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一章
変な人
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ミラ王子は飄々としていて自由奔放だが、リーダーシップ性に長けており騎士たちからの信頼が厚いお方だった。ミラ王子で匂いがわからなかったのに果たしてカイル王子にだけわかるなんてこと有り得るのだろうか?
そして、パーティーの主催者がローラ嬢なのだろう。俺がスイーツに手をつけようとするとテーブルごと撤去されてしまった。美味しそうなものばかりだったので、今後の参考にしようと思っていたのに。・・・・いつ終わるかわからない今後のために
パーティーの最中、何もすることがなくなってしまった。かといって誰かから話しかけてくれるなんてこともなかった。すなわち、俺だけあからさまに浮いていた。偶に「あれがカイル王子の・・・」という声は聞こえてきたが俺自ら話しかけるのもおかしな気がして、会場の隅でぽやっと天井を眺めていた。
カイル王子は見るからに年上の人と話しており、忙しそうだった。天井には天使と悪魔に人間が踏まれている絵が描かれていた。
金持ちの趣味ってよく分からないなぁ。カイル王子も俺なんかの何処がいいんだろ・・・・
「なぁ?お前、本当にオメガか?」
背後からカラーをぐいっと引っ張られる。俺の顔を覗いたのはミラ王子だった。
「くっ、苦しいです」
「おっわりぃわりぃ」
パッと手を離されてようやく息を吸える。絶対わざとだったな・・・
「オメガのリストさ、俺の権力で貰ってきたんだけどジョンなんて名前見つからねぇぞ?」
それもそうだ、俺はジョンではないしベータで登録しているのだから。
「なぁ、王族に嘘つくなんていい根性してるよな」
「う、嘘なんかついてません」
「お前ホントはオメガじゃないんじゃねぇの?兄貴に取り入たいからって、嘘ついてねぇ?嘘だったら許さねえぞ」
『絶体絶命』そんな言葉がピッタリだった。もしかして、ミラ王子はブラコンなのか?だから、急にカイル王子の横にでてきた俺に突っかかってくるなら納得がいく。
「ジョン!」
カイル王子が人混みを縫うようにこちらに走ってきた。
「ミラも居たのか。何話してたんだ?」
「・・・なんでもない。俺もう行くわ」
ミラ王子は鋭い眼光で睨んだあとどこかに消えていった。やっぱり疑われてるよなぁ・・・・
「カイル王子、どうしたんですか?」
「気がついたらジョンがいなくなっていたから探していたんです」
「そんなこと言って他の方の相手をするのが疲れたので逃げてきただけじゃないんですか?」
「あ、バレましたか?」
てへっ、と舌を出した。可愛くはないぞ
「ローラ嬢」と言いかけて不敬に当たったら困ると慌てて言い直す。
「ローラ様との婚約断ってよかったんですか?」
「ええ、もちろん」
王子は肩の荷が降りたかのように言った。やっぱり親に決められたものだったのだろう。早く結婚しろとプレッシャーをかけられていたとみた
「ローラ様はアルファですよね?王族のかたは名家のアルファの方と結婚するものという印象が強いのですが」
「そうですね。父もそうですし、弟のミラにも婚約者がいますよ」
「カイル王子はアルファの方と結婚しなくてよろしいのですか?」
「僕はアルファとか、オメガとかよりも好きな人と結婚したいので」
カイル王子はまっすぐにそう言った。なんの曇りもなくそれが叶うと信じきっているかのように。そんな簡単に行くように出来ていないことを知っていても尚、「あぁ、こんな人がいるんだ」と思ってしまった。
「カイル王子って変わってますよね」
「そうですかね?よく言われます」
王子は口に手を当てて笑っていた。こんな王族は他にいないんじゃないかと思う。それは、変わっていると言われるのも納得がいく。ましてや、自分が変わっていると思っていないのだから驚きだ。俺が王子につられて笑うと王子は嬉しそうにしていたので、本当に変な人だなと思った。
そして、パーティーの主催者がローラ嬢なのだろう。俺がスイーツに手をつけようとするとテーブルごと撤去されてしまった。美味しそうなものばかりだったので、今後の参考にしようと思っていたのに。・・・・いつ終わるかわからない今後のために
パーティーの最中、何もすることがなくなってしまった。かといって誰かから話しかけてくれるなんてこともなかった。すなわち、俺だけあからさまに浮いていた。偶に「あれがカイル王子の・・・」という声は聞こえてきたが俺自ら話しかけるのもおかしな気がして、会場の隅でぽやっと天井を眺めていた。
カイル王子は見るからに年上の人と話しており、忙しそうだった。天井には天使と悪魔に人間が踏まれている絵が描かれていた。
金持ちの趣味ってよく分からないなぁ。カイル王子も俺なんかの何処がいいんだろ・・・・
「なぁ?お前、本当にオメガか?」
背後からカラーをぐいっと引っ張られる。俺の顔を覗いたのはミラ王子だった。
「くっ、苦しいです」
「おっわりぃわりぃ」
パッと手を離されてようやく息を吸える。絶対わざとだったな・・・
「オメガのリストさ、俺の権力で貰ってきたんだけどジョンなんて名前見つからねぇぞ?」
それもそうだ、俺はジョンではないしベータで登録しているのだから。
「なぁ、王族に嘘つくなんていい根性してるよな」
「う、嘘なんかついてません」
「お前ホントはオメガじゃないんじゃねぇの?兄貴に取り入たいからって、嘘ついてねぇ?嘘だったら許さねえぞ」
『絶体絶命』そんな言葉がピッタリだった。もしかして、ミラ王子はブラコンなのか?だから、急にカイル王子の横にでてきた俺に突っかかってくるなら納得がいく。
「ジョン!」
カイル王子が人混みを縫うようにこちらに走ってきた。
「ミラも居たのか。何話してたんだ?」
「・・・なんでもない。俺もう行くわ」
ミラ王子は鋭い眼光で睨んだあとどこかに消えていった。やっぱり疑われてるよなぁ・・・・
「カイル王子、どうしたんですか?」
「気がついたらジョンがいなくなっていたから探していたんです」
「そんなこと言って他の方の相手をするのが疲れたので逃げてきただけじゃないんですか?」
「あ、バレましたか?」
てへっ、と舌を出した。可愛くはないぞ
「ローラ嬢」と言いかけて不敬に当たったら困ると慌てて言い直す。
「ローラ様との婚約断ってよかったんですか?」
「ええ、もちろん」
王子は肩の荷が降りたかのように言った。やっぱり親に決められたものだったのだろう。早く結婚しろとプレッシャーをかけられていたとみた
「ローラ様はアルファですよね?王族のかたは名家のアルファの方と結婚するものという印象が強いのですが」
「そうですね。父もそうですし、弟のミラにも婚約者がいますよ」
「カイル王子はアルファの方と結婚しなくてよろしいのですか?」
「僕はアルファとか、オメガとかよりも好きな人と結婚したいので」
カイル王子はまっすぐにそう言った。なんの曇りもなくそれが叶うと信じきっているかのように。そんな簡単に行くように出来ていないことを知っていても尚、「あぁ、こんな人がいるんだ」と思ってしまった。
「カイル王子って変わってますよね」
「そうですかね?よく言われます」
王子は口に手を当てて笑っていた。こんな王族は他にいないんじゃないかと思う。それは、変わっていると言われるのも納得がいく。ましてや、自分が変わっていると思っていないのだから驚きだ。俺が王子につられて笑うと王子は嬉しそうにしていたので、本当に変な人だなと思った。
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