学校に行きたい

トマボー

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学校にて

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6月22日
決意を固めるのに6日もかかってしまったけどようやく学校に行くことが出来た。
自分が教室に入った時は、彼女はまだ来ていなくてクラスの奴らはひそひそと話をしているのが聞こえた。そんなことはどうでもよく彼女が来てどんな表情をするのかが楽しみで仕方がなかった。
朝の出席を確認する10分前になり彼女がようやく教室に入って来た。少し汗をかいているみたいで朝練に行っていたんだと分かった。どんな部活に入っているのかまだ聞いていなかったので気になったが急に話かけても怖いだけだと思い気持ちをぐっと堪えた。
出席確認の時間になり昔ながらの呼名での出席確認が始まった。普段居ない自分に驚いていた担任だったがごく普通に名前が呼ばれ、彼女の方を見ると何故か少し笑っているのが分かった。
それから何も話などはなく家に帰って来た。
6月23日
最悪が最高に変わるってあるんだなって思った。
今日も学校に行ったが不登校のせいで補習を受けなくてはならなくなってしまった。テストだけは点数が取れるのに「面倒だなー」って思いながら補習が終わって帰ろうとする時に彼女に出会った。
なんて呼ぶのが正解なのか分からなくて「えっと雨さん?」って言った気がする。彼女は「海里でいいよ」笑いながらそう言ってくれ、続けて
「同じクラスならもっとはやくに言って欲しかったよ」「転校って心配なことが多いんだからね」って少し悲しそうな顔で言われた。「ごめん」って言いながら何部に入っているのかとかまだ知らなかったことを聞きながらいつものコンビニにで解散した。帰ろうとした時、後ろから「明日も学校に来てね」と笑顔で言われてしまった。
彼女に言われたら行くしかないし、そんな顔で言われたら男なら誰でも好きになるだろって自分の気持ちに正直になれた。
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