顔を少し赤くしてそんなことをいってくれる。
実は久遠さんとの会議を終えたあと、古海先生から急に「おっ雛田!さっきの茶番はなかなか面白かったぞ~まさか、久遠があんなことするとは思わなかったしな。てなわけで、全校集会の演説頼んだぞ~」なんて言われたのだ。
まず一言、てなわけってどういう訳だよ!
先生、話が違いませんか!?生徒の多くが延期を望めば教師側もどうたらこうたらって話はどこ行ったんだよ!
それに、友達が一人しかいないような人間に全校生徒の前にたたせるなんて頭おかしいだろ!
……まあ、こんなことを先生に言ったのだが「私は久遠に頼まれただけだからな~文句なら久遠に言ってくれ~」なんてことを言って全く聞く耳を持たなかったし、当の久遠さんはと言うと……
「久遠さん……本当に演説しないとなんですか?別に反対している生徒もいないですし、要らないんじゃあ」
「だって、面白そうでしょ?」
これである。
この先輩はあまりにも上手くことが運びすぎて暇だと感じたらしく、悪魔的な思考回路をフル回転させ俺に全校集会で演説させるという恐ろしいことを考え付いたらしい。……まあ、一番怖いと思ったのは反対派の代表として会議に来る前古海先生に「実行委員長が体育祭にかける熱い思いを全生徒に言いたいらしいので、機会を作っておいて下さいね~」なんて言っていたのだ。……本当、あの会議はなんだったのか。
「まあ、いいですよ。文章は会長さんが書いてくれるらしいですし、体育祭の延期もほぼ決まってますしね」
あとは全校生徒の前で演説をするだけ。
それで、友人と一緒に体育祭に出ることができる。
そう思い、久遠さんからココアをもらったときだった。
それは突然訪れた。
ドガァッ!と何がどうなって発生したのか想像もしたくない音が扉の方から鳴り響く。きっともの凄い速さで扉を開けたのだろう。
こんなことできるゴリラ……もとい。こんなことできる人間なんて俺は二人しか知らない。一人は会長さんで、もう一人は……
「あーくん!これはどういうことなの!」
俺のことをあーくんと呼ぶ、たった一人の友達。
リンコ先輩は松葉杖姿で生徒会室に現れた。
「あぁ~……」
椅子にもたれるように座ると、全身の疲れがどっと出てきた。ここ最近は、らしくないほど忙しく妹から「お兄ちゃんがサラリーマンのおじさんみたい……」と言われるほどである。サラリーマンと言えば全員社畜だから、つまり俺は社畜になったと言っても過言ではない。……いや、それはないか。……
「あはは……ヒナも随分お疲れだね」
俺が席に座って伸びをしていると、こちらも随分と疲れていそうな和泉さんが声をかけてきた。
和泉さんが疲れているのは、たぶん俺のせいなので一応心のなかで手を合わせておく。……ごめんなさいね。男子が苦手なのに署名集めとかさせちゃって……
「疲れたときは甘いものがいいんだよ~二人もココア飲む?」
すると、いつの間に生徒会室に入っていたのか久遠さんがそんなことを言ってきた。
久遠さんも心なしか疲れているように見える。
「もらっときます。……それにしても疲れましたね」
「そうだね。私も協力したとは言え、まさか本当に延期できるとはね~これもみんなが頑張ったおかげだよ」
「まあ、俺にはまだ大きな仕事が残ってるんですけどね」
「が、頑張ってねヒナ」
和泉さんは、俺のやらなくちゃいけない仕事の大変さを分かっているのだろう、顔を少し赤くしてそんなことをいってくれる。
実は久遠さんとの会議を終えたあと、古海先生から急に「おっ雛田!さっきの茶番はなかなか面白かったぞ~まさか、久遠があんなことするとは思わなかったしな。てなわけで、全校集会の演説頼んだぞ~」なんて言われたのだ。
まず一言、てなわけってどういう訳だよ!
先生、話が違いませんか!?生徒の多くが延期を望めば教師側もどうたらこうたらって話はどこ行ったんだよ!
それに、友達が一人しかいないような人間に全校生徒の前にたたせるなんて頭おかしいだろ!
……まあ、こんなことを先生に言ったのだが「私は久遠に頼まれただけだからな~文句なら久遠に言ってくれ~」なんてことを言って全く聞く耳を持たなかったし、当の久遠さんはと言うと……
「久遠さん……本当に演説しないとなんですか?別に反対している生徒もいないですし、要らないんじゃあ」
「だって、面白そうでしょ?」
これである。
この先輩はあまりにも上手くことが運びすぎて暇だと感じたらしく、悪魔的な思考回路をフル回転させ俺に全校集会で演説させるという恐ろしいことを考え付いたらしい。……まあ、一番怖いと思ったのは反対派の代表として会議に来る前古海先生に「実行委員長が体育祭にかける熱い思いを全生徒に言いたいらしいので、機会を作っておいて下さいね~」なんて言っていたのだ。……本当、あの会議はなんだったのか。
「まあ、いいですよ。文章は会長さんが書いてくれるらしいですし、体育祭の延期もほぼ決まってますしね」
あとは全校生徒の前で演説をするだけ。
それで、友人と一緒に体育祭に出ることができる。
そう思い、久遠さんからココアをもらったときだった。
それは突然訪れた。
ドガァッ!と何がどうなって発生したのか想像もしたくない音が扉の方から鳴り響く。きっともの凄い速さで扉を開けたのだろう。
こんなことできるゴリラ……もとい。こんなことできる人間なんて俺は二人しか知らない。一人は会長さんで、もう一人は……
「あーくん!これはどういうことなの!」
俺のことをあーくんと呼ぶ、たった一人の友達。
リンコ先輩は松葉杖姿で生徒会室に現れた。
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