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春到来
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高校に入学して二週間、クラスの人とも打ち解け始めるこの時期。
その日の放課後、僕は学校に忘れものがある事に気づき帰宅途中だった道をチャリで戻った。
教室には誰もいないと思っていた。ほとんどの人が先輩たちの指導をうけて部活動に励んでいるから。
そう思って教室の扉を開けると、いた。窓を開け外の景色を見ている人が。
長い髪をたなびかせながら、時折髪を耳にかける仕草が美しかった。
彼女は常に読書をし、クラスの人とあまり関わらない人だった。
僕はそんな彼女のことを見て大人っぽいとかそういう印象を受けた。
彼女の名前は…
何を見ているのか気になり窓に近寄り外を見ると、桜の世界«ピンクイロノセカイ»が広がっていた。
「きれい…」
僕は思わず言葉を漏らしていた。
僕が言葉を発したことにより、存在に気づいたのか彼女がこちらに振り向いた。
その動作でさえも大人っぽい、美しいと僕は思った。
「あ、あの、私、顔に何かついてますか?」
しまった…。あまりにも彼女を見つめすぎてしまったようだ。なんと言いかえそうか。う、あたって砕けろ、僕!
「咲来…さんだよね」
「はい、そうですけど…」
彼女は自分が求めた質問に対する答えと違うものが返ってきて困っているようだ。どうする…。
「桜、綺麗だね…」
「そうだね、…」
決めた。このまま話をそらすことに。
「咲来さん、の名前の由来とかって桜、関係します?」
「桜の蕾が咲き始めたころに生まれたので"さくら"とつけて後から漢字をはめたそうです」
「そうなんだ、いい名前だね」
「ありがとうございます。私の話はしたことですし、榛くんの名前の由来、聞いてもいいですか?」
「うん、僕も咲来さんと似た感じですよ、春に生まれたから"はる"で後から漢字をって」
「一緒ですね」
そう言って笑う彼女は綺麗だった。
僕はこの日恋に落ちた。僕に春到来!
その日の放課後、僕は学校に忘れものがある事に気づき帰宅途中だった道をチャリで戻った。
教室には誰もいないと思っていた。ほとんどの人が先輩たちの指導をうけて部活動に励んでいるから。
そう思って教室の扉を開けると、いた。窓を開け外の景色を見ている人が。
長い髪をたなびかせながら、時折髪を耳にかける仕草が美しかった。
彼女は常に読書をし、クラスの人とあまり関わらない人だった。
僕はそんな彼女のことを見て大人っぽいとかそういう印象を受けた。
彼女の名前は…
何を見ているのか気になり窓に近寄り外を見ると、桜の世界«ピンクイロノセカイ»が広がっていた。
「きれい…」
僕は思わず言葉を漏らしていた。
僕が言葉を発したことにより、存在に気づいたのか彼女がこちらに振り向いた。
その動作でさえも大人っぽい、美しいと僕は思った。
「あ、あの、私、顔に何かついてますか?」
しまった…。あまりにも彼女を見つめすぎてしまったようだ。なんと言いかえそうか。う、あたって砕けろ、僕!
「咲来…さんだよね」
「はい、そうですけど…」
彼女は自分が求めた質問に対する答えと違うものが返ってきて困っているようだ。どうする…。
「桜、綺麗だね…」
「そうだね、…」
決めた。このまま話をそらすことに。
「咲来さん、の名前の由来とかって桜、関係します?」
「桜の蕾が咲き始めたころに生まれたので"さくら"とつけて後から漢字をはめたそうです」
「そうなんだ、いい名前だね」
「ありがとうございます。私の話はしたことですし、榛くんの名前の由来、聞いてもいいですか?」
「うん、僕も咲来さんと似た感じですよ、春に生まれたから"はる"で後から漢字をって」
「一緒ですね」
そう言って笑う彼女は綺麗だった。
僕はこの日恋に落ちた。僕に春到来!
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