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目覚めない少女たち
ああ見えてちゃんとしてる
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伊藤さんはニコリと笑って私に言う。
「九条さんはああ見えて肝心なところはちゃんと常識あるから」
「はは、ああ見えて、ね……」
「だから、安心してね?」
どこか含みのあるその言い方にはっと顔をあげる。伊藤さんの優しい笑顔は、いつにも増して柔らかく、それでいてどこか意地悪に見えた。
ぼっと、顔が熱くなる。
……あれ、もしかして、私、バレてる??
「え、と! あの、わ、私」
「いいなあ九条さんはモテてー」
「あの! なん、のお話を」
「ほらほら、食べ物も食べておきなー。夜は長いって言ってたでしょ?」
ニコニコしてそう言う伊藤さんの顔は完全に勘づいていますっていう顔だ。嘘、私そんなにわかりやすい?
しおしおとしぼんでしまいそうになった。まさか、伊藤さんに気づかれているなんて思ってなかったのに。いやでも、伊藤さんってなんでもお見通し感あるし必然だったのかなあ。でもやっぱり、恥ずかしい。
私が顔を真っ赤にさせているのを、彼はただ優しく笑って見ていた。なんとなく気まずくて、目の前のポッキーを三本一気に取って食べてやった。九条さんにはなんの罪もないのに、完全なる八つ当たりだ。
ぼりぼりとかじっているところへ、教室の扉が開かれる。新しい服に着替えた九条さんだった。私は顔を隠すようにして俯く。
「おかえりなさーい! さあて二人とも休息タイムですね、僕はここで調べ物してます、カメラの設置の時刻になったら起こすから寝ててくださいね!」
何事もなかったように伊藤さんはテキパキと言い、パソコンに目を落とす。九条さんは無言で私たちの近くに寄り、飲みかけの水を手に取ると、視界に入った私に声をかけた。
「光さん、顔赤いですがどうしました」
「へ!?」
「あー光ちゃん疲れてるんじゃないんですか? 寝れば直りますよ! はいおやすみなさい~」
伊藤さんがサラリと言いのけたのを素直に信じた九条さんは、一つだけ頷くと近くに並べてあった椅子に移動してゴロリと横になった。その拍子で椅子がガタリとずれる。
臥床した途端すぐに寝息を立てる彼を見て、何度も心で思った疑問が浮き上がる。
なんでこんな変わった人好きになっちゃったんだろう。実る気配なんてまるでない無謀な相手なのに。
辺りは暗くなり人気がなくなった頃、私たち三人は再び校内の撮影のために機材を運んだ。今日は伊藤さんの手伝いもあったため、昨日より比較的早くセットが完了した。
本日はあえて、昨日と全く同じ場所にセットをした。霊からのアピールがあるのならば、どこを撮影しようと映り込んでくるはずだからだ。そしてなるべくその部屋たちを夜通し見て周り、霊の姿を拝んでやろう、という魂胆だ。
霊を引き寄せやすい伊藤さんはそこで帰宅した。夜になれば変なものも多く現れるので、彼に被害が及ばないとも限らないからだ。
ニコニコしながら私たちに手を振って帰宅していくその姿を眺めながら、ああ長い夜が始まる、と一人自分を戒めた。
時刻は午後十時過ぎ。今日は昨日の反省も兼ねて、歯磨きも洗顔も終わらせていた。伊藤さんが持ってきてくれた夕飯を食べたのち、九条さんと並んでただひたすら校内の教室を見て回るという地道なことをしていた。
二度目の夜はやや慣れた。それに、すでに疲労感がすごくて恐怖心すら薄れてしまうくらいなのだ。
寝たのも固い椅子の上でだし、昨晩も遅くまで起きて朝は早かったし、動き回って体も疲れているし。これは一刻も早く解決を願いたい。
しかし九条さんと歩けども歩けども、意外と首吊りの霊とはご対面できなかった。
「カメラ全てに映るくらい目立ちたがりやなのに、意外と会えませんね……」
私は眠い目をこすりながら言った。まだ夜は始まったばかりだと言うのに、もう眠いだなんて、先が思いやられる。
隣の九条さんはまるで眠くなさそうに歩いている。普段はいつでも眠そうなくせに、変な人だ。
「警戒してるんですかね。こちらとしてはいつでも準備はいいのですが」
「まあ、早く会わなきゃ調査終わらないので会いたいけど首吊りなんて見たくないという複雑な思いを抱いています」
もし首吊り霊と会えたなら、九条さんは会話をする係、私は顔を見る係だ。いやな役割だなと思う。
はあとため息をつきながら、すでに重くなってきた両足を前進させる。久々にこんなに歩いたかもしれない。調査の後っていつも少し痩せてるんだけど、今回は特に体重減ってそう。
長い廊下は私と九条さんの声しか響いていない。廊下に多く設置された窓の外はすでに真っ暗だ。そこに九条さんの横顔が反射して映る。
「九条さんはこの仕事逃げ出したくなったことはないんですか?」
「私ですか」
「ずっと一人でやってきて、嫌な結末だったり、怖い思いだったりしてきたわけじゃないですか。辞めちゃいたいとか思わないんですか?」
私が尋ねると、彼はわずかに首を傾げた。
「思ったことはないです」
「鋼の精神」
「なぜなら私はこの仕事以外にできる事がないだろうと思うからです。普通の職業の方が恐らく続かない。伊藤さんや光さんは他にも生きる道がたくさんありそうですけどね」
意外と繊細な答えに、つい隣を見上げた。そんなこと、と否定しようとしてその言葉が思いつかない。確かに、朝も起きれず伊藤さんにモーニングコールしてもらうような人だもんなあ……。
顔はいいけどモデルとしてポーズとってる姿なんて想像つかないし。そう思えば、特技を活かして好きなようにできてるこれは天職なのかもしれない。
「九条さんには確かに合ってると思いますけど……」
話しながらそばにあった教室の扉をそっと開く。真っ暗な部屋だ、特に何かがぶら下がっている様子はない。私は無言で閉じる。
「私がかろうじて興味があるのはこれだけなんです。あとは生きる上でもひどく心惹かれるものがない。だからこの仕事しかできないと思っています」
「これだけって、あとポッキーもでしょう?」
「ポッキーは興味というより人生の一部です」
「恋人ですか」
呆れながらまた歩き出す。二人の足音が響き出す。
「でも確かに九条さん、凄いですよねえ」
「何がですか」
「女子高校生にちやほやされても、全然靡いてないし、興味ないんだなって」
ちらりと隣を様子見ながらぶつけてみた。実はこの話題を振ってみたくてずっと様子を伺っていた。
「ちやほや?」
「澤井さんとか。ら、LINEとか聞かれてたって伊藤さんが」
「ああ」
思い出したように呟いたあと、彼は呆れたように私をみた。
「私いくつだと思ってるんですか。女子高生なんてそんな対象にもはいりませんよ」
「そ、そうでしょうけど。普通若くて可愛い女の子にちやほやされたら、男の人なら嬉しいもんじゃないんですか?」
「興味ない人間に好かれても別になんとも思いませんよ」
当然のように言い放った彼に、頬が無意識に緩んでしまいそうになる。ああ、馬鹿、こういうところだ。こんなところで一人ニヤニヤしてるから、伊藤さんにも気持ちを気づかれちゃうんだよ。
それに喜んでる場合じゃない。私もその『興味ない人間』だってことを忘れてはならない。
今度は九条さんが空いている化学室を覗き込んだ。昨夜は霊が映っていたところだ、しかし何もないようで、彼は無言で戸を閉めて首を振る。期待はずれだった。
再びまた歩き出す。
「九条さんはー……どう言う人が好みなんですか?」
自然を装って私は尋ねた。だが、心の中は実際爆発してしまいそうなくらい緊張をしていた。
こういった流れをずっと待っていた。今は絶好のチャンス、これ以上ないいい展開だった。調査するにあたって彼とは一緒に過ごす時間が長いし、雑談もそれなりに交わすが恋話となれば話は別だ、なかなか踏み込めなかった。
九条さんは考えるよにやや天井を仰ぐ。そんな考えること? 自分の好みの異性についてなのに。
しばらく沈黙が流れ、ドキドキしながら待っていると、彼の口からこぼれた言葉がこれだ。
「どうでしょう。好きになった人が好みの人です」
「…………」
最高に参考にならない答えだった。私は心の中で嘆く。
そんなの何のためにもならない答えだ。せめて王道の優しい人だとか料理上手な人だとかでも答えてくれればいいものを。そうしたら、僅かな望みにかけてそんな女性を目指してみたりできるのに。……全然だめだこりゃ。
「九条さんはああ見えて肝心なところはちゃんと常識あるから」
「はは、ああ見えて、ね……」
「だから、安心してね?」
どこか含みのあるその言い方にはっと顔をあげる。伊藤さんの優しい笑顔は、いつにも増して柔らかく、それでいてどこか意地悪に見えた。
ぼっと、顔が熱くなる。
……あれ、もしかして、私、バレてる??
「え、と! あの、わ、私」
「いいなあ九条さんはモテてー」
「あの! なん、のお話を」
「ほらほら、食べ物も食べておきなー。夜は長いって言ってたでしょ?」
ニコニコしてそう言う伊藤さんの顔は完全に勘づいていますっていう顔だ。嘘、私そんなにわかりやすい?
しおしおとしぼんでしまいそうになった。まさか、伊藤さんに気づかれているなんて思ってなかったのに。いやでも、伊藤さんってなんでもお見通し感あるし必然だったのかなあ。でもやっぱり、恥ずかしい。
私が顔を真っ赤にさせているのを、彼はただ優しく笑って見ていた。なんとなく気まずくて、目の前のポッキーを三本一気に取って食べてやった。九条さんにはなんの罪もないのに、完全なる八つ当たりだ。
ぼりぼりとかじっているところへ、教室の扉が開かれる。新しい服に着替えた九条さんだった。私は顔を隠すようにして俯く。
「おかえりなさーい! さあて二人とも休息タイムですね、僕はここで調べ物してます、カメラの設置の時刻になったら起こすから寝ててくださいね!」
何事もなかったように伊藤さんはテキパキと言い、パソコンに目を落とす。九条さんは無言で私たちの近くに寄り、飲みかけの水を手に取ると、視界に入った私に声をかけた。
「光さん、顔赤いですがどうしました」
「へ!?」
「あー光ちゃん疲れてるんじゃないんですか? 寝れば直りますよ! はいおやすみなさい~」
伊藤さんがサラリと言いのけたのを素直に信じた九条さんは、一つだけ頷くと近くに並べてあった椅子に移動してゴロリと横になった。その拍子で椅子がガタリとずれる。
臥床した途端すぐに寝息を立てる彼を見て、何度も心で思った疑問が浮き上がる。
なんでこんな変わった人好きになっちゃったんだろう。実る気配なんてまるでない無謀な相手なのに。
辺りは暗くなり人気がなくなった頃、私たち三人は再び校内の撮影のために機材を運んだ。今日は伊藤さんの手伝いもあったため、昨日より比較的早くセットが完了した。
本日はあえて、昨日と全く同じ場所にセットをした。霊からのアピールがあるのならば、どこを撮影しようと映り込んでくるはずだからだ。そしてなるべくその部屋たちを夜通し見て周り、霊の姿を拝んでやろう、という魂胆だ。
霊を引き寄せやすい伊藤さんはそこで帰宅した。夜になれば変なものも多く現れるので、彼に被害が及ばないとも限らないからだ。
ニコニコしながら私たちに手を振って帰宅していくその姿を眺めながら、ああ長い夜が始まる、と一人自分を戒めた。
時刻は午後十時過ぎ。今日は昨日の反省も兼ねて、歯磨きも洗顔も終わらせていた。伊藤さんが持ってきてくれた夕飯を食べたのち、九条さんと並んでただひたすら校内の教室を見て回るという地道なことをしていた。
二度目の夜はやや慣れた。それに、すでに疲労感がすごくて恐怖心すら薄れてしまうくらいなのだ。
寝たのも固い椅子の上でだし、昨晩も遅くまで起きて朝は早かったし、動き回って体も疲れているし。これは一刻も早く解決を願いたい。
しかし九条さんと歩けども歩けども、意外と首吊りの霊とはご対面できなかった。
「カメラ全てに映るくらい目立ちたがりやなのに、意外と会えませんね……」
私は眠い目をこすりながら言った。まだ夜は始まったばかりだと言うのに、もう眠いだなんて、先が思いやられる。
隣の九条さんはまるで眠くなさそうに歩いている。普段はいつでも眠そうなくせに、変な人だ。
「警戒してるんですかね。こちらとしてはいつでも準備はいいのですが」
「まあ、早く会わなきゃ調査終わらないので会いたいけど首吊りなんて見たくないという複雑な思いを抱いています」
もし首吊り霊と会えたなら、九条さんは会話をする係、私は顔を見る係だ。いやな役割だなと思う。
はあとため息をつきながら、すでに重くなってきた両足を前進させる。久々にこんなに歩いたかもしれない。調査の後っていつも少し痩せてるんだけど、今回は特に体重減ってそう。
長い廊下は私と九条さんの声しか響いていない。廊下に多く設置された窓の外はすでに真っ暗だ。そこに九条さんの横顔が反射して映る。
「九条さんはこの仕事逃げ出したくなったことはないんですか?」
「私ですか」
「ずっと一人でやってきて、嫌な結末だったり、怖い思いだったりしてきたわけじゃないですか。辞めちゃいたいとか思わないんですか?」
私が尋ねると、彼はわずかに首を傾げた。
「思ったことはないです」
「鋼の精神」
「なぜなら私はこの仕事以外にできる事がないだろうと思うからです。普通の職業の方が恐らく続かない。伊藤さんや光さんは他にも生きる道がたくさんありそうですけどね」
意外と繊細な答えに、つい隣を見上げた。そんなこと、と否定しようとしてその言葉が思いつかない。確かに、朝も起きれず伊藤さんにモーニングコールしてもらうような人だもんなあ……。
顔はいいけどモデルとしてポーズとってる姿なんて想像つかないし。そう思えば、特技を活かして好きなようにできてるこれは天職なのかもしれない。
「九条さんには確かに合ってると思いますけど……」
話しながらそばにあった教室の扉をそっと開く。真っ暗な部屋だ、特に何かがぶら下がっている様子はない。私は無言で閉じる。
「私がかろうじて興味があるのはこれだけなんです。あとは生きる上でもひどく心惹かれるものがない。だからこの仕事しかできないと思っています」
「これだけって、あとポッキーもでしょう?」
「ポッキーは興味というより人生の一部です」
「恋人ですか」
呆れながらまた歩き出す。二人の足音が響き出す。
「でも確かに九条さん、凄いですよねえ」
「何がですか」
「女子高校生にちやほやされても、全然靡いてないし、興味ないんだなって」
ちらりと隣を様子見ながらぶつけてみた。実はこの話題を振ってみたくてずっと様子を伺っていた。
「ちやほや?」
「澤井さんとか。ら、LINEとか聞かれてたって伊藤さんが」
「ああ」
思い出したように呟いたあと、彼は呆れたように私をみた。
「私いくつだと思ってるんですか。女子高生なんてそんな対象にもはいりませんよ」
「そ、そうでしょうけど。普通若くて可愛い女の子にちやほやされたら、男の人なら嬉しいもんじゃないんですか?」
「興味ない人間に好かれても別になんとも思いませんよ」
当然のように言い放った彼に、頬が無意識に緩んでしまいそうになる。ああ、馬鹿、こういうところだ。こんなところで一人ニヤニヤしてるから、伊藤さんにも気持ちを気づかれちゃうんだよ。
それに喜んでる場合じゃない。私もその『興味ない人間』だってことを忘れてはならない。
今度は九条さんが空いている化学室を覗き込んだ。昨夜は霊が映っていたところだ、しかし何もないようで、彼は無言で戸を閉めて首を振る。期待はずれだった。
再びまた歩き出す。
「九条さんはー……どう言う人が好みなんですか?」
自然を装って私は尋ねた。だが、心の中は実際爆発してしまいそうなくらい緊張をしていた。
こういった流れをずっと待っていた。今は絶好のチャンス、これ以上ないいい展開だった。調査するにあたって彼とは一緒に過ごす時間が長いし、雑談もそれなりに交わすが恋話となれば話は別だ、なかなか踏み込めなかった。
九条さんは考えるよにやや天井を仰ぐ。そんな考えること? 自分の好みの異性についてなのに。
しばらく沈黙が流れ、ドキドキしながら待っていると、彼の口からこぼれた言葉がこれだ。
「どうでしょう。好きになった人が好みの人です」
「…………」
最高に参考にならない答えだった。私は心の中で嘆く。
そんなの何のためにもならない答えだ。せめて王道の優しい人だとか料理上手な人だとかでも答えてくれればいいものを。そうしたら、僅かな望みにかけてそんな女性を目指してみたりできるのに。……全然だめだこりゃ。
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