生徒会庶務のお仕事!

五月七日 外

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生徒会庶務のお仕事!

(番外編)二人の策略?

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 気まずい……
 こんなに気まずいと感じたのは、生まれてこのかた初めてかもしれない。
 優木先輩が出ていったあと、しばらくするとヒナも出ていってしまい現在生徒会室には私と未来ちゃんの二人だけしかいない。
 それにしても、気まずい。
 この気まずい空気を作り出した原因はもう帰ってしまい、未来ちゃんはなんとか出来ないかと考え込んでいるようで、ココアを飲みながらブツブツ小さくなにやら呟いている。
 
「ねえ、有栖ちゃんはどうしたらいいと思う?」

 すると、未来ちゃん一人では思い付かなかったのだろう。私に話をふってきた。
 どうしたらいいとは、もちろんヒナと優木先輩のことだろう。
 未来ちゃんも、ヒナがどんな思いで体育祭を延期しようとしたのか。本当の理由を聞いているのかもしれない。……なんか、未来ちゃんはヒナとのデート以来仲良しになってるみたいだし……って、今はそれは置いといて。
 私もヒナと優木先輩がこのままはよくないと思う。
 
「そうだね……ちょっとお節介してあげるかな?」
「な、なにする気なの?有栖ちゃん顔が怖いよ……」
「ちょっとね。未来ちゃんにはヒナのこと任せていい?」
「え?私が!?」
「うん。だって未来ちゃんも優木先輩の顔見たでしょ?」
「それは……見たけど……」

 優木先輩は、部屋に来たとき確かに怒っていた。それはヒナが言ったとおり、自分が体育祭を出るためにズルをしているんじゃないかと感じたからだろう。
ヒナに甘えているんじゃないか。
みんなに迷惑をかけてしまっているのではないか。
他にも色々と思うことがあったのだろう。
だけど……だけど、心の底では喜んでいた。
ヒナは扉に背を向けていたから気がつかなかったかもしれないけど、私と未来ちゃんはしっかりと見たのだ。
 生徒会室に入ってきた優木先輩が、ヒナの姿を確認すると一瞬だけ嬉しそうに笑ったのを。
 あんな表情かおを見てしまったら、優木先輩が本当はヒナになんと言ってほしかったのかなんて猿でも分かる。

 本当は敵に塩を送るみたいで嫌だけど、このまま放っておくことも出来ない。それに、ヒナがこれを機に変わってしまいそうな気がしてならない。そんなの私がす……じゃなくて、とにかく放っておけない。

 さて、私の勘が正しければ未来ちゃんもヒナに対して私と同じかそれ以上の気持ちを持っているはずだ。……私、知ってるんですよ。未来ちゃんの男性恐怖症ヒナにだけは出ていないって。やっぱり、ふざけてヒナとデートなんてさせない方がよかったかなぁ。
 ……と、それはおいといて。
 とにかく、あの二人を仲直りさせないと。

「未来ちゃんだって、あの二人があのままなのは嫌でしょ?」
「そ、そうなんだけど……」

 もしかして未来ちゃんも敵に塩を送るのを渋っているのかしら。
 だとしたら、未来ちゃんは確実に……あれ、でもヒナ曰く未来ちゃんはリンコ先輩のことも……もしかして、未来ちゃんて本当にそっち系だったの?……って、違う違う。

「ふう、分かった。未来ちゃんに魔法の言葉を教えてあげる」
「魔法の言葉?」

 私はそっと未来ちゃんの耳元に口を近づけ、ゆっくりと魔法の言葉を囁いた。

「にゃ!ふぇっ~!?にゃ、なわ、なんで有栖ちゃんがそれを~!?」

 未来ちゃんはあっという間に耳まで真っ赤にして、手をバタバタと振っている。……動揺しすぎだよ、未来ちゃん……

「やっぱりね。だとしたら、ここは同じ意思を持つもの同士で協力しましょ?」
「……うん、そうだよね。やっぱり、よくないよね。……って、え?今有栖ちゃんなんて言ったの!?」
「何も言ってないよ~それじゃあ、今回は敵に塩を送りますか~」
「えぇ~!有栖ちゃんもだったの!?」

 未来ちゃんは小さくなにやら呟いているけど、これは放っておいてもいいかな。ある意味ライバルだし。

 そして、私と未来ちゃんはそれぞれ大きな決意のもと生徒会室を出た。
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