一方的な婚約破棄物語

ゆゆよ

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婚約破棄

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スイート王国建国記念日パーティー


きらびやかに着飾る紳士淑女が、国王夫妻の登場を今か今かと心待ちにしていた


しかし国王夫妻の壇上へ、第2王子である、プリン・スイート王子がオレジ・ピール伯爵令嬢の腰に手を回しながら現れ、大きな声で宣言し始めた



「ショコラ・ケール公爵令嬢!!本日をもって、婚約を破棄する!!
さらに、ここにいるオレジ・ピール伯爵令嬢を悪女と貶めたことに対して、国外追放の処分を下す!!そして、貶められたにも関わらず、優しい心で許すピール伯爵令嬢を新たに我が婚約者とする!」


周りにいる貴族達は、驚きに固まる者、この後の展開に恐怖する者、興味津々な者、、様々


中でも、ケール公爵家の当主、夫人、長男は3人揃って怒りに震えている


その冷たい空気に周囲の貴族たちが数歩後ずさった



当事者であるケール公爵令嬢はというと、、、、


(あ、あぁ~なんて素敵なの!!

ふわふわした見た目なのに、力強い弾力性も兼ね備えているわ!!)



「はぁ~ 
(なんて素晴らしいスイーツたちっ!)」



視線はスイーツコーナーにくぎ付けだった




「き、貴様!この私にため息とは不敬だぞ!」


自分にされたと思って怒鳴る王子へ、五月蝿いとばかりに、冷たい視線を向けるケール公爵令嬢



「、、失礼致しますプリン王子。
本日の祝典をなんと心得ますの?毎度毎度、わたくしが後処理をして参りましたが、此度の行いはけして許されるものではございませんことよ?その場所は国王陛下と王妃殿下がいらっしゃる壇上。それにもかかわらず、伯爵令嬢と共に足を踏み入れるとは、、、恥を知りなさいませ。また、伯爵令嬢を悪女と貶めたとおっしゃいますが、悪女を悪女と申し上げて何がいけませんこと?婚約者がおります高位男性ばかりに取り入り、貢がせ堕落させる悪女に他の言い回しがございまして?わたくしの口からは申し上げにくいことまでしていらっしゃった様でございますから、早速、プリン王子の跡継ぎが出来てようございます。我が子と信じ、妻へと迎えられるとは大変お心が広うございますこと。わたくしは感激しております。心からの祝福を込めて、婚約破棄を承知いたしますわ。(早く、ケーキを食べたいわ!!婚約が無くなるのだから、制限は解除よね?全制覇してみせるわー!!)」




「は、、?あ悪女は、、?、、こ、子供?」


流れるようにすらすら述べられた内容が理解出来ていないプリン王子


その横では真っ赤になったり、青ざめたりしているピール伯爵令嬢



「喜んで承知いたしますわ。ですから、そこから降りて国王陛下と王妃殿下に謝罪なさいませ。

わたくしは、婚約破棄となりましたゆえ、この祝典を邪魔せぬように致しますので」



「なっっさっきから何を言って「こ、国王陛下並びに王妃殿下、第1王子のおな~り~」っっ!?」


空気が一瞬にして張り詰め、貴族は揃って頭を垂れる

「よい。皆顔をあげよ。

して、プリンよそなたはそこで何をしていた?」


重々しい声にプリン王子は縮こまる


「は、はい父上「?」こ、、国王陛下、実はケール公爵令嬢が学園で権力を笠に、ここにいるピール伯爵令嬢を悪女と貶めまして、、、そのような者は次期王妃にふさわしくないと「貴様は何を申しておる?全て意味が分からぬが、今と言ったか?お前は次男だそ?王になどなれるわけなかろう?」っえっっ」



~、ケール公爵令嬢、この馬鹿が迷惑をかけた。何か、願いはあるか?」



「とんでもございません国王陛下。わたくしも力不足ゆえにプリン王子を諌めることが出来ず、申し訳ございません。わたくしでは役不足でございますので、婚約は無かったことにして頂きたく存じます」


会話に口を挟もうとしているプリン王子に睨みを聞かせ黙らせている国王

国王としては、この馬鹿の手綱を預けられるのはケール公爵令嬢しか居ないと考え、早くに2人を婚約させた


「、、、わかった。婚約は無かったことにいたそう」

苦労が水の泡となり、ため息が出そうだった



「感謝いた「誠ですか?父上!!」、、、国王陛下感謝致します(ケーキ!ケーキ!)」


ケール公爵令嬢は、プリン王子か遮ったの事を無かったことにして、感謝を述べる
既に頭はデザートでいっぱいだ




「うむ。では、早速「「「?」」」、、、ケール公爵、、ふ、夫人、ナッツだったか、、は、話し合いは後ででもよいか?」


国王はあえて気づかない振りをして、パーティーを始めようとしていたが、公爵家一家から声をかけられ、若干の怯えを交えつつ伝える


「「「かしこまりました」」」

綺麗に一礼するケール公爵一家は目が笑っていないことに、国王はこれから待ち受ける苦難に胃の痛みが増す


「そこの2人を連れて行け!大事な祝典を汚した!追って沙汰を降す!」

疲労を隠せないまま、騎士へ命令した


「「えっ、、なぜっっ」」


プリン王子とピール伯爵令嬢は問答無用で連れていかれたが、理解できない様子の2人を見て、また、ため息を着くのだった




・・・・・・・・・・・・・・


そうして、無事?式典が始まり、ケール公爵令嬢は家族の盾を利用して心ゆくまで、スイーツを堪能したのでした。

(はぁ~、、しあわせぇ~!!)










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