星の船・愛の船

もらわれっこ

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星の船・愛の船5

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    ……ゆらゆら水の中を漂う感じ、遠くで話し声が聞こえる…でも、遠すぎて解らない。
    ……ゆらゆら……

    僕が目を開けると、自室のベッドだった。あれ?何でだろう?確か……

    「目が覚めましたか?」

    ああ、カルシュの近くで……?あれ?さっきはゆらゆら水の中に?あれ?考えが纏まんない?ボーとしてたら心配したのかな?

    「どのくらい眠っていたの?」

    「1時間位です。」

    ………嘘つき………多分もっとだ………

    「カルシュがここまで運んでくれたの?」

    「………はい………」

    嘘が下手だね………そっか………もうちょっとだけ………騙されていよう。さっきと服が違うのに気がついてるよ、僕は……

    「………今日はありがとうございます。また明日から通常業務に戻ります。何か気が付いたことが在ったら言って下さい。」

    「答えは、出ましたか?」

    「………幾ら、作られた子供でも、人の子………心は育つようです。『彼等』に報告しても構いません。あと『彼女』は、もう少し対処方法を学ばせた方がいいでしょう。」

    カルシュに近づきながら、報告を事務的に言ってゆく。
……このまま帰ってほしくない……でもどうすればいいのか解らない。なら、心を閉じればいい。努めて普段道理にすればいい。

    「月に1度、貴方とこのような休みか欲しいということを、お願いしたい。」

    「善処します。」

    次は『僕』では無くなるだろう。なら、少しだけ我が儘を……

    「カルシュ」

    「はい。」

    「 ありがとう…」

    「?はい。」

    目の前に居る僕の不可思議な言葉に、少し不思議そうな顔をして見つめる。
    僕の好きな顔………『彼等』は、僕に『心』を求めない。明日にも僕の記憶は操作される。カルシュも、眠らされる。なら、最後に『アーディ』としての思い出に……

    ーーチュッーー

    羽のように軽いキス………
あ………顔が赤くなった。

    「な!」

    カルシュが後ろに下がったとき、丁度ドアの前だったから、ドアが空き外にでた。
バイバイと手を振りドアが閉まった、とたん僕はしゃがみこみ『さようなら』と心で呟いた。

    「良かったのですか?」

    「『彼等』は人らしい心を僕に認めません。人の心が邪魔らしい。」

    僕は『システム』の、補佐をする『物』、『人』ではない。星に着くまで安全に確実にしなければならない。スペアも居る。

    「………カルシュともっと居たかったな。」

    本当に普通の人として居たかったな。



    ーーここまで人の心を持つとは、予想外でしたね。………なら、私からのささやかなプレゼントをしましょう。アーディとカルシュを2人でコールドスリープさせましょう。星に着いたら驚くでしょうね。
これで、アーディとカルシュのお話は、おしまい、次の子供達ははどんなお話をしてくれるかしら。



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