あめちゃん系勇者

霰月

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メロン味****

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俺たちの間には沈黙が落ちる。


まさか椋雅りょうがに姉がおったなんて。それにあんなに姉妹の中悪いとかなんて言うたったらええか俺にはわからん。
椋雅りょうがは今何を思っているのだろう。

香弥きょうや、進まないと。
俺たちにできるのは今それだけだと思う。」

「フォルテ…。」

フォルテの意見に納得した一同は歩みを進めた。
先程までは明るく冗談を言っていたのに、今はなにもしゃべらずにひたすら進むだけ。

「あぁぁぁぁああっ、もう!

辛気臭いねん!俺、こうゆうのん、苦手やから!
俺らはなんも気にしてない!

責任感じるんやったら変顔でもしろ!椋雅りょうが!」

「なっ、無茶振りにも程があるぞ!!」

と、言いつつも椋雅りょうがは綺麗な顔を変形させ、なんとも言われへん変な顔になってる。

「やばい、傑作や。おもろ。」

木々の間に俺たちの笑い声がこだまする。

よかった。またいつも通り。


「ねぇ、次はフォルテが変顔してよ!」

「え、無理だよ。
椋雅りょうがさんのクオリティにはかなわない。」

モナのフリにフォルテは嫌がった。

「んな、俺がしたろか?」

「いや、あんたのは見飽きてるからいらない。」

「なんやねんそれ!」

どうやらおいしいところは貰えないらしい。

…最近この世界に慣れたせいか敵の気配は察せる様になったらしい。
だが、変なのは俺以外気付いていない様子やということ。

俺の思い違いか…?


ビュッ

何か迫ってくる音がした。
その方向を見ると椋雅りょうがに向かっている。

俺は咄嗟に椋雅りょうがを押して庇った。

香弥きょうや!?」

「くっ…!」

その代償は俺の深手となってしまう。
だが、戦わない訳にはいかない。

「モナ!剣!」

モナから剣を受け取りあめを舐める。
メロン味が口に広がる。

朦朧とした意識の中、敵を切り裂いた。
なにをしてどうやって倒したかはほとんど覚えてない。
なんか草みたいなんが飛び出て敵を絞め殺した…様な…。
そんな気がする。

俺の意識はそこで途切れた。


香弥きょうや!」

誰かの叫び声が聞こえる…。



ーーーーーーー備考ーーーーーーー

【メロン味】

地上の植物が手助けしてくれます。
敵を絞め殺したのち、とどめで一発叩き斬りましょう。
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